1. 2016年卒から3月就活に応じる企業94% 3月就活が企業に与える影響

2016年卒から3月就活に応じる企業94% 3月就活が企業に与える影響

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 政府は、2016年卒の大学生から就職活動の時期繰り下げを適用しようと企業に要請をしている。その要請に応じる予定の企業が94%に上ることが明らかになった。

3月就活が企業に与える影響

 3月就活の狙いは、学生の「学業専念」と企業の「優秀な人材確保」である。就職活動の加熱により、学業に専念できないという問題はたびたび取り沙汰されている。結果、企業側も優秀な人材を確保出来ないために、入社後の育成に多額のコストをつぎ込む事態になった。

企業の求める人材確保に

 学生は、1年生から3年間までの3年間を学業に専念できることになるので、基本能力の高い学生の増加が企業にとってのメリットとなる。英語能力が必須とも言われる今、留学経験のある学生を求める企業は多いが、現状では留学に最適と言われる大学3年の時期が就活に充てられている状態だ。就職活動解禁時期の繰り下げにより、企業が求める人材が増加するかもしれない。

コスト削減で人材育成へ

 さらに、企業の就職活動にかけるコスト削減も期待できる。企業は、就職活動に対して多くの資金を投資している。就活フェアでのブース確保(1日当たり数十万円)や地方学生への交通費支給、就活サイトへの掲載料等、様々な面でコストが発生。就職活動期間短縮はコスト削減に繋がり、その浮いたコストを新入社員への人材育成に充てることが可能になる仕組みが出来る。

しかし課題も

 3月就活により期待出来る効果が政府を中心に主張されているが、企業や学生からは不安の声が上がっている。

採用人数の削減

 企業側は説明会や面接を実施出来る回数が減少するため、採用人数を削減せざるを得ない状況が予想される。さらに、学生たちが後のない状況に置かれ、就職活動がままならない状態で企業に就職をした場合、企業への定着率が低下することも容易に想像がつく。

人材確保が困難に

 政府は企業の人材確保を目標の1つとして掲げているが、皮肉なことに3月就活では企業の求める人材確保が困難になることが予想されている。というのも、今までであれば面接等の選考活動を行う期間は約6ヶ月用意されていたのに対し、3月就活はその期間が約2ヶ月になるからだ。学生との接触期間が短く、一人一人の能力を見極めることは今以上に難しくなるだろう。

 さらに、スケジュールの混乱も予想されることから、内定が10月に決定しないこともあり得る。内定後の人材育成にも影響を及ぼしかねない。


 3月就活に応じる姿勢の企業は多いものの、企業の対応が遅れている現状であり、2016年卒からの対応は難しいかもしれない。3月就活の実施に努めるよりも、就職活動時期繰り下げが抱える課題解決の方を最優先すべきなのではないだろうか。

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