1. 【会計士Xの裏帳簿】10月から新制度スタート 免税店申請に税理士業務のチャンス?

【会計士Xの裏帳簿】10月から新制度スタート 免税店申請に税理士業務のチャンス?




 日本への外国人旅行者が、昨年はじめて1千万人を突破するなど増加。国も、需要増加による景気浮揚の手段の一つとして、旅行者誘致の施策を打ち出しています。その中で、税制において注目されるのが、10月にスタートした非居住者の 「消費税免税制度」の拡充です。

国を挙げた誘致戦略もスタート

 改正のポイントは、日本の非居住者が消費税免税で購入できる商品が大幅に増えたこと。従来は、家電や衣料品、バッグなどが免税対象となっていましたが、これが全品目に拡大。食料品、薬品、化粧品、消耗品なども対象になりました。 

 同改正を観光客の増加につなげるべく、観光庁及び日本政府観光局は、外国人向けに免税情報発信サイトを立ち上げ、英語、中国語、韓国語等で免税制度、免税店に関する情報提供を開始。免税店が店に掲示するシンボルマークも作成しました。

 今後も、経産省、観光庁、小売業団体、航空会社、旅行会社、信販会社等、官民連携で制度の情報を国内外に発信する体制を築いていく方針です。

免税店になるには?

 今回の制度改正で、潜在的に免税店になることができる事業者は格段に増えます。旅行者とともに、国内事業者に向けても、制度の概要、免税店となる方法などの情報をシェアしていく必要があるでしょう。

 免税店になるには、国税庁による許可が必要です。要件としては、事業所が非居住者の利用度が高いと認められる場所にあること、販売に必要な人員がいること、免税手続きを行うカウンターなどの設備を設置していることなど。手続きでは、申請書とともに、販売場の見取り図や免税販売のマニュアル、事業概要に関する書類などを揃える必要があります。

税理士業務としての許可申請を考える

 税理士は、国税へ提出する申請書類作成の代行、代理を行うことができます。免税店許可取得のための申請代理も税理士の独占業務であると考えられます。
 申請実務で行うのは、申請書類の整備、実地検査への立会い、書類の補正への対応等になるでしょう。申請だけではなく、許可後の消費税の経理、申告納税のための実務も引き続き受注することが期待できます。

 免税店申請手続きは、行政書士が行う建設業や不動産業等の許可申請に近い実務であり、税務とは勝手が異なります。当局が審査でチェックするポイントがわかりにくく、プレッシャーが伴う業務です(私見ですが、税務当局との「コミュニケーション」を強みとするOB・OG税理士のほうが顧客にアピールしやすい気もします)。

 しかし許可申請業務は、税務と比べ、ひとつ成功すると経験値が一気に上がり、自信を持って行うことができるという性格も持っています。制度改正を機に、税理士が名実ともに免税店に関する業務のエキスパートとなるため、研鑽を積む必要がありそうです。

カイケイ・ネットナビゲーターによるコメント

 税理士もこれまでの業務範囲だけでは存続が難しくなっていくのでしょうか。
 「先生」という概念から脱却し、ビジネスパーソンとして世の中のトレンドを読 み、新しい事に取り組む姿勢が必要になって来てます。
 海外からの観光客の増加は日本の国策でもあり、このビジネスチャンスを上手く 組みとれるか否かは、将来的に大きな差になっていくのかもしれませんね。


(カイケイ・ネットナビゲーター 幅岸 健一郎 MS-japanコンサルタント)


<この記事はカイケイ・ネットが提供しています>

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