1. 今年上半期の貿易赤字が過去最大額、5兆超に 赤字額増加の理由とは

今年上半期の貿易赤字が過去最大額、5兆超に 赤字額増加の理由とは

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 2011年から続く貿易赤字。その赤字額が年々増加していることはニュースで度々取り上げられている通りですが、2014年上半期の貿易赤字は5兆円を超え、またも前年同期を上回りました。

財務省が22日発表した2014年度上半期(4〜9月)の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5兆4271億円の赤字となった。赤字幅は前年同期(4兆9963億円)を上回り、比較可能な1979年以降、年度上半期で過去最大を更新した。

出典:貿易赤字:過去最大、5兆4271億円…14年度上半期 - 毎日新聞

 これは1979年以降過去最大の赤字額です。

なぜ赤字の拡大は止まらない?

 日本は30年近くもの間、貿易収支は黒字となっていました。それが2011年から赤字に転落し、2014年も含め4年連続で赤字となる見通しです。この赤字拡大はエネルギー資源などの輸入の増大に対し、円安による輸出の後押しが緩やかでその差が拡大していることに原因があります。

エネルギー関連の輸入が拡大

 アベノミクスによる円安により、輸入品の価格が上がったことにより輸入額全体を押し上げている他、原発の停止などによるLNGなどエネルギー資源の輸入量の増大とその価格の高騰が、輸入額拡大の原因です。

 2011年には70兆円ほどだった輸入額は2013年には80兆円以上まで膨れ上がっています。

輸出は確実に伸びているが……

 輸入が拡大する一方で円安で有利になると見られていた輸出の拡大が比較的緩やかに推移していることも、貿易赤字拡大の原因の一つです。確かに、2012年から輸出額は増加の方向へ向かっています。

 これは円安により輸出産業の世界における競争力が上がったということですが、その増加額は輸入額の増加額を下回り、赤字は拡大傾向にあります。

 これは2000年代後半までに国際競争力確保のため、日本の製造業などで生産拠点を海外に移す動きがあり、その構造的な問題から円安の恩恵が大きく作用しなかったとされています。



 エネルギー資源に関しては、アメリカやロシアなどの複数の国からコストの低い資源を輸入することで価格の安定化を図るなど、対策が進んでいる他、この貿易赤字自体は日本の景気移行の過渡期という見方が多く、必ずしも貿易赤字が悪い現象だと断定することはできないようです。

 とはいえ、貿易収支の黒字化、輸出産業の復活は日本の経済に大きなインパクトを持つことですから、今後の動きに注目する必要がありそうです。

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