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「マジか!?」から始まり新人賞を獲得!トップ女性営業のコツは「何でもトライアル&エラー」

坂本茉里恵

2014/10/01(最終更新日:2014/10/01)


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「マジか!?」から始まり新人賞を獲得!トップ女性営業のコツは「何でもトライアル&エラー」 1番目の画像

 様々な分野で女性が活躍しているのは、若手ビジネスマンにとってはもはや当たり前の光景だろう。先日、安倍首相が成長戦略の柱の一つとして「 女性の活躍推進」を提言したことから、今後様々な分野において女性がいっそう活躍することが期待される。

 そして、これから 女性の比率が高まっていくことが期待される職種の一つが 営業職
そこで、 ユナイテッド株式会社で営業職として働く関口智美さんにお話をうかがった。

 新人賞を獲得した優秀な若手女性営業の関口さんだが、営業職に配属されると知った時の反応は「マジか!?できるかな?」。そんなスタートから、どんな経験を積んで新人賞受賞に至ったのだろうか。

――入社されてから今までどのような仕事をされてきたのか、具体的に教えてください。


  関口:弊社の「AdStir(アドステア)」という広告配信プラットフォームの導入をメディアに提案するという仕事をしてきました。ウェブサイトやアプリを作っている会社などに「弊社のアドステアという仕組みを導入してもらえませんか?」と営業して、広告枠を集めてくる仕事です。 

――関口さんは最初から営業職を希望されていたのですか?


  関口:いいえ、違います。配属されて営業職に就きました。

――営業に配属されると聞いたとき、どう思われましたか? 


関口:「 マジか!?できるかな?」と思いましたね。率直に言うと、やりたくないなって思いました。不安というよりも、 嫌悪感すら感じていたくらいです(笑)。私はあまり人と話すのが得意ではないと思っていたので。今でもそう思っています。だから、「 まさか」という感じでした。 

――そんななか、営業職を1年経験されて、その年の新入社員から1人だけが選ばれる新人賞を獲得されたとうかがいました。その要因は何だと思われますか?


関口:実際はそんなことないんですが、入社したての何も分かっていない頃は、会社ってちゃんと働かないとすぐ解雇されるものだと思っていました(笑)。だから「死ぬほど働かないといけない」と思って頑張りました。 営業はやればやった分が返ってくる仕事なんですね。だから、頑張ってやってきた分が返ってきたのかなと思います。

――最初は営業職に嫌悪感があったとうかがいましたが、現在はいかがですか?


関口:今は、嫌悪感はないですね(笑)。というのも、 営業職は想像よりもずっと面白かったんです。

 世の中には色々な人がいますよね。営業職に就いて色々な人と話をするようになって、それが面白いなと思うようになりました。特に、私が担当するお客さまは、ウェブサイトやアプリを作っている方なんですが、結構独特な方。「世の中にはこういう人もいるんだ」と、それが面白くて。また仕事柄、色々なテクノロジーに触れることができるので、それも刺激になりました。
 
 あと、私は全然英語が話せないんですが、最近では海外のメディアとのやり取りを片言でしています。「今まで近くにいなかった人種の人と、こんなに簡単に繋がれるんだ!」と思ったら、それも面白いです。色々な経験ができる仕事がしたいと思っていたので、そういったことを楽しめたんだと思います。

――女性の営業職の方なので、女性ならではの事もいくつかうかがいます。女性だからという事で、社内の方やクライアントの方から、良い意味でも悪い意味でも特別視されたという経験はありますか?


関口:結構あります。悪いことでいうと、カッチリした格好をしていないからか、私がアポをとって担当になったにもかかわらず、一緒についてきた男性の先輩にだけに話をされることが何回かありました。若くて女性だから「 何もできないんじゃないか」と思われているみたいです。そういうことは今でもたまにあります。

――そんな時はどうしていますか?


関口:そう思われても思われなくてもしていることなんですが、相手には欲している情報があるだろうから、それを見つけて話す。 情報を与えると信用してくれるんです。「意外とちゃんとしてるんですね」って結構言われます(笑)。「意外と知ってますね」って。

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(気負っている様子を全く感じないのが印象的。そして笑顔が素敵!)

――「女性は営業に向いている」という説があるそうです。女性には「気配りができる」「実は精神的に強い」「細かい事に気づく」などの特長があるからだとか。これは当たっていると思いますか?

関口:ちょっとずれてしまいますが、女性というだけで皆さんが優しいんですよ。IT業界はどうしても男性社会なんです。そこに女性の営業が行くと、結構皆さんが優しいと感じます。どうしてもトラブルは起こってしまうんですが、そういう時に、男性の営業に比べて怒られる頻度が圧倒的に少ないです。

――女性が営業に向いている理由には、先ほど挙げたものの他に「男性に比べて警戒されにくい」というのがあるそうです。

関口:ああ、それはすごくあると思いますね。でも、気配りなどは性別は関係ないと思います。性別というよりはその人次第かなと思います。

――関口さん独自の営業方法を教えてください。

関口あまり「営業」と思わないようにしています。いかにも「売り込みます!」という感じではないです。打ち合わせ中も結構雑談をするようにしています。先ほどの話と繋がると思いますが、そうすることでお客さんが警戒心を解いてくれると思うんですよ。「 この人は安心できそうだから、アドステアを導入してもいいかな」と思われた方がいいな、と。そのために、基本的なところでいうと返信を早くするとか、そういうことをしようと思って実践しています。
 
 あとは、会話の本質を見極めること。この人は何がしたいのか、何を話したいのか、また自分は何を話したいのか、というのは常に頭に置いてますね。

――実は、関口さんのご友人から、「1年前と比べて、関口さんはだいぶ営業スキルがアップした」と聞いています。何か意識的に変えたことなどはありますか?


関口:色々な人とお会いしたから、慣れたんじゃないでしょうか。あとは、「こう言ったらいいのかな?」と、 トライアル&エラーを日々繰り返しているからだと思っています。

――ということは、営業職種は、慣れが重要ということでしょうか?


関口:慣れではなくて、トライアル&エラーが一番重要だと思います。 慣れちゃだめなんです。

――そのトライアル&エラーの内容と、具体的にどう行っているのか教えてください。

関口:どう攻めていこうか、どう会話を持っていこうか、とかですね。「こう言った方が食いついたな」と手応えがあったら、また試してみるという感じです。それはメールでも会話でも同じです。

 すごく考えてというよりは、やってみる。すごく考えて失敗したらダメージが大きいので(笑)。考えるけど、考えすぎたらだめだと思います。


関口智美(せきぐち・ともみ)さん プロフィール

大学卒業後、2013年よりユナイテッド株式会社に入社。SSP「AdStir(アドステア)」(広告配信システム)導入をメディアに提案する営業を担当。1年目社員の中から1人だけに贈られる新人賞を受賞している。



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