1. 戦略なくしてアイデアなし!「消臭力」CMの仕掛け人が教える、『愛されるアイデアのつくり方』とは

戦略なくしてアイデアなし!「消臭力」CMの仕掛け人が教える、『愛されるアイデアのつくり方』とは

出典:picjumbo.com
 「消臭力」や「ムシューダ」など、一度見たらなかなか頭から離れない…そんなCM、ありますよね?このような人々に愛されるユニークなアイデアは、どこから生まれるのでしょう?その答えを教えてくれるのはエステー「消臭力」CMの仕掛け人。彼によれば、 ユニークなアイデアとは「奇をてらえばいい」というものではないようです。今回は彼の著書 『愛されるアイデアのつくり方』という本をもとに、魅力的なアイデアを生むための秘訣を探ってみましょう!

「戦略」がグッドアイデアのカギ

 エステーのCMはそのユニークさから、よく「奇策」と呼ばれるそうです。しかし製作側は、奇策を狙っているわけではありません。全てのアイデアは、エステーという会社が置かれている状況に対応するために生み出された 戦略的なものとなっています。

 一般的なヒットCMと呼ばれるものは、 「有名人×放送回数」という公式によって作り出されます。しかしこの公式に当てはめてしまうと、制作費は莫大なものに。CM制作当時、資金面に余裕がなかったエステーには、そこでは勝負できませんでした。

 では、どこに力を入れたのでしょう?エステーはCM制作に関して、ある 基本戦略を設定しました。それは商品をひたすら推すのではなく、 「消費者の心の中にほんの少しでも温かいものを感じてもらえる」というもの。CMに関する全てのアイデアは、この基本戦略をベースに生まれたものだったのです。このように、アイデアを生み出す際はまず、 「そのアイデアによって何を目指すのか」を明確にしていきましょう!全体のベースが整えば、アイデア出しの際に考えがブレる、ということもなくなります。

”お客様目線”は持てないことを知れ!

 著者がCMにはじまる企画考案の際、最も大切にしているのは、 CM視聴者・消費者が何をどう感じているか、見極めることです。これについては、よく上司が若手社員にするアドバイスとして、「お客様目線を持て」というものがありますが、著者が言うにはそれは無理な話とのこと。

 企業に属しているビジネスマンは、「自分」という個人の人格ではなく、必ず 「企業人格」を背負いながら、消費者とコミュニケーションを図っています。会社で働いていると、お客様と自分の目線はどうしてもズレていくもの。 「お客様目線」は手に入らないということを自覚して初めて、ビジネスマンはお客様の目線に少しでも合わせようと努力するようになるのです。

 情報を持っているビジネスマンは、情報や知識を持たないお客様に対して、自分では注意していたとしても 「上から目線」になってしまうことがあります。その結果、伝えたいことが伝わらず、時には反感を持たれてしまうことも。 お客様は感情豊かな「ひと」であることを忘れず、真摯に向き合わなければ、本当に理解することはできません。多くの人に受け入れられるアイデアとは、お客様について深く理解した時に生まれるものなのです。



 エステーのCMは一見奇抜なものに見えますが、その裏にはお客様への深い理解から成る緻密な戦略がありました。現代ビジネスで大きな価値を生み出すためには何をすべきか、著者は次のように述べています。

多くの人々が、競合と大差ない「差別化」をつくろうとして「心」を忘れた戦いをしているのではないだろうか。しかし、もしもお客様に、会社や商品を愛していただけたらどうだろう?きっと、「差別化」といった戦略よりももっと強い「価値」を生み出し、競争力を手中にできるに違いない

出典: 鹿毛 康司 (2012) 『愛されるアイデアのつくり方』

 人々の心を動かすアイデアを生み出すためには、お客様の心を理解するための努力を惜しまないこと。当たり前だと思われている人もいるでしょうが、あなたは果たして、本当にお客様について深く理解できていますか…?

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