1. 増える介護負担と多発する事件 あなたにも襲いかかるかもしれないこれからの介護の問題点とは

増える介護負担と多発する事件 あなたにも襲いかかるかもしれないこれからの介護の問題点とは

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 現在、少子高齢化が進む日本で介護問題が社会問題に発展しています。そこには、核家族化が進む中、介護者が一人きりで重い負担を抱え、ストレスを溜め込むという実態が。現代社会が抱える介護の問題点とはどのようなものなのでしょうか。

介護ストレスにより母親を殺害

 姫路署によると、永浜容疑者が25日「介護ストレスで母を殺した」と出頭。駆け付けた捜査員が自宅2階の洋間で横になって死亡している女性を発見した。永浜容疑者は母親と2人暮らしだったといい、26日に司法解剖して死因を特定すると共に動機を調べる。

出典:殺人容疑:「介護ストレスで母を殺した」48歳逮捕 姫路 - 毎日新聞 - 毎日jp

 被介護者であった娘が、介護ストレスを理由に母を殺害するという事件が最近でも発生しました。この娘は母親と2人暮らしであり、他に介護を行なう者がいない状態であったと見られています。

介護負担を発生させるメカニズム

 現在の介護に関わる問題の多くは、あまりにも大きすぎる介護負担。これには、主に2つの要因が挙げられます。

 1つ目は、金銭的問題。介護を自宅ではなく施設に任せようとした場合、老人ホーム入居時に約500万円が必要になります。特別養護老人ホーム(社会福祉法人・地方自治体が運営する公的な施設、入居要件有り)でも、約300万円が必要に。それに対し在宅介護は月に7万弱と比較的安価であるため、金銭面での負担をかなり抑えることが出来ます。

 さらに、要件を満たして要介護認定がされれば、国からの介護保険により月3〜5万円程度で介護が可能になることから在宅介護を選択する人が多いようです。
 
 しかし、在宅介護では、被介護者のストレスが代わりに拡大してしまいます。介護のために仕事を辞めざるを得なくなることで、結果的に負担が大きくなってしまうためです。

 2つ目は、介護関係者の人材不足。介護施設や出張介護を行なう介護従事者の数がニーズに追いついていない問題があります。その原因は、少子高齢化と給料の低さ。少子高齢化で要介護者が増えているにもかかわらず、被介護者である若者が減少し、需要と供給にギャップが生まれています。労働に見合った給料が支払われないという点も問題です。

介護問題を減少させるために

 これら2つの問題を解決すれば、介護による被介護者の負担を軽減することが可能になります。現段階で政府は解決に向けた施策を始めており、一定の効果が今後期待されるでしょう。

 政府は、2015年度から介護従事者の賃金を上げることを発表。さらに、海外のEPA(経済連携協定)を結んだ国から介護従事者の採用を増やすことに前向きな姿勢を見せています。

 一方で、私たちにも問題解決に向けた行動が求められています。介護をめぐる事件が相次いでいるのは、被介護者の負担を減らせなかったため。核家族化した現代で、悩みを吐き出せずに一人で悩み、殺害にいたるケースが多くあります。

 事件を未然に防ぐため、介護の専門家へ悩み相談の出来る電話やメール等のサービスや被介護者たちが互いに悩みを共有できるサービスが現在でも多く展開されています。個々人が孤立した現代社会であっても、悩みを共有できるような人との繋がりを持つことで、人を繋げることが出来れば、介護問題を減少させることが第一歩です。

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