1. 中国への投資が14%減少、人件費上昇が原因か 日本も大きく関わるその要因とは

中国への投資が14%減少、人件費上昇が原因か 日本も大きく関わるその要因とは

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中国商務省は16日、世界から中国への8月の直接投資実行額が前年同月比14.0%減の72億ドル(約7700億円)だったと発表した。日本や欧米からの投資が減り、2カ月連続で2桁の大幅減だった。中国の人件費が上昇したことなどが背景にあるとみられる。

出典:中国への投資14%減 8月、人件費上昇響く - MSN産経ニュース
 世界から中国への投資が前年8月と比べて、14.0%減って72億ドル(約7700億円)であったと中国商務省が発表しました。2ヶ月連続で大幅に減ったことになります。

 中国への投資が減ったのは、賃金の上昇とされています。昨今の中国は、工場労働者の賃金が高い上に、工場や事務所の家賃も決して安くはありません。なので、製造業を中心とした企業は、よりコストのかからない東南アジアへと拠点を移すようになったのです。

 また、投資減少の要因は賃金上昇だけではありません。他の要因として、中国による外資たたきが挙げられています。

進出企業の間ではこれまでに蓄積した内部留保を使って再投資するケースも増えており、海外からの新規資金の流入も減る傾向にあるようだ。

 このところ外資大手を対象にした独占禁止法の違反摘発が相次いでおり、こうした「外資たたき」が影響しているとの指摘も多い。

出典:対中投資、8月14%減 日米欧落ち込む :日本経済新聞

 中国政府は、日本やアメリカの外資大手を対象に独占禁止法の違反摘発を行って、多額の制裁金の支払いを命じる事例が多発しています。外資大手が、中国市場にて利益を得るために不当な価格協定(価格カルテル)を結んでいると見なして罰金を科しているのです。

 8月20日には、中国政府がデンソーや三菱電機など自動車部品メーカー10社に約200億円の独占禁止法違反の制裁金支払いを命じました。罰金は中国国内で過去最高とされており、外資たたきだ、と非難の声があります。

 今では、日本から中国への投資は前年比43.3%減。どうして中国は、外資たたきを行っているのでしょうか。

1つは国内産業の保護だ。摘発の対象業種はIT、ベアリング、半導体など高度な産業技術が要求される分野に偏る。これらの分野は中国が育成してきたが、中国市場は外資に席巻されている。独禁法による外資の牽制(けんせい)は、技術水準が海外に追いつくまでの時間稼ぎかもしれない。
もう1つは、外資を閉め出し、車などの価格引き下げにつながるような法の運営が、中国共産党の求心力向上につながることだ。

出典:独禁法で猛威振るう中国 大企業に照準?「外資たたき」に走るワケ (1/4 ...
 中国が外資たたきを行う理由の1つは、中国の産業を守るためです。技術が高い外資の産業が猛威を振るうのをけん制する狙いがあります。

 また、外資たたきによって、消費者保護のアピールを国民にすることによって支持率を高める目的も外資たたきの目的です。


 中国政府は、投資減少の現状を重く受け止めるどころか、中国への投資は今年も過去最高を記録すると見込んでいます。確かに、中国は無視できないほどの巨大な市場ですが賃金上昇や外資たたきを懸念する声は少なくなく、中国投資のこの先は不透明でしょう。

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