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「お疲れ様です」を目上の人に使うのはNG?「ご苦労様です」との意味の違いを紹介

U-NOTE編集部

2018/09/03(最終更新日:2024/05/23)


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相手へのねぎらいを伝えるために用いられる「お疲れ様です」というフレーズ。フランクな表現にも思えてしまうため「目上の方に使うと失礼になるのかな?」と、使い方を迷っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では「お疲れ様です」の使用方法や正しい意味を徹底解説。使い分けが難しい「ご苦労様です」との違いもご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • 「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の意味と違い
  • 「お疲れ様でございます」は正しい?
  • 「お疲れ様です」以外の便利な言い換え表現

 

「お疲れ様です」「ご苦労様です」どちらも部下が使うとマナー違反?

「お疲れ様です」や「ご苦労様です」は、ビジネスシーンでは頻繫に用いられる言葉です。上司やクライアントと会ったとき、退社するときなど、さまざまな場面で何気なく使っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、「お疲れ様です」「ご苦労様です」をビジネスシーンで使用するときには、いくつか注意すべきポイントがあるのです。使い方を誤ってしまうと、相手に悪い印象を与えてしまう可能性もあるので気を付けてくださいね。

言葉を正しく使うためにも、まずは「お疲れ様です」「ご苦労様です」の意味からチェックしていきましょう。

 

「お疲れ様です」「ご苦労様です」はねぎらいの言葉

「お疲れ様です」と「ご苦労様です」は、どちらも相手へのねぎらいを伝えるときに使われる言葉です。 

仕事の疲れや日々の労をねぎらうときに使われるのが一般的で、ビジネスシーンではとくに多く用いられています。

 

「お疲れ様です」「ご苦労様です」の正しい意味

相手へのねぎらいの気持ちを伝える点では共通していますが、「お疲れ様です」と「ご苦労様です」は厳密に説明すると意味が異なります。「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の言葉の意味について、詳しくチェックしていきましょう。

【「お疲れ様です」の正しい意味】
「お疲れ様です」は、部下が上司や目上の人間に対してのねぎらいを伝えるときに使われる言葉です。反対に、上司や目上の人間が部下に使用する場合にも、「お疲れ様」というかたちで使用することもしばしば。世代を問わず使用できる、使い勝手の良い万能なフレーズなのです。

【「ご苦労様です】の正しい意味】
「ご苦労様です」は、目上の人間や上司が部下や年下の人間に使用する言葉です。「お疲れ様です」と同様に、相手の苦労や頑張りをねぎらう意味が込められていますが、使用する際には相手との関係性を配慮しなければなりません。

「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の意味
  • どちらもねぎらいを伝える言葉
  • 「お疲れ様です」は、世代や役職を問わず幅広く使用できる
  • 「ご苦労様です」は、目上の人間が部下や年下の人間に使用するのが一般的

 

「お疲れ様でございます」は二重敬語になるの?

「お疲れ様」や「お疲れ様です」といった言い方とは別に、「お疲れ様でございます」という表現があります。

「お疲れ様です」+「ございます」の二重敬語になっているのでは?と感じてしまいますが、名詞の「お疲れ様」+助詞の「で」+丁寧語の「ございます」で構成されている言葉なので間違いではありません。声に出してみると少し違和感を覚える方もいるかもしれませんが、文法上は問題なく使用可能なので安心してください。

「お疲れ様です」よりもやや丁寧な言い方として使われる「お疲れ様でございます」は、目上の方へのねぎらいの気持ちを伝えたいときにも便利なフレーズです。

クライアント先の役員や自社の社長への「お疲れ様です」に抵抗を感じる場合は、「お疲れ様でございます。」使用する際に使ってみてくださいね。

 

ビジネスマナー的に、部下は「お疲れ様です」を使うのが正しい

どちらもねぎらいを伝えるために用いられる「お疲れ様です」と「ご苦労様です」ですが、ビジネスマナーとしての注意点があるのでしょうか。

次は、「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の違いや、ビジネスマナーとしての使い分けを解説します。

 

秘書検定では目下→目上「お疲れ様です」、目上→目下「ご苦労様です」

ご紹介したように、「お疲れ様です」は目上の人や上司へのねぎらいを伝える際にも使用できる万能な言葉です。実際に、秘書検定においても「目下の人間が、目上の人間に対して『お疲れ様です』を使用して良い」と記載されています。抵抗を感じる場合には、「お疲れ様でございました」や「お疲れ様でした」と表現すると一層丁寧に聞こえます

一方、「ご苦労様です」は目上の人間から目下の人間へのねぎらいを伝える言葉として使用するのが一般的です。誤って目下の人間が上司に使用した場合には、予期せず失礼な印象を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。

秘書検定とは?
  • 秘書検定は、社会人として働くならば誰でも備えておくべき基本的な知識を習得するための検定試験。試験問題や試験勉強を通じて、一般常識からビジネスマナーまで、仕事を円滑に進めるための基本を学べるものです。

 

「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の違い

「ご苦労様です」は「お疲れ様です」と同じねぎらいの意思を伝える言葉ですが、前述したように使用する対象が大きく異なります。

「ご苦労様です」は目上の人間が部下や年下の人間に対して、「よくやったね」「とてもよくできたね」という意味を込めて使用する言葉。誤用してしまうと、目上の人間に対して上から目線で話している印象を与えてしまう可能性もあるので、迷ったときには「お疲れ様です」を使用するのがベターです。

また、挨拶の代わりとしても使用される「お疲れ様です」に比べて、「ご苦労様です」は挨拶としての使用がありません。声をかける相手だけでなく、使用シーンにおいても「お疲れ様です」と「ご苦労様です」には明確な違いがあるのです。

「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の使い分けのポイント
  • 「お疲れ様です」は、目下の人間から目上の人間に使用してもOK
  • 「ご苦労様です」は、目上の人間に使用すると失礼にあたるので注意
  • 「ご苦労様です」は、「お疲れ様です」のように挨拶代わりには使用できない

 

「お疲れ様です」の他の言い方・言い換え表現 

「お疲れ様です」は、幅広いシーンで使用できる万能なフレーズだと解説しました。しかし、できるビジネスパーソンとしてのスキルアップのためにも「お疲れ様です」以外のフレーズや言い換え表現を覚えておくのがおすすめです。

次は、ビジネスシーンで活用できる「お疲れ様です」以外の便利フレーズをご紹介します。

 

同僚や後輩には「お疲れ様」でOK

自分と同等のポジションである同僚や後輩に声をかける場合は、「お疲れ様」とフランクに表現しても問題ありません。

自分が先に帰社する場合や、仕事へのねぎらいを伝える際に使用してみましょう。

 

先輩・上司には「お疲れ様です」や言い換え表現を使う 

先輩や上司など、目上の相手にはねぎらいを伝える場合には使用するシーンに応じた最適な表現があります。「お疲れ様です」以外の言い換え表現を学んで、ビジネスマナーを身に付けていきましょう。

【シーン1.朝や出社時に会ったとき】
「おはようございます」を使いましょう。広く使われているフランクな言葉ですが、敬語表現の「ございます」がついているので使用してもOKです。

【シーン2.営業先や出張などから帰ってきたとき】
営業先や出張などから帰ってきたときは、「お帰りなさいませ」を使用するのがおすすめです。会話を弾ませるためにも、「雨には濡れませんでしたか?」や「長時間お疲れ様でした」と付け加えると良いでしょう。

【シーン3.相手が先に退社するとき】
上司や目上の人間が自分よりも先に退社するときは、「お気をつけてお帰りください」と使いましょう。次の日に同行する予定がある場合には、「明日の○○社との打ち合わせよろしくお願いいたします」「明日△△を楽しみにしています」と付け足すと好印象です。

【シーン4.自分が先に退社するとき】
上司や目上の人間よりも自分が先に退社するときは、「お先に失礼します」と声をかけましょう。「○○の件、ありがとうございました」「△△のこと、引き続きよろしくお願いいたします」と付け足すのもおすすめです。

【シーン5.相手が自分よりも先に部屋に入っているとき】
上司や目上の人がすでに部屋に入っている場合には、「失礼いたします」と声をかけて入室しましょう。また、ドアが閉まっている場合には「○○会社の△△です。お部屋に失礼してもよろしいでしょうか」と許可を取るとより丁寧です。

シーン別 目上の人への言い換え表現
  • 朝会ったときは「おはようございます」
  • 出先から帰ってきたときは「お帰りなさいませ」
  • 相手が先に帰社するときは「お気を付けてお帰りください」
  • 部屋に遅れて入室するとき「失礼いたします」

 

外部の人には「お疲れ様です」は使わない

「お疲れ様です」は、目上の人間に使っても問題ありませんが、あくまで対象は社内の相手に対してのみ。社外のクライアントに対しては、ねぎらいの意味を込めたとしても「お疲れ様です」は失礼だと捉えられる可能性があるので注意しましょう。

挨拶や日々のお礼を伝えたい場合には、「いつもありがとうございます」「いつもお世話になっております」と伝えると安心です。

また、クライアントが自社に来訪してくれた場合には「ご足労おかけしました」「ご足労いただきありがとうございます」と使用するのが非常にスマート。「ご足労」は、相手がわざわざ自分のいる場所まで足を運んでもらったことに対する感謝の意を述べる言葉です。

 

「お疲れ様です」とメールの冒頭で使うのはOK?

「お疲れ様です」は直接話すときだけでなく、メールの文頭でも使用できます。ただし、社外のクライアントに使用する場合には、使い方に注意が必要です。

最後に、メール内での「お疲れ様です」の使用方法を解説します。

 

社内の人の場合は「お疲れ様です」を入れたほうがベター

社内の相手にメールを送る場合には、メールの冒頭に「お疲れ様です」を入れるのがビジネス上のマナーです。

相手を問わずに使用できる万能な言葉なので、上司や目上の相手に送信する場合にも使用できます。

<使用例>
◎○○課長

お疲れ様です。営業部の○○です。
プロジェクトの進捗について・・・

 

社外の人には「お世話になっております」がベター

本記事でご紹介したように、社外のクライアントに対しては「お疲れ様です」を使用すると失礼な印象を与えかねません。

社外の内の相手にメールを送る場合には、メールの冒頭は「お世話になっております」「平素よりお世話になっております」と入れるのが一般的です。

<使用例>
◎△△会社 ○○部長

平素よりお世話になっております。
××商事 営業部の○○でございます。先日の打ち合わせでは・・・

 

シーンにあわせて「お疲れさまです」以外の言い方も使い分けよう

本記事のまとめ
  • 「お疲れ様です」は目上の人間に使用してもOK
  • 「ご苦労様です」を目下の人間が、目上の人間に使用するのはNG
  • 目上の人間には、より丁寧に「お疲れ様でございます」と表現するのも一案
  • 社外の人間には、「お疲れ様です」は不適切なので、言い換え表現を使おう

 

本記事でご紹介したように、「お疲れ様です」は目上の人間にも使用できる万能なフレーズです。上司や目上の人に使用する場合には、「お疲れ様です」のあとに一言添えて、相手への気遣いやねぎらいを丁寧に表現するのもおすすめです。

ただし、社外の相手に使用する場合には「お世話になっております」「いつもありがとうございます」など、言い換えの言葉を使用する方がベター。正しい言葉や表現をマスターして、ビジネスマナーを体得していきましょう。

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