1. あのサービスの海外展開の舞台裏。海外でも人気のあのアプリ、人気のワケとは?

あのサービスの海外展開の舞台裏。海外でも人気のあのアプリ、人気のワケとは?


 11月18日、19日の二日間にわたり開催されたスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2014」。2日目に行われた「世界で戦えるプロダクトの作り方」のセッションでは、海外展開が好調に進んでいる「SmartNews」「メルカリ」「BrainWars」の3つのサービスを運営する企業の経営者が、その舞台裏を語った。

日本発、世界に通用するスタートアップを

 90年代後半から現在に至るまで、インターネットの領域で数々のスタートアップが立ち上がり、その中の一握りの企業だけが成功を掴み取ってきた。しかし、日本初、世界に通用する企業は未だ現れず、今でもスタートアップにとって一つの”夢”として、起業家の目標であり続けている。

 今、その巨大な障壁に挑戦しているのは今回登壇した3つのサービス。SmartNews、メルカリ、BrainWarsだ。

 SmartNewsはもはやCMなどではおなじみ、ニュースアプリの代表格。メルカリはフリマアプリとして、スマートフォン時代のネットショッピングのプラットフォームを狙う。BrainWarsは半年足らずで500万ダウンロードを突破したことで界隈の話題を独占した。

課題はUI、アメリカを基準に

 やはり、海外展開といえば、スタートアップの聖地アメリカ。世界のスタンダードになったサービスはほとんどアメリカから生まれたと言っていい。逆にいえば、アメリカで通用すればその後の展開は自ずと見えてくると言える。

 SmartNewsとメルカリはこの挑戦を前にUIの改善に取り組んだ。SmartNewsは日本とアメリカの好みの違いを乗り越えるため、Filpboardのデザインなどを手掛けたクレイグ・モド氏に協力してもらいながら、アメリカのユーザーが好みそうなUIに対応。

 メルカリの場合は、「アメリカを基準に」という考えのもと、日本のことは多少無視してでも良いという気概で臨んだ。メルカリの取締役、小泉氏は「日本のユーザーって、FacebookやTwitterとかアメリカ発のサービスを普段使ってるので、アメリカを基準にした『UI』でもついてきてくれるんですよ」と語り、いかにアメリカを基準に自分たちのスタンダードを作れるかということが一つの焦点になっているようだ。

海外展開の一番難しい近道「アメリカ」


 日本のスタートアップの海外展開の戦略として、アジアから展開していくというのがひとつのセオリーだ。しかしSmartNewsとメルカリは、真っ先にアメリカを目指した。

 その意図を小泉氏はこのように語る。「自分たちのサービスはCtoCのプラットフォームなのですが、プラットフォームのサービスって一社独占になりやすい。英語圏で他社に市場を取られたら、二度と参入することは不可能だなと思ったので、まずはアメリカから行こうということになりました」

 ニュースアプリという領域では日本よりもアメリカが先んじていた。そして、多くの人が付け入る隙はないと認識していた。しかし、SmartNewsはそんな憂慮を吹き飛ばした。

 SmartNewsの一つの特徴でもある「オフラインモード」。「車社会のアメリカでは受け入れられないのでは……」という声が多かったが、インターネットが繋がりにくいときに便利、と日本と同様に受け入れられた。

 逆に、アメリカのニュースに対するユーザーの認識の違いをスマートニュースCEO鈴木氏はこう語る「地域や人種など、アメリカはあらゆるものが多様なので、ニュースソースに対するブランド意識が強い」

 事実、アメリカのニュースアプリのランキングは、アグリゲータではなくCNNなどのブランドが上位を占めている。



 こうした企業の活躍は、日本のスタートアップの海外に対する目線が目標から現実に変わろうとしていることを象徴している。日本発の世界に通用するサービスの誕生に期待したい。

スピーカー

スマートニュース株式会社 代表取締役会長 共同CEO 鈴木 健氏
株式会社メルカリ 取締役 小泉 文明氏
株式会社トランスリミット 代表取締役社長 高場 大樹氏


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