1. 一つ一つの仕事、行動に意味を求めすぎない方がいい。ズバ抜けた結果を出すために必要なコト【後編】

一つ一つの仕事、行動に意味を求めすぎない方がいい。ズバ抜けた結果を出すために必要なコト【後編】


 仕事において、圧倒的な成果を出す人は何をしているのだろうか?その答えを探るべく、11月22日(土)に「『ズバ抜けた』結果を出す人の行動習慣」の出版記念イベントが開催された。

 このイベントでは、著者の坂本幸蔵氏とリンクアンドモチベーション会長の小笹芳央氏のトークセッションが行われ、仕事で成果を出すために必要なことを語った。ここでは、そのトークセッションの内容をお伝えしていく。

前編はこちら

登壇者

株式会社リッチメディア 代表取締役社長 坂本幸蔵氏
株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長 小笹芳央氏

モデレーター

株式会社リンクアンドモチベーション 執行役員 麻野耕司氏

見出し一覧

・強烈な経験をすることで人は伸びていく
・期待し続けてあげることで、社員の情熱を高めることができる
・任せる時はリスクの範囲を定めて、全力で期待を伝える
・経営者は仕事を任せるなら、全部賭けるくらいの気概が必要
・自分の人生、自分の物差しで決めて行動していくべき

強烈な経験をすることで人は伸びていく

麻野:ちなみに、具体的なエピソードなども聞いてみたいなと思っています。自分がノーガードで行って、一番打たれて、一番深かった傷ってどんなものだったのでしょうか? また、その傷をどうやって乗り越えて、自分らしさに変えたのかも教えていただければと思います。

小笹:ノーガードになる、あるいはならざるを得ないのは、自分の世界観が変わる時。その時が一番傷つくかもしれないけれど、成長する機会だと思います。

麻野:ありがとうございます。

坂本:僕も、本当にその通りだなって思います。僕の話をすると、2年前の3月に「明日からどうすればいいんだろう」と初めて自分でも想像できないくらい苛まされたんですね。

 その時、メンバーが「社長、明日から僕らラーメン屋でもいいですよ。一緒に未来作りましょう」と言ってくれて、結果的にその言葉に救われました。

 また僕が今出来ること、感じたことを伝えるという話で行くと、若い時からそういった経験をさせてあげなければいけないなと思っています。なので、入社18日目の新卒にいきなり「インドネシア行って来い」とインドネシアでの事業の立ち上げを任せて、もう1年半ぐらい経ちますね。業績もすごく伸びていて、素晴らしい結果が出ています。

 自分でそういった環境を取りにいくのもそうですけど、そういった環境を提供してあげるのも結構大事だなと思いました。今日、話を聞いていて思ったのですが、すべからく辛い経験をして、ノーガードで一回倒れてみるといい。多分、自分の価値観が壊れるぐらいのことが起きると、何か新しいことをやってみようかなと思うようになると思うんですね。ただ、ノーガードになりすぎると危ないかもしれないですけど。(笑)

期待し続けてあげることで、社員の情熱を高めることができる

麻野:今日は経営者やマネージャーなど、リーダーのポジションに立って仕事をしている人も多いと聞いています。なので、どうすれば自分自身が突き抜けた行動、結果を出せるかだけでなく、メンバーの情熱を引き出したり、モチベーションを高めたりすることが出来るのか。その辺のポイントもお伺いできればと思います。

坂本:色々と話をお伺いして、自分の中で厳しくしているのは「Will・Can・Must」。自分がやりたいと思っている「Will」の部分って、ものすごいエネルギーになるので、そこが高ければ高いほど、諦めずにやりきる意識は出来上がっていくんじゃないかなと思います。

 また、「Can」というのは自分が出来ること。ここを拡大していかないと、成長に繋がらないと思っているので、「Can」はしっかり擦り合わせましょうと。

 「Must」っていう、やらなければいけないことから目を背けている人は結構いて、何か上手くいかなかったら、「Must」が違っていたんだという話になってきてしまうので、その3つをきちんと理解した上で「エンパワーメント(勇気づけ)」するのか、それとも「ティーチング」して教えるのかということを心がけています。なので、3つのバランスが上手くとれて初めてモチベーションを高く維持することが出来るのかなと思ってますね。

麻野:ありがとうございます。小笹さん、お願いします。

小笹:先日、幼稚園や保育園に体育の先生を派遣している知人の経営者の会社が決算報告だったんですね。今のところ、700カ所ぐらいに派遣していて、上場もしている会社です。

 その会社から体育の先生が派遣された幼稚園は、逆立ち歩きや跳び箱8段飛ぶのを全員ができる。全員ですよ。たまに、手に障害のある子供もいるのですが、それでも運動はやらなくていいよっていう対応はしない。絶対に出来るようになるからと、期待し続けてあげるんです。

 その会社の経営者は、その思いを絶対にブラさない。だからこそ、日本で最大規模の幼児教育が出来ていると思います。また、社員に対しても「絶対出来るようになるから」と期待をしてあげるんですね。「こいつ無理かな……」という思いはすぐに伝わる。とにかく信じ切って期待し続けてあげることが大事なんだなと、子供の教育の世界から学びました。

任せる時はリスクの範囲を定めて、全力で期待を伝える


麻野:「任せる」や「期待する」という言葉が出てきたと思うのですが、経営者からすると「そうは言っても……」という部分があると思うんですね。

 「この事業、失敗したらどうすんだよ」という任せる時の葛藤や、「こいつ駄目なんじゃないか」となかなか期待しきれないこともあると思うのですが、坂本さんはさっき新卒に海外支社の責任者を任せたとのことでしたが、その時どういったことを考えていたんですか?

坂本:合っているかどうか分からないのですが、当時「任せるんですよ」と言うたびに他の会社の人たちから「馬鹿なんじゃない」と言われたんですね。でも、僕は2つの理由があって新卒に任せました。

 1つ目は、さっき小笹さんが最初に言っていた「情熱があるかどうか」。僕は、事業って諦めた瞬間から終わりだと思っていて、諦めなければ何かしら活路が見えてくるんですね。なので、やりきるかどうか。これって、めちゃくちゃ簡単な言葉に聞こえるかもしれないんですけど、実はめちゃくちゃ苦しくて、切ない。それでもやってくれる人に任せますね。ここは結構重要で、任せる時はとにかく情熱を意識しています。

 あとは、死んでしまったら意味がないので、ある程度のリスクヘッジはしています。僕は自分がリスクのとれる範囲であれば、全てリスクではないと思っているので、その範囲を決めて「あとはよろしくな」というふうに全力で期待を伝えて、静観する。

 もちろん失敗もしていて、任せたはいいけれど耐えきれなくなって辞めてしまうということもありました。その人に対しては本当に申し訳ないなと思うのですが、結局はその繰り返しかなと。

麻野:失敗しても死なない範囲、そういった器を作るのが経営者の仕事ということなんですね。

坂本:そうですね。死んでしまったら終わりなので。死なない限りは、全部かすり傷ですけど。

麻野:その落差は結構あるんですね。

坂本:あります。

経営者は仕事を任せるなら、全部賭けるくらいの気概が必要

麻野:ありがとうございます。小笹さん、さっき人への期待が人を変えるという話、そうだろうなと思ったのですが、どうでしょう?

小笹:結局、誰に何を任せるのかって組み合わせですね。それで、この人にこれを任せるというのが賭けになっているかどうか。誰に何を任せるのかということに関しては、全て賭けなので、組織にとっては全部賭けているのが一番いい状態。

 全部賭けられていない経営者っていうのは、最終的に何かあったら「全部自分でやるわ」ということになってしまうし、任せられるレベルも低くなってしまうので、この人に全部賭けるくらいの気概で任せることが大事だと思いますね。

麻野:メンバーとしても見えない未来に賭ける、自分に賭ける。経営者、リーダーとしてもメンバーに賭けていくことがすごく大事ということですね。ありがとうございます。

一つ一つの仕事、行動に意味を求めすぎない方がいい

 今日は、「ズバ抜けた結果を出すために」がテーマとなっているのですが、最後皆さんに伝えたいことをお聞きできればと思うのですが、いかがでしょう?

小笹:僕は最近の人って、一つ一つの行動や仕事に対して意味を問いすぎる気がするんですよ。子供の時って、「おぎゃー」と生まれてから一番最初に言葉を覚えていく。「まんま」とか言いながら。でも、その言葉を覚えたらどんな得があって、損があるのか、誰も問わなかったと思うんですよ。

 さっきの幼児教育も、子供たちが「なんで逆立ちしなきゃいけないの」とかって言わない。「やった方がいいよ」「絶対出来るから」と言われて、みんながやるし、そこに意味はないんですね。

 そういう意味では大人になって、高学歴で賢い人ほど一つ一つのことに意味を問いすぎるからチャレンジできない、行動に移せないといったことになる。僕も振り返ってみると、下積みの頃は「何の意味があったんだろう」という仕事もたくさんやってきました。でも、最終的にはその経験が自分の血となり、肉となっていく。

 だからこそ、時には思い切って意味を問う装置を外して、目の前の期待に応える、目の前の仕事を頑張るなど、そういう期間があってもいいのかなと。その方が未来は明るいのかなと思います。

自分の人生、自分の物差しで決めて行動していくべき

麻野:ありがとうございます。坂本さん、お願いします。

坂本:自分が書いた本は、結局行動しなければ何もないという話。行動していくと、絶対悲しいことや苦しいことがありますし、逆に幸せだなと思うこともあります。なので、他人の物差しで人生を決めてほしくないなと。

 自分の人生、自分の物差しで決めて、その物差しの中でいっぱい暴れまわってもらって、失敗したら失敗したよと泣きじゃくればいいと思うんですね。僕もいろいろ痛い思いをしてきた中で、色んな人とお会いすることが出来たと思っています。

 なので、自分で選んで、自分で強くなって、自分で色んなことを理解して社会に還元していってほしいなと。これがよく言うことなんですけど、してもらった恩はちゃんと後世に伝えてあげる「恩送り」をしっかりやっていってもらいたいなと思います。まずは、行動することから始めてもらって、良い自分の人生と良い社会を作っていったもらいたいです。

麻野:ありがとうございました。

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