1. 世界初、音楽×ITのハッカソン「MUSICIAN’S HACKATHON」で生まれたものとは?

世界初、音楽×ITのハッカソン「MUSICIAN’S HACKATHON」で生まれたものとは?


 ミュージシャンとプログラマーがタッグを組んで音楽にまつわるソフトウェアを開発する世界初のハッカソン・イベント「MUSICIANS’ HACKATHON」が11月29日、30日の2日間にわたって開催された。

 このイベントのテーマは、ミュージシャンのアイデアとイマジネーション、そしてプログラマーの技術力を掛け合わせてワクワクする音楽サービスを創り出すことだ。

 「MUSICIANS’ HACKATHON」では、音楽ストリーミングサービスの「Spotify」や「Gracenote」といった世界有数の音楽サービスのAPIを活用し、音楽にまつわるWebサービスを2日間という限られた時間の中で開発していく。

ミュージシャンの「アイデア」×プログラマーの「技術」が融合


 近年、ハッカソンは数多く開催されているが、このハッカソンではミュージシャン、プログラマーという異色のコンビネーションが発揮されるシーンがあちこちで見受けられた。

 ミュージシャンは、普段の音楽活動で感じる課題をもとに自分の声をボカロにする、音楽で猫を育てていくといった独創的なアイデアを考え、エンジニアは技術面やどう実現するかをサポート。アイデアを形にすべく、それぞれの強みを生かして、サービスを作りを進めていた。


 ハッカソンではAPIが提供されることが多いが、今回は対象APIも音楽ならでは。中でも楽曲情報データベースを提供する「Gracenote」のAPIは汎用性が高く、多くのチームのサービスに活用されていた。

 中には、「APIから必要な情報が引っ張ってこれない……」というハプニングを抱えるチームもあったが、全体的には順調に開発が進んでいたようだ。

どんなサービスが生まれたのか?

 このようなユニークなハッカソンから生まれたサービスは、どれも独創的。その一部を紹介しよう。

1. ねこゴロゴロ


 猫が音楽を食べて(スマホが音楽を聴いて)性格が変わっていく育成ゲームのような「ねこゴロゴロ」。 ミュージシャンのYun*chiさんが猫の声を担当。スマホを振ったらSpotifyの曲情報を表示させる、Gracenoteの楽曲認識SDKをネイティブアプリに実装するなど短い時間の中でこだわりを見せた。

2. I’m your DJ

 「I’m your DJ」はクラウド上で好きなアバターを選ぶと、24時間自動でDJをしてくれるサービス。GracenoteのレコメンドAPIを使ってアバターごとに選曲の傾向を変え、選び出した曲をGracenote楽曲解析APIで解析し、テンポやビートを見ながら曲と曲が自然に繋がるようにしたもの。このサービスには、Gracenote賞が贈呈された。

3. ミングレス


 Googleの位置情報ゲーム「Ingress」の音楽版「ミングレス」。楽曲を再生することでエネルギーをチャージできる。エネルギーは、ユーザーのローカル楽曲のもつムードデータに連動するとのことで楽しみなサービスだったが、残念ながら実装までには至らなかった。

4. FXSound


 為替変動データをMIDIノートに変換して音楽にするという面白い発想の「FXSound」。1日目の中間発表の時点では音楽という感じではなかったが、一晩かけて開発し音楽へと改良されていた。 「円/米ドル」「円/豪ドル」相場を音楽にするというユニークなサービスだ。

最優秀賞を獲得したサービスは「Music Dance」


 17ものサービスの中から、最優秀賞を獲得したサービスは「Music Dance」。このサービスは、Kinectを体の動きに近い楽曲を自動的に流すというもの。ダンスから音楽を生成する、Kinectを使った新しい体験を目指したサービスとなっている。

 また、イベントの最後にはミュージシャンの岩田アッチュさんが、「プログラマー最高ー!!」と叫んでおり、ミュージシャンとプログラマー、それぞれの持っているものが上手く科学反応を起こし、熱量の高いハッカソン・イベントだったように思う。

 ミュージシャンとプログラマーがタッグを組む世界初のハッカソン・イベントとなった「MUSICIANS’ HACKATHON」は、今後も継続して開催されるとのこと。今回参加できなかった人も、次回はぜひミュージシャンとタッグを組んで音楽サービスを開発してみてはどうだろうか?

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