子供の安全をどう守る?学童保育でも子供の安全確保へ、原則校舎利用、送迎支援も
- 2014/08/28
- yuki

「アベノミクス」の一環として女性の社会進出が叫ばれています。女性の社会進出のためには、育児の支援が不可欠です。それを受けて今回、学童保育への充実に向け新たな取り組みが始まるようです。
共働き家庭などの小学生を放課後に預かる学童保育(放課後児童クラブ)の定員を2015年度から拡充するのに合わせ、厚生労働省は校舎の活用を徹底するよう市町村に求めていく方針だ。
来年度から学童保育の定員拡充と合わせて、学童保育の場として校舎や公民館等の施設を利用する方針が明らかになりました。児童の定員を拡充する際に必ず考えなければいけないのは、「場所の確保」。それを学童保育施設だけに限定するのではなく、校舎を始めとした別施設にまで拡充し十分な場所を確保する狙いです。
さらに、今回の施策によって「小1の壁」の打破も期待されています。小1の壁とは、子供が小学校1年生を迎える時に母親が直面するもの。幼稚園や保育園であれば仕事が終わる遅い時間まで預かってもらうことが出来たのに対し、学童保育は18時前後までしか預かってもらえなかったり、定員不足で子供を預けることが出来ないために仕事と育児両立が困難になってしまいます。
増える定員に併せて、施設の拡充と指導員の増員も必要だ。子どもたちが狭い空間に押し込められたり、指導員の目が行き届かなくなったりする恐れがある。
さらに問題となるのは子供の安全性の確保。児童の人数と指導員の人数の差が開けば開くほど、児童の行動に目が行き届かなくなってしまいます。そんな事態を防ぐためにも保育指導員の数の確保、質の充実が今後の大きな課題と見られています。
岡山県倉敷市の小5女児監禁事件で、倉敷署捜査本部は9日、女児(11)をカッターナイフで脅し連れ去ったとして、わいせつ目的略取などの疑いで、岡山市北区の無職、藤原武容疑者(49)=監禁罪で起訴=を再逮捕した。
子供達の安全が脅かされるのは、学童保育の中だけに留まりません。7月に下校途中の小学生が誘拐、監禁されるという事件が起きました。今回の取り組みでは校舎のみならず他施設への移動が伴う場合があります。その際に、児童のみで移動をさせると女児監禁事件のような危険性があるため、安全性を配慮し児童が別の施設へ移動する際の付き添い費用の援助を政府が検討しています。
子どもたちの居場所を地域につくる周南市の「放課後子供教室」活動で、市は22日、指導する住民を対象にした研修会を初めて開いた。預かった子供のけがへの対応や、「どこまで叱っていいか分からない」といった戸惑う声に応えたという。約70人が集まり、熱中症やけがの応急手当てと、子どもとの関わり方について学んだ。
政府だけでなく、各自治体が中心になって指導員に対する講習を開催したり、個人単位で安全性確保の必要性を市長に訴える等、児童の安全確保には積極的な姿勢がとられています。
学童保育の指導員には資格が必要なく、長期休暇中の学生が児童の指導を行なうこともあります。そのため、怪我や病気への対処能力を持っていない人が指導にあたり思わぬ事態に発展することのないように、指導員への教育が重要になります。政府や自治体による保護や支援が女性の社会進出と家庭の両立に一翼を担っていると言えます。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
!この記事を報告する