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「ゴール」や「勝利」は、意識してはダメ。『勝負に強くなる「脳」のバイブル』

Manabu Kuramoto

2014/12/25(最終更新日:2014/12/25)


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by jetalone

 ウサギとカメの話のように、余裕を見せすぎたり、油断をしすぎたりしたせいで勝負に負けてしまったという経験はありませんか? 勝負に勝つためには、一貫した意識を持って戦っていくことが必要です。
 
 今回ご紹介するのは、北京オリンピックの競泳日本代表選手に「勝負脳」についての講義を行うことで選手たちに大きく貢献した、日本大学教授の林成之氏の著書『勝負に強くなる「脳」のバイブル』。この本から、「練習」「本番」「勝利」の場面で活かせる意識の持ち方をご紹介します。

反復練習が一貫性を鍛える

 イチロー選手のような一流選手と呼ばれる人は、何度も同じ行為や練習を繰り返しています。まったく同じ行動を繰り返すことについて不思議に思う方もいるかもしれません。しかし実は、同じ行動の繰り返しの中で生じる微妙な違いを察知し、どこに問題があるかを考えることで統一・一貫性の本能を鍛えているのです。

 技を引き上げる秘密は、微妙な違いの差異を埋めるために、何度も同じことを繰り返す行為。思考や創造性を担う脳の最高中枢「前頭前野」を本能で鍛えているからこそ、「妥協」が生まれてこないのでしょう。

ゴールを意識しない

 ビジネスでもスポーツでも、ゴールが近づくと「もうすぐゴールだ」と思ってしまいがち。しかし私たちの脳は、そんな思考が生まれた途端に思考を停止し、パフォーマンスを急激に下げてしまう仕組みを備えているよう。

 「勝ったと思った瞬間、負けが始まる」という言葉がスポーツの世界に存在していることからも、最後まで一気に駆け上がる感覚を持ち続けることが大切と言えそうです。

勝利は、その日のうちに忘れる

 勝負に勝つことによって、脳はご褒美をもらったと判断し休む癖があります。素直な人ほどそれが長く続き、次の試合まで立て直せずに失敗してしまうことが多いのだとか。

 勝ったときの体験は、当日で忘れてしまうのが一番。特に、勝ち負けの意識が強い人は、この落とし穴にはまらないように気を付けるべきかもしれません。


 練習から勝利に至る、すべての状況においてしっかりとした意識を持つことで、戦いにおける良いサイクルを生み出すことができそうです。勝負事に挑むときは、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?





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