1. 経済効果は年3500億!羽田空港の発着枠拡大で航空業界の再編は進むのか?

経済効果は年3500億!羽田空港の発着枠拡大で航空業界の再編は進むのか?

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 2020年の東京オリンピック開催に向け、新たな事業に着手していく日本。空港や道路等のインフラの整備にも力を入れています。

羽田空港の発着枠拡大をめざす国土交通省は26日、関係自治体や航空会社が参加する協議会を初めて開き、東京都心の上空を低高度で飛行するルート案への理解を求めた。

出典: 羽田の発着枠拡大、経済効果「年3500億円」 国交省試算 :日本経済新聞
 羽田空港の発着枠拡大に向け、国交省が新たなルート案への理解を求めました。そのルート案とは、低高度飛行を行なうというもの。今までには飛行が許されなかった高度での飛行が許されるようになれば、その分飛行する旅客機の本数が増加し、それぞれの航空会社に配分される発着枠が拡大することになります。

 発着枠が拡大された場合の経済効果は1年に3500億円であると予想されており、LCCの進展や燃料の値上げにより激しい競争が繰り広げられている航空業界で新たな動きが予想されます。

 しかし、航空業界の激動の時代は今に始まったことではありません。航空業界はJALの経営が破綻した4年ほど前から変革の時代を迎えています。今までは大手航空会社であるANAやJALが中心となって航空業界は展開してきました。しかしJALが4年前に破綻を経験し航空業界の危機が訪れたのです。

 その後、JALは再建に成功し再上場。それと共に浮上してきたのが、ジェットスター・ピーチ・エアアジアといったLCCでした。現在航空業界に新たな風を巻き起こす存在となっています。しかし、現在の日本の空港システムはLCCを受け入れる体制が十分ではありません。

羽田空港の発着枠配分ルールでは、新規航空会社の独立性を守るため、大手航空会社(JALとANA)の関与を制限しています。すなわち、議決権20%の以上の株式を実質的に保有するか、全役員の4分の1以上を派遣しているか、のいずれかに抵触すると、羽田空港における新規航空会社の要件を失います。

出典: エアアジア・ジャパンの「羽田LCC」 - 旅行総合研究所タビリス
 出資先がANAやJALであることを理由に、発着枠を確保することが出来ないという現状があります。そのため、今回発着枠が拡大され膨大な利益が期待されているものの、LCCにはそのチャンスがほとんどないという状況です。

2014年ゴールデンウィーク(GW)の国内LCC3社(ピーチアビエーション、ジェットスター・ジャパン、バニラエア)の搭乗者数は約29万人で、航空機利用の旅行者全体の7.8%と前年のGWより2ポイント、約12万人増加しました。市場の広がりに伴い、路線の拡充やLCC専用ターミナルの建設など、利用者にとっての利便性も向上しつつあります。

出典: LCC利用者の意識と行動調査2014 - 自主調査 | JTB総合研究所
 とは言え、現在のLCCには利用者からの需要が高まっていることは紛れもない事実です。LCC市場は年々成長を続けており、利用者数は増え続けています。

 そのためこれらの需要を加味すると、羽田空港の発着枠を全て大手航空会社に配分するよりもLCCに発着枠を配分することで利益を上げられる可能性が多くあることは明らかです。

 さらに、アメリカではLCCが主流となっており、LCCでファーストクラスが展開される等LCCの顧客獲得に力をいれています。東京オリンピックを前に外国人の顧客拡大を目指すためにも、利便性の高い羽田空港にLCCの発着枠を確保することが期待されています。

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