1. 誰も注意してくれないビジネスメール:気づかぬうちに意外なミスをしている可能性も?

誰も注意してくれないビジネスメール:気づかぬうちに意外なミスをしている可能性も?

  ビジネスにおいては、さまざまな相手とメールをやり取りする場面がある。会社の上司・同僚、あるいはお得意様や取引先など、時には顔も知らない相手に対してメールを送る機会もあるだろう。

  普段からメールのやり取りは慣れているから大丈夫だと思っても、プライベートとビジネスのメールではルールが異なる。「いつも通り」でメールを書き、大目玉をくらうことのないよう、失敗例からメールの書き方を学んでおこう。

件名は内容がわかるように必ず付ける

分かりやすい件名を心がけて印象アップ

  プライベートではメールにいちいち件名をつける人は少ないだろう。しかし、ビジネスメールでは無題のメールはNGである。件名がないとメールの内容がわからず、大量に届くメールの中に埋もれてしまい、開封を後回しにされる恐れがあるからだ。相手次第では、そのままゴミ箱行きということも十分ありえる。

  しかし、だからといってただ付ければいいというものでもない。長すぎる件名は末尾が表示されずに中途半端になってしまうし、簡単すぎても相手に内容が伝わらない。件名をつけるときには、簡潔かつ一目見てどんな内容のメールなのか、相手にわかるようにしよう。

  例えば、取引先と打ち合わせをしたときの議事録を上司に送るとする。この際の件名が「議事録送付」だけだとしたら、上司は「いつの」「どんな」議事録なのかがさっぱりわからないだろう。社内の打ち合わせかもしれないし、社外かもしれない。自分が出席していたものか、そうでないのかも不明だ。

  メールを受け取った人がその後の行動を起こしやすくするためにも、もう少し踏み込んだ内容が必要である。例えば「○月○日A社様打ち合わせ議事録送付」とすれば、上司もどんなメールなのかがイメージしやすくなるだろう。日付を入れたり、会議のタイトルを入れたりといった工夫をしてみよう。

To・CC・BCCを正しく使い分ける

分かりにくいCC・BCCの違いとは

 友人同士のコミュニケーションではほとんど使わないCCやBCCも、ビジネスメールでは頻繁に使うことになる。この使い方を間違えれば、個人情報の漏洩など重大なトラブルを引き起こすこともあるため、それぞれの違いについて押さえておく必要がある。

見直しておきたいCC・BCCの使い方

  • To:「To」には、メールを受け取って欲しい人のアドレスを入れる。自分のメールの内容を確認して欲しい人、情報を基に作業や処理をして欲しい人などだ。複数の人のアドレスを入れることが可能で、この場合にはToに指定されている全ての受信者が、宛先欄に表示されるメールアドレスを確認することができる。
  • CC:CCとは「カーボン・コピー(Carbon Copy)」、すなわち「複写」の意味である。そのため、CCにメールアドレスが入っている人には、Toに入っている人と同じ内容のメールが届く。CCを使う場面としては「Toの人に下記のメールを送ったので念のため見て欲しい」といったときだろう。
  • BCC:BCCは「ブラインド・カーボン・コピー(Blind Carbon Copy)」の略である。BCCに入力されたメールアドレスは、ほかの受信者に見られることはない。ほかに受信者がいることを知られたくないときや、受信者の個人情報保護のために使われる。

メールだけで済まそうとするのはNG

メール+αが必要な場面はたくさんある

 日頃からメールでのやりとりが多いと、どんな連絡でもメールで済ませられるという勘違いをしてしまうことがある。これは大きな間違いで、内容次第ではメール+αの連絡が必要になることがある。

  例えば、謝罪の連絡を入れるときなどだ。自分に落ち度があって相手に謝意を伝えたいとき、メールだけでは自分の気持ちが伝わりきらないことがある。伝わらないどころか「こんな大事な連絡をメールで済ませるなんて!」と、相手を怒らせてしまう可能性もある。自分の誠意を示すためにも、直接会いに行くか、最低でも電話をかけて許しを請う姿勢が重要だ。

  また、緊急時の連絡もメールだけで済ませるのは危険である。メールはいつでも送れるので便利だが、受信者が果たしてメールを読んだのかどうかというのは、送りっぱなしではわからない。相手がメールを開いたら開封確認メールが届くシステムもあるが、メールを開いたからといって内容をしっかり読んでいるとは限らない。「急ぎで!」というこちらの意図をきちんとわかってもらうためには、電話などで自分の口から伝えた方が無難であろう。

同僚相手でも顔文字や絵文字は控えよう

「誰が見ても気持ちのいいメール」を意識

  また、ビジネスメールはその媒体が違うだけで、取り扱いとしては紙媒体の正式なビジネス文書と変わらない。そのため同僚へのメールであっても、顔文字や絵文字は避けるべきだろう。

  携帯電話やスマートフォンでのやりとりに慣れていると、文字だけの文面だと味気ないと感じる人もいるかもしれない。文字だけよりも「ありがとうございます(∀)」「すみませんでした(>_<)」といったように、顔文字があれば自分の感情が伝えやすく、相手とのコミュニケーションも円滑にいくと考える人もいるだろう。

  しかし、社内のメールアドレスを使っている以上、そのメールが誰の目に入るかわからないという自覚は持つべきである。例え同僚は気にしなくても、それを見た上司の中には「ふざけているのか」と思う人がいるかもしれない。

  社外へのメールだったら尚更である。ビジネスメールの場合、誰が見ても不愉快のない、当たり障りのない内容を意識する必要があるだろう。確かになかには会員向けのメールマガジンなど、親密感を出すために顔文字を使う場面もある。しかしこれはあくまでサービスの一環であって、本来使うべきではない場面で「あえて」使っているのだということを理解しておこう。

ビジネスにふさわしい書式を選ぶ

テキスト形式とHTML形式の使い分け

  メールを作成するときには「テキスト形式」と「HTML形式」の二つがある。テキスト形式とは、文字コードのみで構成されるメールだ。それに対し「HTML」はインターネット言語の一つで、この形式のメールの本文には画像やプログラムを埋め込むことができる。

  HTML形式はさまざまな表現をすることができるので便利だが、その分ウィルス混入の危険性があり、ビジネスメールではあまり推奨されない。また、HTML形式のメールはそれに対応したメールソフトでなければ見ることができないため、受信者の使っているメールソフトがわからない場合はテキスト形式で送るのがベターだろう。

  しかし、社内でのメールであればお互いのメールソフトはわかっているので「メールが表示されないかも」という心配は不要だろう。テキストに色をつけたり、書式を変えたりと文面にちょっとした変化をつけることができる。

  ただし、あくまでも「正式な文書」という意識は忘れてはならない。内容にふさわしくないような書式、例えば堅い文章にポップ体のフォントを使う、といったことは避け、TPOに応じた文面になるようにしよう。

ビジネスメールでは避けたい表現

「なるべく早く」や「終わり次第」など曖昧な表現は避ける

  日常的にはよく使う表現でも、ビジネスメールでは避けた方がいい表現もある。例えば「なるべく早く」「終わり次第」といったような曖昧な表現は避けた方が無難だ。

  他にも「今日(本日)中に」という文面。一見すると特に問題がないように見えるが、「今日中」というのが果たして定時までという意味なのか、それとも日付が変わる瞬間までなのかが曖昧である。明確に、「○月○日○時までに」と示せば誤解を生むこともなく、やりとりがスムーズになるだろう。

  また、メールはテキストだけなので、自分にそのつもりはなくても相手に失礼だと思われてしまうことがある。例えば「締め切り厳守」「大至急」といった表現は、言いたいことは伝わるが、表現がストレートすぎてキツく見えることもあるだろう。

  あるいは「してください」といった指示表現は、へりくだっているように見えて高圧的な印象を与えかねない。何かを依頼するときには「恐縮ですが」「お手数おかけしますが」といったようなクッション言葉を織り交ぜ、丁寧な表現になるように心がけよう。そういったちょっとした気遣いを重ねていくことで、好印象なビジネスパーソンになれるはずだ。

最後に

  このように、ビジネスメールにはさまざまなマナーがあり、ないがしろにしていると相手に悪い印象を与えかねない。相手の都合にかかわらず送りたいときに送れる便利な連絡ツールだが、相手に「見てもらう手間」と「返信してもらう手間」があることは忘れてはならない。

  こういった相手の負担を少しでも軽くするため、ビジネスメールのマナーがあるともいえる。相手への気遣いではあるが、適切に利用できれば業務の効率アップも期待できるので、ぜひビジネスメールのマナーは覚えておこう。

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