1. “もっと”良くできないか、を突き詰めただけ。――彼が「三足のわらじ」を履いて仕事するワケ【前編】

“もっと”良くできないか、を突き詰めただけ。――彼が「三足のわらじ」を履いて仕事するワケ【前編】


 会社という組織の枠を飛び越え、様々なコミュニティに属して働く「パラレルキャリア」と呼ばれる働き方をご存知だろうか。これまでのキャリアにおける考え方を打ち破る、この働き方が注目を集めている。しかし、転職や独立という選択肢もある中で、なぜこの働き方を選ぶのだろうか?

 今回は株式会社ネクスウェイの人事として働きながら、Lean Channel株式会社を起業、さらには社団法人のプロジェクト(こちらは2014年12月まで)にも参加するなど「三足のわらじ」を履いて働いている丸尾拓也さんに、パラレルキャリアという働き方を選んだ理由についてうかがった。


――転職や起業という選択肢もある中で、なぜ複数の職業を一度にやろうと考えたのですか?

 それまで一つの組織にしか属していなかった自分を振り返った時、「現状のままでは、今いる組織の価値観でしか思考できない人になってしまうのではないか?」と思い始めた事がきっかけです。

 また僕の身近には、休日や終業後の時間を活用して組織を越えた別の活動をしている人が多かった。だから、現組織に「加えて」何か探求すべき課題を組織の外に持っている働き方を、あまり珍しいとは思っていませんでした。


――一つの価値観だけで働くことは、何がどのように問題なのでしょうか?
 
 問題というよりは僕の考え方ですね。何に対しても「“もっと”良くできないか」を考えたい性分なので、「一つの価値観だけ」で物事に取り組むということが僕にはマッチしなかった。さらに言えば、その“もっと”の範囲を「丸尾だからできるんだ」と言われるところまで突き詰めたいという想いが根本にあります。

 例えば、ネクスウェイで新卒採用担当をしていますが、僕自身新卒で入った会社ですので、良くも悪くも他社を知りません。数ある選択肢の中から一つを選ぼうとしている学生に、意図せず「自社寄り」の価値観でしか情報提供できていないことは彼、彼女らにとってフェアじゃない。せっかく会いに来てくれた学生に対して、提供出来ることが極端になってしまうと考えていたんです。


――その中で「こういう価値観も必要なんじゃないか」とイメージしてキャリアを組み立てていったのですか?

 必要な価値観については、自分で仮説を立て獲得していくことは難しいと思っています。しかし一方で、新しい人との出会いや経験の中ではそれが比較的容易になるのではないでしょうか。

 僕の場合は、社会に出るまでは知らないことが多く、「コレがやりたい!」という明確なものはなかったし、ただ純粋に「社会とか仕事って面白いものなんだ!」と捉えていました。なので、自分が社会に飛び出して出会ってきた“新しさ”が今まで持っていた価値観に加わり、結果的に引き算が成立して洗練されていったのだと感じています。

 なので、イメージをしてからキャリアを組み立てるよりも、新しいモノ・コトに出会う機会を積極的に創り出し、そこで感じられたことをきちんと咀嚼する時間を持つことを大切にしています。その中で形作られる答えがキャリアを組み立てる要素になっていますね。(続く)




丸尾拓也(まるお・たくや)さん プロフィール

株式会社ネクスウェイ人財開発室/Lean Channel株式会社代表取締役
2011年、新卒でネクスウェイに入社。入社後営業部門で月間MVP賞を獲得し人事部門に異動。採用担当として同社表彰多数。2014年6月にLean Channel株式会社を立ち上げ、「温かさを創る人になる。」をモットーに日々活動を続ける。

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