1. 起業することに一切のリスクはない―だから、私は「起業」しました【後編】

起業することに一切のリスクはない―だから、私は「起業」しました【後編】


 「モノづくりの先にある”コトづくり”がしたい!」という理由で起業した、株式会社コトコトの門松信吾さん。前編では、門松さんがコトコト立ち上げに至るまでの経緯や、創業メンバーをどのように集めたかなどについてうかがった。


 後編では、独立されてから働き方にどのような変化があったのか、また門松さんが働く上で大切にしている考えなどについてうかがっていく。




――実際に独立し、働き方が変わって良かったことはありますか?

 いかに自分の想像する限界を超えるか、というチャレンジをやり切れることですね。私もエンジニアなので、技術的・金銭的に「ここまでだったらできる」という上限の予想がつくんですよ。

 でも、「ここまでしかできない」と思う限界ラインをいかに突破していくか、これが重要だと思っています。そこにチャレンジできるのは、今自由にできているからでしょうね。


――前職では、自由に仕事ができなかったのでしょうか?

 いえ、前職でも私は比較的自由に仕事していました。ただ、受託でのシステム開発だったので、「この要件を、この期間で、このお金でやってください」と、納期とお金があらかじめ設定されてしまっていた。そうなると、それに収まるような守りのシステム開発も場合によっては必要になってくるんです。

 つまり、要件、納期、お金を満たしさえすればよく、プラスαの攻めの姿勢が必ずしも自社のためにならない、ということすら出てくる。その方がお客様のためになると思っても、評価されづらいというのは作り手としては辛いですよね。この、お客様のビジネスそのものにコミットしきれない受託ビジネスの仕組みそのものが、見方によっては自由を失ってたのかもしれません。

――では、逆に独立してから苦労したことはありますか?

 基本的に、全部楽しいです。コトコトのメンバーは全員エンジニアなので、エンジニアリングの部分はメンバーを信頼して任せています。私の業務と言えば、それ以外の全ての仕事です。会社の仕組みを整備できる立場として、苦労はありますが楽しくやっていますよ。

 私は起業することに、一切のリスクはないと考えています。新規ビジネスをゼロから始めるという体験を、例えば2年間チャレンジしてダメだったとしても、その後は引く手あまたなんじゃないかな。ゼロからの立ち上げに関わることで様々な経験ができるので、次にどこかで働こうと思った時、チャンスはいくらでも転がっていると思うんです。


――門松さんが働く上で、大切にしている考えはありますか?

 私たちが掲げるミッションである、「心を動かす“コトづくり”」が考えのベースになっていますね。人の心がグッと動くような体験だけを追い求めているので、それにつながるかどうかが私たちの仕事におけるジャッジの1つになっています。 

 色々と手間やコストがかかるかもしれませんが、それよりも「お客様の心を動かす」という思いを重視してやっていますね。それは今後、新たなサービスを生み出していく上でも変わらないと思います。


門松信吾(かどまつ・しんご)さん プロフィール

受託開発会社でオムニチャネル基盤、O2Oプラットフォームなど様々なプロジェクトにSE、プロジェクトリーダーとして7年間携わる。その間も個人でモノづくりに励み、リクルートメディアテクノロジーラボ主催のMashupAwardでは2012年ヤフー(株)賞、2013年MashupCampソフトウェア部門最優秀賞、(株)ビズアイキュー BusinessHack賞を受賞。
その後、2014年6月に「心を動かすコトづくり」をミッションに株式会社コトコトを設立。こどもの成長シネマサービスfilme(フィルミー)を運営し、同サービスにてKDDI∞LABO第6期オーディエンス賞を受賞。

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