1. 自分の身は自分で守れ。21世紀を生き抜くための 『自分でつくるセーフティーネット』

自分の身は自分で守れ。21世紀を生き抜くための 『自分でつくるセーフティーネット』

出典:picjumbo.com
 TwitterやFacebookといったSNSの登場により、私たちはより気軽にコミュニケーションを楽しむことができるようになりました。一方で、あまり知らない人とつながるのには抵抗があるなんて人もいるのではないでしょうか? しかし、このような ”弱いつながり”が、いざという時にあなたを助けてくれるそうです。

 自らの仕事が危ういと感じた時や新たにキャリアアップしたいと考える時、必要となってくるのはそれらに関する 情報でしょう。そして、近年それは、SNSなどによって構築された”弱いつながり”からもたらされることが多いようです。今回は、 『自分でつくるセーフティーネット』という本から、SNSを活用して自分の身を守る”セーフティネット”構築法を学んでいきましょう。

本のハイライト

・セーフティネットとは「わたしたちがホームレスになったりしないように用意されたさまざまな防御策」という意味だ。

・これまでは会社の名刺がその人の信頼度の物差しになっていたが、フェイスブックはそれを代替しつつある。

・しかし会社が頼りにならなくなってきている現在、会社のために黙々と仕事をするだけでは、誰にも認められないままリストラされるかもしれないし、会社が潰れてしまうかもしれない。広くて弱くてつながりを保つことが有効になってきている中、広い社会のために善いことをすることの方が正しい生存戦略である。

出典: 自分でつくるセーフティネットの書評・要約 | 佐々木 俊尚 - flier(フライヤー)

21世紀は「総透明化社会」

 著者が述べるセーフティネットとは、国で言うところの失業保険や生活保護などに当たるもの。しかし、2000年頃からの企業のグローバル化に伴い、リストラや非正規雇用などという施策が進み、私たちの安定的な生活は危ぶまれています。そんな私たちを助けてくれるのは、 自分自身で作り上げたセーフティネット。「自分でセーフティネットを作ることができるの?」と思う人もいるでしょうが、 21世紀という時代の変化がこれを可能にしています。

 著者は、現代のことを 「総透明化時代」と称しています。ここで言う「透明」とは、情報技術が発達したことで、何でも見られてしまう社会になってきたということ。それを代表するのが、 SNSというコミュニケーションツールです。例えば、全世界に10億人を超えるユーザーがいるとされるFacebook。このツールが人々に活用される理由は、行ったレストランや旅行の自慢をするためなどといったものではありません。今やこのようなSNSは、「人間関係を気軽に維持していくための道具」であると同時に、 「自分という人間の信頼を保証してくれる道具」でもあるのです。

 これまでは、会社の名刺がその人の信頼度の物差しになっていましたが、SNSはそれに代わるものになりつつあります。それは毎日の日記やコメント、写真や友人関係が、その人の 本当の人間性を表しているからです。つまり、 肩書きではなく中身そのもので勝負する時代に、私たちはいます。

”弱いつながり”があなたを守る

 著者は、このような総透明化社会における生存戦略として、 ”弱いつながり”をたくさん持つことを挙げています。ここで言う弱いつながりとは、ネットで出会った人やパーティで名刺交換しただけの人、勉強会でたまに顔を合わせる人のこと。そんな一期一会の出会いには意味がない、と思う人もいるかもしれませんが、実は 弱いつながりこそが、自分にとって有益な情報をもたらしてくれることが多いそうです。

 それは、 人は案外「人に教えてあげたい」生き物だからとのこと。TwitterやFacebookでも、色んな質問や疑問に対して、特に仲が良いわけでもないのに一生懸命教えてあげている人を見かけることはありませんか? これが強いつながり間だと、情報はその関係の中で共有されるだけで新鮮な情報は少ないといいます。 相手と自分の接点が少ないつながりの方が、自分の知らない新しいビジネスアイデアや求めていた人材の発掘にたどり着ける、と著者は述べています。

 「よく知らない人には疑ってかかれ」という教えを幼少期から叩き込まれた私たち日本人にとって、この考えには抵抗があるかもしれません。しかし、今は総透明化社会。 SNSをチェックすれば、その人の日常や友人関係を把握することができます。また、情報をさらけ出していることが、他人に信用してもらうための 保証の役割にも。SNSによって、私たちはたとえ弱いつながりでも、その人が信頼に値する人かどうかを判断することができるのです。


 今の時代、安心して仕事に集中できるという人は多くはないでしょう。そんな時だからこそ、SNSから生まれる弱いつながりがあなたを守るセーフティネットとなります。SNSというコミュニケーションツールを駆使し、いざという時にあなたを救う有益な情報を集めるセーフティネットを構築したいものですね。

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