1. 『ドラッカーと論語』意外な両者の共通点とは? マネジメントの新しい学び方

『ドラッカーと論語』意外な両者の共通点とは? マネジメントの新しい学び方

出典:www.gratisography.com

 『マネジメント』の著者であるピーター・ドラッカーと、孔子と弟子の対話を記録した『論語』。テレビやビジネス誌などで紹介されることも多く、経営者のみならずビジネスパーソンにとって一度は触れたことのある書籍なのではないでしょうか?

 時代背景やジャンルは異なりますが、両者とも一読しただけでは完全に理解するのは難しいと言われています。しかし、この難しい2冊の理解を深める方法があるそうです。「ジャンルは異なっていても考え方には共通点があり、併読することで理解が深まる」と語るのは『ドラッカーと論語』の著者、安冨歩氏。

 安富氏が明らかにするドラッカーと『論語』の「考え方」の共通点をこの『ドラッカーと論語』から一部ご紹介します。

本のハイライト

・ドラッカーの思想を『論語』と照らし合わせると、優れたマネージャーは「学習回路が開いた状態を維持し、過ちを素直に認めてそれを修正できる仁たりうる者」であると解釈できる。

・真の「イノベーション」とは、ものの見方や認識、考え方などを改めることであり、組織のイノベーションを成功させるには、経営者の確固たる「変革の意思」が不可欠である。

・関所で利益を上げた資本主義は終焉を迎え、ブランドが新たな利益の源泉となっているポスト資本主義社会において、組織は組織外に開かれた場になる必要がある。

出典:ドラッカーと論語の書評・要約 | 安冨 歩 - flier(フライヤー)


ドラッカーと論語に共通するものとは

 著者は、マネジメント論の研究の第一人者であるドラッカーの本質を理解するために、『論語』を用いる方法を提唱しています。ドラッカーの思想と『論語』、全く異なるもののように思えますが、どのような点で共通しているのでしょうか。

「仁」、「インテグリティ」という共通点

 キーワードになるのが、『論語』の「仁」の概念。「仁」とは、「人格の誠実さ」であり、「過ちを素直に認めて、修正できる」ことを意味します。この概念が、ドラッガーのマネジメントにおける「インテグリティ」と共通しているそうです。

 「インテグリティ」とは、マネジメントに必要な「全人格に対応するような誠実さ、正直さ」のことを指します。「仁」と「インテグリティ」の意味を見比べてみると、全くと言って良いほど共通した考え方だということがわかりました。

イノベーションを起こすために必要なこと

 イノベーションとは「新結合」という意味であり、「技術革新」といった文脈で利用されることの多い言葉ですが、本来はもっと幅広い意味を持っているのだそうです。それは、認識の仕方、思考、ライフスタイルを改めることを含んでいると著者は述べています。

 その「イノベーション」を起こすために必要なことはなにかという点においても、ドラッカーと『論語』に共通点があったようです。まず、ドラッカーがイノベーションの必要条件としていたのが「変革の意思」。戦略や理想があっても、「意思」がない限りイノベーションは起きないというものです。

 『論語』には、孔子の「君子は、固定した機械ではない」という言葉があります。この言葉は、コミュニケーションのあり方に自ら変化をもたらすことが出来る人物がイノベーションを起こせる、というように解釈できるそう。

 「自ら変化をもたらす者」、つまり「意思を持つ者」こそが変革を恐れずに受け入れる姿勢を持つという点で共通していました。


 『ドラッカーと論語』では、今回ご紹介した両者の共通点だけでなく、ドラッカーと『論語』をさらに深く理解するための解説も詳しく紹介されています。どちらか一方を読んだ経験がある方でも十分に楽しめる本なので、気になった方はぜひ読んでみてください。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する