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日本にも資源が!久米島で国内最大級のレアメタル鉱床を発見、日本は資源大国になれるのか

yuki

2014/10/07(最終更新日:2014/10/07)


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日本にも資源が!久米島で国内最大級のレアメタル鉱床を発見、日本は資源大国になれるのか 1番目の画像
 2000年代中頃から、メディア等で幾度となく取り上げられ、話題になってきたレアメタル。その用途は実に多様で、燃料電池やデジタルカメラ、携帯電話等、身近な電子機器には不可欠と言えます。しかし、日本はその多くを輸入に頼っているために、国際環境の変化によって影響を受けやすい状態にあります。そのように資源に恵まれない日本ですが、久米島沖に大規模な鉱床があることが分かりました。

 海上保安庁は19日、沖縄県久米島沖の水深約1400メートルの海底で、国内最大規模のチムニー群を発見したと発表した。

出典: チムニー群:レアメタルに期待 久米島沖で国内最大規模 - 毎日新聞 - 毎日jp
 海上保安庁の発表により、沖縄県の久米島沖に国内最大級のチムニー群が発見されたことが明らかに。チムニー群とはそもそも熱水噴出孔のことで、レアメタルや銅、鉛がその噴出孔から吹き出す熱水内に溶け出していることが期待されます。

 国内最大級のレアメタル鉱床に多くの期待を寄せる日本。しかし、すぐにレアメタルを生産できるという訳には行かないようです。

残念なことに現在の技術では,低いコストで海底の資源を利用してレアメタルを生産することができない.また,採掘・製錬に伴って発生する廃棄物の処理についても解決しなければならない課題は多い.

出典: 「レアメタルの供給や需要に関する今後の展望」(岡部委員 ... - 経済産業省
 現在の技術では採掘のコストが高く、産業として競争力を持たないそう。こうした資源を活用するための技術開発が求められています。

 このように今後が期待される日本のレアメタル資源。実はレアメタルは単なる資源以上の意味合いを持つものです。

特定国に供給を依存するレアメタルは、資源供給国の政策動向に大きな影響を受ける。資源価格の上昇傾向が続く中で、資源ナショナリズムの考え方等から鉱業ロイヤリティの引上げや資源管理に国家の関与を強める動きが見られる。

出典: レアメタル資源確保の現状と課題
 レアメタルは、特定の国に供給を依存しているので、供給力の政治的影響を大きく左右しています。日本はレアメタル供給の大部分を中国に依存していますが、そういった場合、レアメタルが外交上の影響力を持つことになります。尖閣諸島沖で中国の漁船と日本の漁船が衝突した事件を覚えているでしょうか。あの事件の時、中国は日本に対して事実上レアメタルの輸出禁止措置をとりました。そのような観点からも、レアメタルの国内での生産は大きな意味を持ちます。

 レアメタルという言葉がメディア等で取りあげられることは一時期と比べれば少なくなりましたが、日本にとってはこれから本当にレアメタルが重要な意味を持つようになるのかもしれません。

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