1. 「業績がいいから」は危険 ーー 急激に変化する労働市場。これから生き残るには何を考えるべき?

「業績がいいから」は危険 ーー 急激に変化する労働市場。これから生き残るには何を考えるべき?


 組織に属しながら、起業家のように働く「イントレプレナー」。興味を持っている人も多いと思うが、どうやってなるのかはなかなか分からないはず。そんなイントレプレナーについて、実践者も交えて語ったイベント「TWDWサラリーマンの逆襲」が、11月22日に開催された。

 最終回のテーマは「今、必要とされる人材」。就活生の多くは、面接の場で何を見られているのか分からずにいる。企業が求めているのは、一体どんな人材なのだろうか? オイシックス高橋氏が語ってくれた。

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登壇者

THS経営組織研究所代表社員 慶應義塾大学SFC研究所上席所員 小杉俊哉氏
オイシックス株式会社 執行役員 海外事業部長 高橋大就氏
野村不動産株式会社 新宿360°大学 刈内一博氏

モデレーター

株式会社パソナテック ハッカソン芸人 羽渕彰博氏

見出し一覧

・「言われたことをやれば安泰」という幻想は早く捨てろ
・好奇心に従って、とりあえず動いてみる

「言われたことをやれば安泰」という幻想は早く捨てろ


羽渕:採用にも関わっていらっしゃると思いますが、どういう人材を今、求めてますか。

高橋:最近は紺色のスーツ着て、模擬面接とかをやってくる人が増えていますが、会社としては本当にどうでもいい。一刻も早くやめた方がいいと思う。何で学生がいまだにあれをやっているのかわかんないんですけど、そういう人じゃないですよね、会社として欲しいのは。

 求めているのはリーダーシップを持っている人なので。一刻も早くリクルートスーツを着るのをやめた方がいいと思います。4月に会社に入る必要もないし、やりたい仕事があったら、すぐにそこに行けばいい。

 だから、オイシックスに来たい人は、いつでもいいから来てくれればいいと思ってます。そういう人の方が、リーダーシップがあって面白い。

小杉:受験の延長なんですよね。答えがあって、答えを覚えていくっていう。会社に入ると、自分で問題文を考えないといけないわけですからね。

刈内:中には、大就さんみたいに出来る人もいるかもしれないけれども、そんな優秀な人は一握りだと思います。それが出来ない多くのサラリーマンはどうしたらいいんですか?

羽渕:僕みたいな人はどうしたらいいんですかっていうことですね。

高橋:学生が考え直した方がいいのが、会社から言われたことをやっていれば安泰だという幻想。もう幻想なんだと思うんですよね。そうやってたってJALは潰れるわけだし。それが安全な道だと思っているのが、すごいリスク。

 やりたいことをやらないと、多分生き残ってもいけないと思うし、いつ死ぬか分からない。そういう幻想は早めに捨てた方がいいんじゃないかと。

羽渕:やりたいことは通らないんですよ。

高橋:刈内さんの話を聞いていて、やると絶対に失敗はすると思うんです。新しいことをやって全部成功するわけがない。私もNPOで目も当てられない失敗もいっぱいやってるし。そもそも、東北の食を応援しようなんて言った時点で、震災直後はバッシングも受けたんですね。

 でも、別に批判されないためにやるわけじゃないし、失敗しないためにやるわけじゃないから。失敗しないのが目的だったら何もやらないのが一番だし、批判されないのが目的だったら何もしないのが一番。批判されないためにやってるわけじゃないから、やるしか選択肢はないんじゃないかな。

小杉:会社と個人の構図が変わっているわけですよね。会社側も当然個人が魅力を感じる場を提供することが必要なんだけど、個人は自己投資して、そこでどうやって自分が会社に貢献できるか考えていかないと。会社と個人が上下関係から、横並びの関係になった、というのが多くの大企業の実態じゃないですか。

 今はまた景気が上昇基調にあるから忘れがちですけど、人材市場が出来上がって、いつでも自分で仕事が選べる中で働いているということは認識したほうがいいですよね。もちろん会社もあなたを選んでいる。

羽渕:仕事も、既存の仕組みを回す運用型から新しい仕組みを作るプロジェクト型に変わってきていると思うんです。その時に、自分はどういうスキルを持っているのかとか、どういう人間なんだってことが言えないと、右のほうにはいけないなというふうに思いますね。

小杉:会社が外資系になったりとか、合併したりすると、いらない人材になっちゃう人が出て来るのですよ。残念ながら。

 例えば、新聞にも出てましたけど、パナソニックに買収された三洋電機には社員が10万人いたわけですよね。今、何人パナソニックに何割ぐらい残ってると思います?7000人です。1割もいない。もちろん自ら辞めた人もいますけど、辞めなくてはならなくなった人がそれだけいたということですよね。自社の将来がどうなるかは、誰も予測できない。

 そのときに、「ぜひ欲しいよ、君」っていろんなところから言われるには、自分で自分を高めてないと、あるいは自分で好きな事をやってないと。むしろ、そうしないのはたいへんなリスクだってことですよね。

好奇心に従って、とりあえず動いてみる


羽渕:ありがとうございます。最後、残り2分なので、改めて登壇者の方々に一言ずつメッセージを頂きたい。刈内さん、お願いします。

刈内:すいません、考えてなかった。大就さんなら考えていると思います。(笑)

羽渕:大就さん、お願いします。

高橋:私は別に、転職をすることが全然いいことだとも思っていなくて、別に自分が職を変えてきたことが良かったかもよく分かってない。ずっとやりたいことが定まっていて、それに没頭して出来ている方が幸せなのかもしれない。職を一生貫き通すっていうのも全然あっていいっていうか、その方がうらやましいなと思うぐらいで。

 多分、重要なことは本当にやりたいことをやるっていうことだと、震災以降は特に思います。何が起こるかわからないっていうのは本当にみんな痛感したと思うので、やりたくないことをやってる暇はない。特に学生の方は「今、業績がいいから」や「世間体がいいから」、「親が言うから」で仕事を選ぶのは、逆に危険だなって思っていて。

 死ぬときに、やったことよりもやらなかったことを人は後悔するって誰かが言ってましたけど、とにかくやりたいことをやっていくことが一番なんじゃないかな。

羽渕:ありがとうございます。今、考える時間を長めに頂いたので、刈内さん、お願いします。

刈内:出逢い、学び、アイデアは、それだけでは価値を生まないということを、改めてお伝えできればと思います。ぜひアクションを起こしてみてください。

羽渕:ありがとうございます。では最後、小杉さん、お願いします。

小杉:先ほど話したように、大義だとか志がある人はそれに従えばいい。それがない人でも、ちょっとした好奇心や興味関心に蓋をしない方がいいと思うんですね。とりあえずやってみる。食わず嫌いは勿体ない。動いてみてそこから考えればいいと思うんですね。

 そこに何か制約があったら、どうしたらいいかあとから考えればいい。まず自分の興味、あるいは好奇心に蓋をしないでオープンでいるのがすごく重要。それを見つけたら動いてみるのがいいんじゃないかなと私は思います。

羽渕:ありがとうございます。本当に、やるかやらないのかの一言だったと思います。いろいろ軋轢もあるかもしれないですが、逆襲していこうという話ですね。

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