1. 「うわ、損してた!」そんな後悔をしないために。『その損の9割は避けられる』

「うわ、損してた!」そんな後悔をしないために。『その損の9割は避けられる』

出典:www.lifeofpix.com

 誰だって、後悔するような損は避けていきたいもの。行動経済学のプロスペクト理論では、人は「得した喜び」よりも『損した苦しみ」を2.5倍強烈に感じると言われています。
 
 もしそうならば、せめて知っているだけで回避できる、日常的な損からは解放されたいと思いませんか?
 
 今回は、行動経済学に詳しい大江英樹氏の著書、『その損の9割は避けられる』から、気づかないうちに生んでいる日常的な損についてご紹介します。

観に行った映画が面白くなかったら?

 前々から気になっていた映画でも、いざ観てみたらあまり面白くなかった。それでも最後まで席を立たずに観てしまった……そんな経験はないでしょうか?
 
 料金は先に支払ったのですから、途中で出て行っても支出は同じ。このような、既に払ってしまっていて戻ってくる可能性のないお金を、経済学では「サンクコスト」と言います。

 「損をしたくない!」という気持ちのあまり、人はこのサンクコストに強いこだわりを持ってしまうそう。

 この例では、料金を払って映画を選んだ時点で既に損をしてしまっています。ここで、「料金(サンクコスト)の元を取りたい」という思いのままに行動すると、その映画を見続けるという時間における損の拡大に繋がるということです。

目の前の「キャッシュ」に惑わされない

 行動経済学には、「利用可能性ヒューリスティック」という言葉があります。これは、身近に起こったことや目の当たりにしたことは起きる確率が高くなると思い込む錯覚を表す言葉だということです。

 この例として、大江氏はあるキャンペーンを紹介しています。

この「楽乗キャッシュバックキャンぺーン」はまさにこの利用可能性ヒューリスティックを活用した手法なのです。「50人に1人」が無料ということは、全乗客に当てはめたとしたらわずか2%の割引にしかなりません。
 すべての乗客が料金を2%割引されたところで、それほどうれしいとは思わないでしよう。でも50人に1人の割合で「無料になる」となると、インパクトはかなり強いものがあります。

出典:大江英樹(2014)『その損の9割は避けられる: “後悔しない選択”ができる行動経済学』

  これに似たキャッシュバックキャンペーンは、最近もよく行われていますよね。実際にその場面を目撃することで、「自分も当たるのではないか」という気持ちになりがちですが、確率自体は全く変わりません。


 ここでは『その損の9割は避けられる』という本から、日常に潜んでいる2つの損を見ていきました。どんな場合であっても、損を避けるためには、一度冷静になり、重視
すべきものは何なのかを考える必要がありそうです。

 本書ではこの他にも、外食や保険のような生活に関わるものや、評価や人事にまつわる仕事上の損についても述べられています。興味のある方は、手に取ってみてはいかがでしょうか?

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