1. 長時間労働は非効率!? これからは6時間労働が主流になるかも

長時間労働は非効率!? これからは6時間労働が主流になるかも

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by nicksarebi
 日本でも「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が浸透しつつあるが、「サービス残業」という言葉が物語っているように、長時間労働がまだまだ蔓延しているのが現状。日本では、スタートトゥディが「ろくじどう」という6時間労働制を取り入れて話題になったが、スウェーデンでは行政が6時間労働に取り組む試みを始めているという。

日本の長時間労働の現状

 年々労働時間は下がっているものの、やはり日本の労働時間は長い……。

日本では1人あたりの総実労働時間は2011年で平均1728時間。統計をとり始めた1970年の2243時間がピークで、高度経済成長期に比べてサービス残業の見直しなどで減少傾向が続くものの、英国(1625時間)やドイツ(1413時間)、オランダ(1379時間)など欧州諸国に比べると、長時間労働が依然続いている。

出典: 長い日本の時間労働 生産性は著しく低水準 :日本経済新聞

なぜ「8時間労働」が定着したのか?

日本やアメリカで1日8時間・週40時間労働が採用された発端は、18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで起こった産業革命までさかのぼります。当時のイギリスでは「労働時間が長ければ長いほど生産性が上がる」と考えられていたため、労働時間は1日14時間で、長いときでは16時間から18時間にもなったそうです。

しかしながら、労働者にとって14時間という労働時間は長すぎたため、健康問題や生産性の低下といった問題が勃発し、労働者が労働時間の短縮を訴える運動が巻き起こります。その成果もあり、イギリス政府は1833年に9歳未満の児童の労働を禁止し、9歳から18歳未満の労働者の労働時間を週69時間以内に制限する「工場法」を制定。工場法はその後何度か改正され、1874年には「全労働者の月曜日から金曜日までの労働時間は1日最大10時間」と定められました。

出典: 8時間労働が誕生した経緯と労働時間を短縮すべき理由 - GIGAZINE

一方アメリカでは1861年5月1日、ニューヨークやシカゴ、ボストンといった都市で38万人以上の労働者が8時間労働制を求める大規模なストライキを敢行。

出典: 8時間労働が誕生した経緯と労働時間を短縮すべき理由 - GIGAZINE

労働者による8時間労働制導入が要求される中、1919年に開催された国際労働機関第1回総会で「1日8時間・週40時間」という労働制度が国際的労働基準として定められました。日本では、1916年に施行された工場法を経て、1947年に労働基準法が施行され1日8時間労働が規定され、現代に至っています。

出典: 8時間労働が誕生した経緯と労働時間を短縮すべき理由 - GIGAZINE

日本でいち早く6時間労働を導入したスタートトゥディ

 戦後、労働基準法の一部改正はあったものの、「8時間労働」に関しては変更がなかったことになる。そんな労働時間に異論を唱えるように、2012年に「ろくじどう」と呼ばれる6時間労働制を取り入れたのが、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥディだ。「ろくじどう」とは、午前9時から午後3時まで昼休憩なしで6時間働くワークスタイル。就業規則では8時間で、6時間で切り上げられる人は「6時間で帰宅してもよい」ということになっているそう。

「ろくじどう」を導入した意図

あの人あんな勉強して、あんな資格取ったんだとか、ろくじろうじゃなかったら成しえなかったことっていうのを共有することで、シゴトだけじゃなくて生活そのものでお互いを刺激し合える環境ができていくんじゃないかな。

出典: 社長と話そう Vol.1 「六時間労働制(ろくじろう)について」 | 株式会社 ...

最終的に描いてるのは”時間なんて関係ない”っていう働き方、生き方だよね。やりたい時に働けばいいし、勉強すればいいし、遊べばいいし。それが一番じゃない?

出典: 社長と話そう Vol.1 「六時間労働制(ろくじろう)について」 | 株式会社 ...

スウェーデンでは行政主導で

 「世界で最も豊かな社会福祉国家」とも言われるスウェーデンでは、行政主導で6時間労働を取り入れる試みがなされているという。

スウェーデンでは、労働時間の短縮が生産性向上につながることを実証しようとする動きが一部でみられる。社会民主労働党主導のイエーテボリ市当局は労働時間の短縮が生産性に及ぼす影響を評価する試みを7月1日から実施する。

 高齢介護課の職員のうち、あるグループは1日の勤務時間を6時間に短縮し、別のグループはこれまで通り8時間の勤務を続ける。1年後、結果を分析し、勤務時間の短縮によって病欠の減少などの形で十分な経費節減効果が表れるかどうかを調べ、時短勤務を恒久措置として認め、他の課でも導入するかどうかを決める。

出典: スウェーデン・イエーテボリで6時間勤務の実験、賃金は8時間分 写真2枚 ...

6時間労働のメリット

ムダを省く

 「ろくじどう」を導入したスタートトゥディ・前澤社長は、「ろくじどう」を導入したメリットについて下記のように語っている。

これはもう、ムダな資料が一切なくなったことと、みんなが話を単刀直入に、かつ本質的にするようになったっていうのが一番嬉しいよね。

出典: 社長と話そう Vol.1 「六時間労働制(ろくじろう)について」 | 株式会社 ...

仕事以外の時間を確保して、極めることができる

 家族と過ごす時間、趣味の時間、勉強の時間など、労働時間以外の時間を自分で考えてつかうことができるのが最大のメリットだろう。そして、それは仕事にも還元される。

当然、職場でも何かをプロフェッショナルに極めてほしい、っていうのはあるよね。一人一人が“俺にこれを任せてくれれば絶対に誰にも負けないし、すごくいい結果出せるよ”って言えるようになってほしい。同じように、社外活動でも何かこだわりを持って極められる何かに時間を使ってほしい。何かを極めようとする時の考え方、行動、集中力ってさ、多くのものを生み出すんだよ。自分にもまわりのみんなにも。だから時間に余裕ができてゆったりするっていうよりは、100%打ち込める事に時間を使ってほしいな、って思ってるよ。

出典: 社長と話そう Vol.1 「六時間労働制(ろくじろう)について」 | 株式会社 ...

働き方の変化にあわせた制度を

 2014年で戦後69年を迎えた日本。社会情勢やライフスタイルが変化しつつある。高度経済成長期と今では、労働環境も「働き方」への考えも異なるだろう。日本でも、「いま」にフィットした制度が整うことを願う。

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