1. 日本の最先端がここに集結!新進気鋭のベンチャー起業家9人に田原総一朗がメスを入れる!

日本の最先端がここに集結!新進気鋭のベンチャー起業家9人に田原総一朗がメスを入れる!


 10月2日、「日本で起業という生き方をメジャーに」というコンセプトのもと「STARTUP PRESS 2nd」が開催されました。数々の著名人の本音を引き出してきたジャーナリストの田原総一朗さんが、起業家たちのプレゼンに対し、ツッコミを入れていく本イベント。

 ここでは9人の起業家が、田原さんにそれぞれの事業を紹介。「ベンチャー」のイメージがあまり無い田原さんですが、彼らの説明に本質をズバリと突いた質問を返しています。

前編はこちら

スピーカー

辻庸介 株式会社マネーフォワード 代表取締役社長CEO
諸藤貴志 株式会社アグリメディア 代表取締役社長
福島良典 株式会社Gunosy 代表取締役最高経営責任者
佐藤航陽 株式会社メタップス 代表取締役
端羽英子 株式会社walkntalk 代表取締役
小間裕康 GLM株式会社 代表取締役社長
松田雅也 八面六臂株式会社 代表取締役
伊藤新之助 株式会社LAUGH TECH 代表取締役
重松大輔 株式会社スペースマーケット 代表取締役CEO

マネーフォワード 代表取締役社長CEO 辻庸介

 マネーフォワードはITでお金の管理を変えるサービス。証券会社や銀行などに頼らないユーザー主体の資産運用をサポートするソフトです。ウェブ上での資産管理や中小企業の会計力強く支えてくれます。

 代表の辻さんは1人目の紹介者として多少の緊張感を保ちつつも、一言一言丁寧に説明を行いました。彼自身も証券会社出身ですが、証券会社や銀行のように自社商品を売らずに、純粋にユーザーの資産運用を助けるサービスを作りたいという思いが、マネーフォワード創業のきっかけだそうです。

 しかし、マネーフォワードにイマイチ利便性を感じていない田原さんは、「僕は会計士に任せているけど、それと比べるとこのサービスは何がいいの?」と質問。辻さんは「圧倒的にコストが安いことと、リアルタイムで情報が分かることですね。会計士は1か月に1回しか結果を教えてくれないけど、これなら好きな時に知りたいことをチェックできます」と回答。終始落ち着いた辻さんの説明に、田原さんも納得の様子でした。

アグリメディア 代表取締役社長 諸藤貴志

 アグリメディアは農業をより良くするサービス。代表の諸藤さんは、農業の背景から丁寧に説明を始めました。現在の農業は、農協の影響力が落ち、趣味で農業をやる人が増えてきています。そんな中で、使われていない遊休農地を区切って都市住民に使ってもらうサービスがアグリメディア。

 このサービス内容で田原さんが気になったのは、「農地を借りたい人っていうのは一体どういう人なの?」ということ。諸藤さんによると、農地を借りて作物を販売したい人は少なく、ほとんどの利用者は週末にちょっと農業を楽しみたいようです。

 「趣味的農業に目を付けたのは面白いね」と田原さんも絶賛。現在農地を利用しているのは2000世帯ほど。遊休農地については、最近は農地を持て余した農家から諸藤さんのもとに連絡が来るようです。強い需要があり、これからの伸びが期待できるサービスですね。

Gunosy 代表取締役最高経営責任者 福島良典

 社長の福島さんは今回参加の社長の中でも最年少。しかし会場のプレッシャーをものともせず、笑いを交えながら楽しくプレゼンしていました。Gunosyは独自のアルゴリズムで算出された、個人に合ったニュースを配信するサービス

 会場にGunosyの利用経験を尋ねたところ、ほぼ全員が利用経験ありと回答。メディア関係者への浸透率の高さに、田原さんも驚かされていました。

 サービス内容を把握した田原さんは、「じゃあ、安倍首相に興味を持っている人っていっぱいいるの?」と追求しますが、福島さんは「人気なのはエンタメ記事とか、役に立つ記事ですね。例えばLINEの既読を付けない方法とか」と回答。しかし田原さんは、「安倍首相が税率を上げるかどうかも重要じゃないの?」と納得していない様子……。

まずはGunosyの情報に興味を持ってもらう

 田原さんの厳しい質問に福島さんは、「若者は新聞などの既存のメディアには興味を持っていません。けれど、Gunosyにそういう情報を流せばきっと見てもらえる。Gunosyを面白いメディアだと思ってもらえれば、Gunosyに載っている情報には興味を持ってくれるんです」と若者に政治に興味を持ってもらうためには、まずメディアに好感を持ってもらえばいいというアプローチを示しました。

メタップス 代表取締役社長 佐藤航陽

 アプリ開発の市場はみるみる巨大化しているのに、儲かっているアプリ開発者はほとんどいません。1ヶ月に50万円以上稼いでいるのはたったの1.6%、半数以上は1万円以下の稼ぎだそうです。

 そんな現状を変えるためにアプリの集客から収益を効率化するシステムを全世界に配信するサービス。代表の佐藤さんは、田原さんの質問に確実に答える形で、丁寧なプレゼンを行いました。

 一度説明を聞いてもあまりサービス内容を呑み込めなかった田原さんは、「よくわからないけど、ネットの広告代理店ということだよね?」と確認し、「広告を出したい人と、広告を載せてお金を稼ぎたいアプリ開発者を結びつけるサービスです」と佐藤さんが説明。

広告とコンサルの両方を兼ねるサービスは失敗する?

 「要するに広告とコンサルを両方やりたいってことだよね? 昔、電通が広告とコンサルの両方をやろうとして失敗したのだから、あなたのところも失敗するんじゃないかな」と厳しい突っ込み。

 「そうですね。現在はシステムですべてを行っていて、現在は利用者の動向などを調べています」と佐藤さんは返していましたが、ネットの環境でなら広告とコンサルの両立は成功するのでしょうか?これからの展開が気になりますね。

walkntalk 代表取締役 端羽英子 サービス:ビザスク

 休憩を挟んで、ここからは後半戦。今回唯一の女性プレゼンターの端羽さんは、自身の経験も交えて感情豊かなプレゼン。端羽さんは出産後に仕事を探していたそうですが、一般企業で仕事をしていた彼女は、自分が専門的なスキルを何一つ持っていないことに気づき、うまく自分を売り出すことができないという経験から、みんなの経験や知識をスキルにするためにビザスクを立ち上げたとのこと

 サービス内容は、自分の経験を公開しておくと、それを必要としている人から連絡が来るというもの。例えば、ペットボトル製造業をしていた男性が、ある日一流企業から製造機のメンテナンスについて、アドバイスの依頼があったそう。

買い手はイベントから見つけていった

 ここで田原さんが気になったのが、買い手の見つけ方。端羽さん自らが様々なイベントに参加し、そこで会った大手企業などから自然と案件が集まるようになったそうです。

 現在2500人程度が利用しているビザスク。田原さんも理念に納得し、期待を寄せていました。

GLM 代表取締役社長 小間裕康

 GLM(グリーンロードモーターズ)は、電気自動車の開発メーカーで、中でもスポーツカーを専門に取り扱っています。GLMがスポーツカーのみに着手した理由は、希少性があるから。そのため、ターゲットは質の良い車にこだわる少数のマニアだけとなっています。

工場を持たずに、自動車を販売

 説明を聞いて田原さんは「ベンチャーが車の開発や販売をどうやっているのか?」と質問。それに対し、「共同メーカーに部品を提供してもらい、組み立ては外注しています」と回答。つまり、自動車事業なのに工場を持っていないのです。

 そのため、社員もわずか10名程度。販売もネットや学会でのダイレクト販売のみなので営業マンもほとんどいりません。「なるほど、少数のプロジェクトチームみたいなものだね」と無駄のない事業に驚いていました。

八面六臂 代表取締役 松田雅也

 八面六臂は、関東を中心に鮮度の高い食品を素早く届けるサービス。日本に豊かな食文化をもたらすことを目的に、料理人のAmazonを作るために事業を行っているそう。特に鮮魚市場は高齢化が進んでおり、昔ながらの仕組みに頼る部分が多いため、ネットを取り入れることで多くの効率化が期待できるとのこと。

 例えば、築地の親方のカンで判断していた卸先の決定を、デジタルで誰にでもできるようにする事業だそう。「こうやって無駄がなくなれば、流通のスピードも速まります。そうすればもっと多くの人が新鮮な食材を口にできるんです」。

食品偽装の心配はない

 少し話題が変わって、この点について田原さんは「食品の名前を偽った事件があったけど、ああいう心配はないの?」と質問。松田さんは、「あれは食品を提供する最後の飲食店で起きた事故。安売りをしすぎるからああした事故が起こったのではないか」という考えのようです。

 低くゆったりした声で話す松田さんからは、遠い未来の食文化を見据えているような雰囲気がありました。

LAUGH TECH 代表取締役 伊藤新之助

 笑うメディアCuRAZYを運営するLAHGH TECHのビジョンは、コンテンツの流通を変えること。今までのテレビやYahoo!ニュースなどの巨大メディアが情報を拡散する時代から、SNSでユーザーがコンテンツを拡散する時代になりました。CuRAZYは、そんなSNSで拡散されるメディアになろうとしています。

1年間で2000万ユーザーを目指す

 SNSで共有されるために扱うコンテンツのテーマは「笑い」。ついついリツイートしたくなる面白い動画や記事を作って、SNS時代のコンテンツメーカーとしてこの1年で利用者2000万人を目指しているそうです。

 「Gunosyがマスメディアなら、CuRAZYはそのソーシャルメディア版という感じだね。利用者2000万人ということは、視聴率にして12~3%程度」。とベテランのメディア関係者として冷静な分析。しかし、社員は7人しかいないと聞くと、「よくそれでそんなにできるね!」とネット業界ならではの働き方に圧倒されていました。

スペースマーケット 代表取締役CEO 重松大輔

 夜間の結婚式場や飲食店のスペースな無駄な時間と、ロケ場所などスペースを探す人を結びつけるのがスペースマーケット。お化け屋敷や帆船など驚きの施設も、手軽に簡単に貸し出しできるそう。お寺でのパーティや、映画館をベンチャー企業のイベントに使った事例なども出てきました。

メディアに取り上げられるコツは、コンセプトをキャッチーに!

 田原さんも、「今日聞いたビジネスの中でも一番わかりやすい!」と絶賛。短期間で話題になれた理由を問うと、「ポイントはメディアなどに取り上げられることですね。以前のベンチャー経営でどうすればメディアに注目されるかが分かっていました」と、以前にもベンチャー経営していた経験者らしい回答をしていました。


 続いて、今回のイベントを主催したSkyland Venturesの木下慶彦さんが、「現在のスタートアップは、とにかく伸びている。スタートアップの共通点は上しか見ないこと。現在は彼らに大切な「ヒト・モノ・カネ」の3つがそろいやすい環境になっている。今回のイベントを機にライバルだったみなさんにも何かの縁があればと思います」と10社にエールを送りました。

 最後に総括として田原さんが本日のMVPを発表。「一番分かりやすかったスペースマーケットです。しかし、みんなが素晴らしく優劣もつけがたい。また、みんな話が上手で、とても面白かった!正直、もっと退屈なものになると思っていました」と大絶賛。

 次回以降のSTARTUP PRESSにも田原さんの参加がアナウンスされ、大盛況の中終了しました。

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