1. 【1人だけの会社説明会】面白法人カヤック・佐藤ねじのアイデア発想法「ブルーパドル」の見つけ方とは

【1人だけの会社説明会】面白法人カヤック・佐藤ねじのアイデア発想法「ブルーパドル」の見つけ方とは


 面白法人カヤックのリクルート活動の一つに「1人だけの会社説明会」がある。カヤックの社員1人で自分の仕事をプレゼンし、自分が思うカヤックのいいところなどを語る会だ。

 今回、カヤックの説明会を行ったのは、アートディレクター・デザイナーの佐藤ねじ氏。ねじ氏の注目すべき点は、カヤックでの仕事だけでなく、個人でも作品を生み出し続けていること。そして趣味でつくったものがどれも面白いのだから驚きだ。

 例えば、「名刺とiPhone5の大きさはほぼ同じ」「iPhoneの画面にぶ厚い紙を置いて上から触っても反応する」という2つの発見から生まれた「 しゃべる名刺」や、


 1歳になる自分の息子の指示に従ってWEBサイトをつくった「 たぶん世界最年少のクリエイティブディレクター


 など。これらの動画を見ているだけでもワクワクするし、クスリと笑ってしまう。

 今回は、そんなねじ氏の普段の発想法を聴くことができた。

ブルーオーシャンの中から「ブルーパドル」を探せ!

 レッドオーシャン、ブルーオーシャンというマーケティング用語を知っているだろうか?
 
 ねじ氏の言葉を借りながら説明すると、レッドオーシャンは「 混んでる土俵」。すでにたくさんの競争相手がいる市場のことだ。それに対して、ブルーオーシャンは「 空いてる土俵」。ここにはまだ誰もライバルがいないので、チャンスがある。

 しかしねじ氏は言う。「 人と違う土俵を見つければ自動的に1位になれます!でも、そう簡単には見つからないですよね」。そう、ビジネスをしている人、モノづくりをしている人なら分かると思うが、 ブルーオーシャンなんて簡単には見つからない
 
 「でも、そこで諦めないで色々考えて、ブルーオーシャンの中から プルーパドルを探せばいいんじゃないかと思いました。オーシャン(海)より小さいパドル(水たまり)から、たまにブルーオーシャンが見つかるかもしれません」(ねじ氏)

カヤックでの仕事も「ブルーパドル」から生まれた

 ねじ氏がカヤックで手がけた作品も、ブルーパドルから生まれたものばかりだそうだ。例えば「 Mutations Studio」というゲーム制作会社のサイトは、「フッターの下(WEBサイトの下の部分)」「エントリーフォーム」というまだ誰も工夫していないというのが発想のもと。

 
 このサイトのフッターの下を長々とスクロールすると宝箱があり、クリックすると様々なゲームの仕掛けが飛び出してくる。また、エントリーフォームに応募項目を入力していくと「FANTASTIC!!」「リーチ!!」などの派手な演出が見られる。

ねじ氏が最近注目している発想とは

 「 みらいのこくばんプロジェクト」は、「文房具やランドセルなど、学校に関するものは変わっているのに、黒板はずっと変わってない」というところにブルーパドルを見いだしたもの。現役の先生からの「電子黒板はハイテクすぎて使いにくい」「黒板に長い線をまっすぐに引けない」などの悩みを吸い上げてつくられた。


 ポイントは、まったく新しい黒板を一からつくったのではなく、 既存の黒板を活かしながら、それにプロジェクターで光を当てて工夫をしているということ。ねじ氏は最近「今すでにあるものを使う『 もったいないの発想」に注目しているそうだ。
 
 「このプロジェクトを通して、『もったいない』の発想は、僕のブルーパドルの考え方とも合ってるしすごくいいなぁと思いました。この発想はもっと面白くなるだろうと思って、注目しています」(ねじ氏)

佐藤ねじがカヤックを辞めない理由

 次に、ねじ氏によるカヤックの話が始まった。ねじ氏の思うカヤックの好きなところは「 つくってみたラボ」(カヤック社員が会社での仕事とは別に、自分で作ったものを発表できるサイト)「 UI部」(サイトやソーシャルゲームのUI、つまり「使い心地」を追求する部署)「 サイコロ給」(サイコロを振って給料を決める制度)「鎌倉に本社があること」の4つだそうだ。
 また、こんなに才能があるねじ氏なら、独立してやっていったほうがいいのでは?という疑問も湧くだろう。それに答えるように、ねじ氏は「 僕がカヤックで働く理由」も話してくれた。

 「僕がカヤックで働く理由は3つあって、1つ目は隣にいいプログラマーがたくさんいるから。2つ目は漫画・アニメ・ゲームから「みらいのこくばん」のようなものまで、幅広い仕事ができるから。3つ目は独立しなくても自分の意思で動けば、自由に仕事ができるからです。独立だけがゴールではないのではないかと思って働いています」(ねじ氏)

ずっと「下町の発明家」でいたい

最後の質問コーナーの中で、ねじ氏は「年老いても、ずっと『じいちゃんまた変なものつくってるね』って言われるような、下町の発明家でいたい」と語っていた。自らのつくったもので周りの人を笑顔にしているねじ氏は、確かにデザイナーよりも「下町の発明家」の肩書きがしっくりくると感じた。

佐藤ねじ氏プロフィール



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面白法人カヤックでは、この他にもユニークなイベントを数多く行っています。U-NOTEはこれからも様々なイベントを取材し、お伝えしていきます。どうぞお楽しみに!

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