1. 『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』成熟市場で勝ち残る知恵とは何だろう

『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』成熟市場で勝ち残る知恵とは何だろう


by Suus Wansink
 グローバル化の進む現代において、世界規模での市場の動向チェックは欠かせません。メディアで大きく取り上げられるのは、ある程度名前の知られている大企業が多いですよね。しかし、中小・ベンチャー企業も負けずに世界で活躍していることを知っていますか?
 
 そのような企業が大企業と対等に渡り合える理由は一体どこにあるのか。今回は、 『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』から、世界の市場で生き抜く企業の共通点を見ていきます。

企業が生き抜くための4つのポイント

 時代を先取り活躍している中小・ベンチャー企業に対して取材をし、その成長要因を分析してみると、その結果は以下のようなものでした。

◆成功している企業の成長要因の典型的回答
「ビジョン」「事業の集中」「人材」

出典: 安西洋之『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』(2014)
 これらは、既に良く知られている説明不要なキーワードですよね。ここでは、これから市場で勝ち残るために、新たに注目すべき4つのポイントを見ていきます。

デザイン

 元々、「デザイン」とは色や形の様子を表す言葉でしたが、最近では「コミュニケーションをデザインする」「ユーザーの体験をデザインする」などのような使われ方がされています。 これまでの美的な観点だけでなく、価値という観点にまでその言葉は広がっているようです。
 
 著者は、社会、事業、組織のような、形以上のものを含むデザインをビッグデザインと表しており、これを考える際に役立つのが 教養だとしています。ヨーロッパのビジネスパーソンは、美術館や博物館をリサーチの対象としますが、これは、ハイカルチャーがコンセプトやブランド作りに貢献するからです。これからは日本でも、 教養がデザインの「背骨」や「底力」になるそう。

ルールメイキング

  新製品が受け入れられるためには、それに合わせてルールを変化させることも必要になります。市場と密接な関係があるルールメイキングに参加することは、企業にとって大きな力になるため、これも大切なポイントです。

 中小・ベンチャー企業がこれに参加するために取り組まれているのが、 エコノミック・ガーデニングです。これは、企業の経営力を全体的に高めるために知恵を持ち寄り、長期的に中小・ベンチャー企業が複数存在できるようにするのが目的です。このようなエコシステムの整備は企業の課題となりそうです。

オープン

 新しいアイデアを得るために、自分と異なる業種の人に話を聞くのが有効だということは良く言われていますよね。これが発展して、現在は オープンプラットフォームやチームでの協業の有効性が広く認められつつあるそう。

 これからの企業のあるべき姿は、突出した才能を持つ1人の人に頼るのではなく、 多くの人の知恵を集めてコンセプトやプロジェクトを作り出す「共創」だということです。

ローカル

 「国際化しているのにローカル?」と思った方もいることでしょう。しかし、市場では国際分業化が進んでいます。これを考えたとき、中小・ベンチャー企業が重要視すべきなのは 「狭く・高く売る」ビジネスモデルだそう。このことについて、著者は具体例を挙げて次のように説明しています。

インターネットサービスにおいても、検索エンジンではグーグルが世界で独り勝ちをしているわけではなく、日本ではヤフーが強いですし、メッセージサービスではライン(LINE)はアジアでは強くても、ヨーロッパではワッツアップ(WhatsApp)が圧倒的です。このように、市場の地図は常にまだら模様なのです。ビジネスの仕掛けには、ローカルの文化傾向を考慮することが欠かせないのです

出典: 安西洋之『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』(2014)
 これからは、国や民族、性別や年齢だけでなく、その土地に合わせた事業の展開が不可欠になるようです。


 今回は、『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』から、市場で勝ち残る4つの成長要因を紹介しました。最近話題になっている日本の企業も、このようなポイントを抑えていそうです。あなたの企業の経営戦略にも、この要素があるかどうか確認してみてはいかがでしょう?
 


U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する