1. 私達は法則にしたがって生きている。『データの見えざる手』が明らかにする幸せになる方法とは

私達は法則にしたがって生きている。『データの見えざる手』が明らかにする幸せになる方法とは


 買い物、運動、食事……。私たちは、その日その時間に何をして過ごすかを自分の意思や感情で自由に決めています。そのパターンは、その人の性格や生活スタイルの数だけあることでしょう。

 そんな私たちですが、実は1日の活動量が法則により制限されていて、老若男女問わず誰もがその法則に従って行動しているとしたら……信じられますか?

 ここでは、のべ100万人以上の行動を計測した「ヒューマンビッグデータ」を用いて私たちの行動に潜む共通の方程式を導いた、『データの見えざる手』という本を紹介します。

人間の活動はU分布に支配されている?

人は様々な行動を自分の意思で選択し、1日の中で組み合わせたら、その選択の仕方により、動きの統計分布は異なるはずだ。しかし、違う仕事を持ち、性別も年齢も異なる人達のすべてが、U分布に従って24時間、行動している。

出典:社会 - ビジネス書の書評・要約まとめサイト bookvinegar-ブックビネガー

 U分布とは、いわゆる「釣り鐘型」の正規分布とは異なる、指数関数に従った「右肩下がり」の分布のこと。

 私たちは1日の活動の中で、約7万回もの腕の動きを1分ごとに配分しているとのこと。その時々の行動といってもランダムに決めていそうなものですが、実際はその7万回という制約の中で優先度に合わせて動きを調整していました。例えば、午後の商談に全力投球するために、午前の活動は抑えるといったように。
 
 こういったことを無意識の内に、細かく無数に行っているという証がU分布。私たちが1日に使えるエネルギー量は法則により制限されており、好きなように時間を使うことができないことを示しています。

活動予算を使い果たすとストレスに

 U分布は一方向に右肩下がりなので、身体の動きが活発な行動を静かな行動よりも長時間行うことは許してくれません。また、素早い行動も静かでゆったりした行動より長時間行えません。「意思」や「好み」のある人間も、宇宙のあらゆる変化と同様にエネルギーのやりとりの法則に支配され、時間の使い方を制約されています。
 
 1日の総活動量が決まっているため、活動のできる予算(活動予算)も決まっています。決まった予算以上の活動を無理して行おうとすると、結局寝てしまったり、集中できなかったりといったことが。ストレスは、こういった要因から起きているのかもしれません。

積極的な活動が幸福を生む!

ハピネス(幸せ)と身体活動の総量との関係には、強い相関があることが発見された。つまり、人の内面深くにあると思われていたハピネスが、実は、身体的な活動量という外部に見える量として計測される事がわかった。積極的な行動をとると、人は動きが増えるのだ。

出典:社会 - ビジネス書の書評・要約まとめサイト bookvinegar-ブックビネガー

 著書によれば、幸福の得やすさは半分が遺伝的に決まっているとのこと。すべては努力で変えられる、と信じたいところですが、遺伝が少なからず影響しているようです。
 
 しかし、もちろん努力も大切。なぜなら、幸福を得るための残り半分を占めているからです。そこで後天的な部分に占める幸福への影響の内訳を見ると、驚くべきことが発見されました。それは、普段のちょっとした行動選択の仕方が、幸せに対する影響の40%をも占めているということ。意外にも人間関係・お金・健康などの環境要因は、すべてを合わせても全体の10%に過ぎません。
 
 幸せな人は仕事のパフォーマンスや収入のレベル、結婚の成功率などが高く、健康で寿命が長いことが確かめられています。ここで重要なのは、仕事ができる人は成功して幸せになるのではなく、幸せな人は仕事ができるということです。

 成功の有無にかかわらず、自ら積極性を持って行動を起こすことが幸せへと繋がります。積極的な行動が幸福度を増やし、それがまた、身体の活動量を増やしてくれることでしょう。


 いかがでしたでしょうか。活動量の限界を超えてしまうことによるストレスに注意し、積極的に行動することによって幸せが増えていくのかもしれませんね。

 他にもこの著書では、人の購買活動を測定して「買いたくなる要素」を明らかにするといったような、人間活動の隠れた法則性について様々な実験結果を載せています。気になった方は一度手に取ってみてはいかがでしょうか?




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