1. 特定秘密保護法案に国民の「知る権利」を明記!法案への懸念は解消されたのか?

特定秘密保護法案に国民の「知る権利」を明記!法案への懸念は解消されたのか?

by Dita Actor

特定秘密保護法案成立の流れ

 2013年度末に「特定秘密の保護に関する法律」(特定秘密保護法)が成立したことを覚えているでしょうか?

 この法案では、「特定秘密」(漏洩すると国の安全保障に著しい支障を与えるとされる情報)を漏洩したものに対し、より厳しく罰することで情報の管理を徹底し、日本の情報管理の能力に関して信頼性を高めることで、外国の情報機関との情報共有を容易にしたいという意図があります。下記にあるように、罰則として最高懲役10年が科せられることとなっています。

漏洩させた公務員らへの罰則は最高懲役10年。特定秘密を取得した側も最高懲役10年が科せられるが、法案に「知る権利」や「報道の自由」への配慮を明記。

出典: 特定秘密保護法案の概要 - MSN産経ニュース
 厳罰化の背景には、2010年に起きた尖閣諸島沖漁船衝突映像のインターネット流出事件が関係していると言われています。また法案には、「知る権利」に対する配慮を明記してあるとはありますが、依然として「知る権利」が侵害されるのではないのかという国民の懸念は拭いきれていません。「知る権利」に関する国民からの具体的な懸念点としては、原発事故に関する情報が挙げられています。原発に関する情報はテロ活動と結びつけられ、特定秘密に指定される可能性があり、今後国民が原発の安全性に関して議論する際に十分な情報を得られないと危惧されています。

法案の施行はこれから

 実は特定秘密保護法はまだ施行されておらず、施行は2014年末の予定です。そこで政府は、国民の懸念を払拭するため、8月末まで特定秘密保護法の運営に対する一般市民からの意見(パブリックコメント)を募集していました。

意見公募は7月24日から1か月間にわたり実施され、計2万3820件の意見が寄せられた。

出典: 特定秘密、27か所修正し最終案…意見公募反映 : 政治 : 読売新聞 ...
 そしてパブリックコメントが反映された結果、「国民の知る権利の尊重」が明記されることになりました。

政府は10日、特定秘密保護法に基づき特定秘密の指定・解除のルールを定めた運用基準と政令の最終案を公表した。意見公募(パブリックコメント)の結果を一部反映させ、7月に示した素案を27か所修正、新たに「国民の知る権利の尊重」を明記した。

出典: 特定秘密、27か所修正し最終案…意見公募反映 : 政治 : 読売新聞 ...
 しかし、パブリックコメントでは「知る権利を侵害する憲法違反。法律は廃止すべきだ」「政令や運用基準の制定そのものに反対」など、特定秘密保護法案への反対意見も未だ数多くあり、国民からの理解を得られていると言える状況にはなさそうです。

 パブリックコメントを踏まえ、安倍首相は「適正な運用を積み重ねていくことこそ、国民の信頼を得る上で、最も大切だ」と述べています。国民の信頼を勝ち取ることができるのかは、今後の安倍首相の説明にかかっているといえるでしょう。

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