1. 企業はどこまで情報を「オープン」にすべきか 情報がシェアされる『パブリック』な企業の在り方

企業はどこまで情報を「オープン」にすべきか 情報がシェアされる『パブリック』な企業の在り方

出典:picjumbo.com
 今やユーザー数が全世界で13億人を突破した、と言われているFacebookをはじめとするSNSの影響で、人々は当たり前のように情報を「シェア」するようになりました。このような情報の「オープン化」が進む一方で、企業はどの情報をオープンにし、どれを保護するか、という 情報公開の線引きについて悩まされています。

 今回は、この「情報をどこまでオープンすべきか」というテーマについて書かれた本 『パブリック』と一緒に、情報がオープン化された現代における企業の在り方について考えていきましょう。

プライバシーを取り払うことで得られるメリット

 この本のタイトルにもなっている 「パブリック」とは、ある事柄について私的な立場を決め、それを公開することで、 同じ考えを持つ人とつながり、アイデアを共有し、組織的に行動することを指しています。そしてこの企業のパブリック化は、 個人のプライバシーによって左右されます。

 公私の境目は、自らが選ぶもの。人目にさらすか、シェアするかどうか、参加するかどうか。それぞれにメリットがあるのと同時に、リスクを伴います。とりわけ日本では、個人情報保護法などの影響もあり、パブリックを推す人よりもプライバシー重視派の方が多いでしょう。しかし、今や米国並みにSNSが普及した現在の日本では、パブリック化を止めることは難しいと言えます。これまで通りプライバシーの保護にエネルギーを使うよりも、 パブリックになることの好影響を探すべきなのではないでしょうか?

 自らをオープンにすれば、 学び、つながり、協力する機会を得ることができます。個人の努力では限界がありますが、ウィキペディアやグーグル検索、フェイスブックといったツールを通じて、 集合知を手に入れることが可能となるのです。一人ひとりがプライバシーの垣根を取り払えば、パブリックがもたらす効果はより大きなものとなるでしょう。

パブリック化するなら、情報に責任を持って!

 様々なメリットを持つパブリックですが、このパブリック化を進めていくためにはいくつかの注意点があります。その中の1つが、 「失敗したら、自分の責任だと認めよう」というもの。この理由について、著者は次のように言っています。

あなたが秘密を打ち明けた友達が、もしそれを誰かにもらしたとしたら、問題はその友達を選んだことだ。だから責任はテクノロジーではなく僕たちにある

出典: ジェフ・ジャービス (2011) 『パブリック』
 
 私達は情報が外部に漏れてしまった際、すぐ テクノロジーのせいにしてしまいがち。より情報がオープン化された社会において、それぞれの情報に対する責任の所在をテクノロジーに置いてしまうのでは、パブリック化の仕組みはいつまでたっても成立しません。パブリック化を導入するのであれば、 自分が公開する情報には、一層の責任を持ちましょう!



 SNSの発展は、個人情報保護の時代から「シェア」するパブリック化時代への移行をもたらしました。企業のパブリック化は、より顧客と企業の距離を縮め、ビジネスにも変革を起こすことでしょう。これまでのようにプライバシーの保護に注力するのではなく、どのように情報をオープンさせていくか、上手に折り合いをつける必要がありそうですね。

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