今や誰もが簡単に起業できるようになった、21世紀。「起業」というハードルが下がった一方で、失敗し、瞬く間に潰れていく企業が多いのも事実です。企業の乱立が進む中で生き残るためには、様々な経営者の体験談を聞くのが1番!それを教えてくれるのが、 『経営のやってはいけない!』という本。この本で学べるのは、従来のノウハウ本にあるような企業家の成功体験ではなく、経営における ”NGリスト”なのです。ここで、その一部を覗いてみましょう。
経理業務に触れるな!
起業したての経営者の多くに見られがちなのが、 経理業務まで自分でこなしてしまうこと。会社を立ち上げたばかりなので、「経理に手を回しても、手間取らない」という認識を持ってしまうのでしょう。しかしこの時期、社長が最も注力しなければならない仕事は 「営業」に他なりません!
経営を軌道に乗せるためには、 事業の拡大が必要不可欠。そのため経営者は、経理などに時間をとられてはならないのです。少しの暇も惜しんで、本業である営業活動に力を入れましょう。その間、経理は他人に任せるのではなく、 自分の親族などに任せるのが著者のオススメ。これで経理に対する不安も解消され、営業に集中できますね。
スキル重視で社員を選ぶな!
企業の成功に必要な要素の1つ、それは一緒に会社を大きくしていく 同志を集めることです。近年のリクルート活動では「クリエイティブ人材」という言葉もあるように、様々なスキルを持った人材の獲得に企業は躍起になっています。しかし、この社員を選ぶ際のベースとなる考え方について、著者は次のように述べています。
これは特に中小・ベンチャー企業に言えることですが、会社の行く末を決めるのは結局のところ 社長の能力次第。 「社長がする仕事以外の仕事は誰にでもできる」という認識を持っていいのだそうです。それゆえ、社長にとって 使い勝手の良い、ストレスなく気分良く付き合える社員こそが、会社にとって最も求められる人材なのです。
「失敗しても良い」はウソ!
「失敗したほうが自分のためになる」「失敗経験を積むことが成長に繋がる」などというアドバイス、よく耳にしますよね。しかし著者は、これは大きな間違いだとしています。 本当の実力者は、失敗しないように行動するのが普通。「失敗していい」などと無謀なことをするような人が、事業に成功する訳ありません。生半可な気持ちでビジネスという勝負に臨んでは、致命傷を負うことになります。
失敗経験から学びたいのであれば、自分ではなく 他人の経験から気付きを得ると良いでしょう。ただ、その場合に注意しなければならないのは、「自分も失敗した、でもこれで立ち直った、だからあなたにもこれを勧めたい」といったような勧誘をしてくる者がいるという点です。そもそも 「失敗をしたけど立ち直った」とは、実は致命傷でなかったということ。事業経験の浅いうちは、変なアドバイスに引っかからないよう、気をつけなければなりません。
数々の成功を収めてきた経営者の体験談は、「偉人の伝記」のようなものだと著者は語っています。本当に経営を成功させたければ、これまでの経営者が失敗してきた 「やってはいけないこと」を避けていく方が、リスクも減りますよね。過去の失敗者の経験をもとに、 「同じ轍は踏まない」という意識を持って企業経営に臨みましょう!
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