1. 問題解決への想いがサービスをつくる。日本のシェアリングエコノミーの今

問題解決への想いがサービスをつくる。日本のシェアリングエコノミーの今


 12月10日(水)に開催されたイベント「シェアカンファレンスVol.2」。日本を代表するシェアサービスが集結し、日本におけるシェアリング・エコノミーの今後やサービスの展望などを語った。

 登壇したのは、株式会社スペースマーケット 代表取締役CEOの重松大輔氏、株式会社 自転車創業 代表取締役の中島大氏、株式会社AsMama 代表取締役CEOの甲田恵子氏の3人。モデレーターは、The Startup編集長の梅木雄平氏が務めた。

サービスの立ち上げにあった「問題解決」の思い

 場所、自転車置き場、子育て、とそれぞれ立ち位置の異なるシェアサービスを運営する3人だが、サービス立ち上げの背景にあったものは共通していた。3人とも特定の問題を解決するために、サービスの立ち上げを決意したという。

 中でも、自転車創業の中島氏とAsMamaの甲田氏は、生きている上で感じた強烈な問題意識が原体験となっていた。「都内を自転車で移動しているんですけど、駐輪場があまりに少なく、撤去されることが多かった」と中島氏。また、駐輪場の市場規模に目をつけたことから「PEDAL Rest」という駐輪場のシェアサービスが始まった。

 子育て支援・親支援のための相互支援型コミュニティ「AsMama」を運営する甲田氏は、「子育てを理由に仕事を辞める人が多くいる一方で、専業主婦は子育てに関する情報をたくさん持っている。その人たちがつながり、支援し合えればいいと思った」と語る。

 スペースマーケットの立ち上げに関して、重松氏は「結婚式場って基本的に平日はガラガラなんですよ。式場のオーナーに平日に『もっと集客したい』と言われて」と語り、そうしたスペースの有効活用を目的にサービスを立ち上げたという。

「スペースマーケット」の今後は有望!?

 「シェアサービスは儲からない」という声が大きい中、ベンチャー界隈のピッチコンテストの賞を総なめにしてきたスペースマーケット。モデレーターの梅木氏が重松氏に「スペースマーケットは上場できるモデルなのか?」と突っ込んだ質問を投げかける。

 「今、ケータリングの市場は伸びていて、パーティーなどもケータリングでやるといったことが多くある。その辺のマーケットを押さえていったり、電通などがやっているイベントの場所押さえ、設営などをリプレイスできるイメージはある」と重松氏。すでにある程度の収益を見込んでいるようだ。

「PEDAL Rest」はサプライヤーのハードルを下げられるか


 また、駐輪場のシェアサービス「PEDAL Rest」の今後についても。「PEDAL Rest」が成長していくには欠かすことのできない「駐輪場の確保」。競合サービスが増えてきた中、中島氏はどう対応していくのだろうか?

 まずは、人の数を増やして駐輪場の確保に動いていきたいという。また、中島氏は「不動産管理会社などのサプライヤーに『やってみてもいいかな』と思ってもらえるハードルをどれだけ下げられるかが大事になる」と語る。今後、サービスの規模を広げられるかどうかは、ここに懸かっているそうだ。

今は利益を出すことに注力していない「AsMama」


 3つのサービスの中で、最も驚きなのは「AsMama」だ。甲田氏は「マネタイズは昨年あたりから始めていて、利益は出そうと思えば出せる。ただし、今は利益が出たら利益が出た分だけ、人を雇用し、あらゆる地域で共助プラットフォームを築いていこうとしている」という。

 実際「AsMama」の従業員数は、パート・アルバイトを含めると500名ほどになっているそう。また、「現在は子育てをフックにしているが、今後は介助や障害者の共助プラットフォームになっていくことも視野に入れている」という甲田氏は、領域の幅を広げていくためにも、プラットフォームの拡充に力を入れているという。


 今となっては、レッドオーシャン市場と化したシェアサービス。そんな中、ここに登場した3つのサービスは順調に成長を続け、今後の視界も良好とのこと。これからの成長にも引き続き、期待していきたい。

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