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お人よしはやっぱりトクをする!『GIVE&TAKE』のコミュニケーション術

Yudai Imamura

2014/09/03(最終更新日:2014/09/03)


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お人よしはやっぱりトクをする!『GIVE&TAKE』のコミュニケーション術 1番目の画像
by Ian Sane
 他人に教えてあげたり、何かをしてあげたりしてばかりの「お人よし」はビジネスで損をする、と思われがちですが、意外にもお人よしには成功者が多いようです!成功しているお人よしが用いているコミュニケーション術を、 『GIVE & TAKE』という本が教えてくれます。

 人間の相互関係には、常に与えるより多くを受け取ろうとする テイカー、受け取る以上に与えようとする ギバー、与える事と受け取る事のバランスをとろうとする マッチャーの3タイプが存在します。著者が注目しているギバーは、まず 人脈作りの点においてテイカー、マッチャーと大きく異なるそう。

 テイカーとマッチャーがつながりを作る時は、近い将来自分を助けてくれそうな人に的を絞るもの。しかしこの基準のマイナス面は、受け取る側が自分が操作されているように感じること。また助けてくれそうな人にだけ与えるために、ネットワークが非常に狭いものになる、という欠点が生じます。

 一方ギバーは広範囲にアプローチをかけ、 自分の予期していない場面で利益がもたらされる可能性も高くなります。そして、ギバーが最終的に成功する事になる大きな理由が 「リコネクト」。休眠状態のつながりは、より多くの新しい情報をもたらすものですが、テイカーやマッチャーにとっては、休眠状態のつながりに最接続する事が難しいのです。

 また、 影響力の高さもギバーが魅力的な要因の1つ。著者によれば、人に影響を与えるための2つの基本的なアプローチは 「優位」「信望」です。テイカーはできるだけ多くの価値を手に入れようと努力する中で、とにかく他人よりも勝ろうとします。優位を得る点ではギバーよりも優れていますが、それはゼロサムゲームに過ぎません。一方、ギバーはテイカーのように競争心剥き出しではなく、ゆるい話し方をすることで、相手に 「あなたの利益を一番に考えていますよ」とメッセージを伝え、信望を得ることができるのです。

しかし、世の中の大半はゼロサムゲームではない。

出典: アダム ・グラント(2014) 『GIVE & TAKE』

 この本では「お人好しで、他人にいいように使われる人」と思われがちなギバーが、社会で成功できる秘訣を学ぶことができます。「情けは人のためならず」という言葉があるように、他人に与え続けることで利益を得るギバーにあなたもなってみてはいかがでしょうか?



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