1. 20代のための人事考課対策!ポイントは自己評価の書き方

20代のための人事考課対策!ポイントは自己評価の書き方

 仕事に対して情熱とやる気を持ち、どんどん昇進を目指したいバイタリティ溢れる若いビジネスマンにとって、定期的に訪れる人事考課の査定は、期待と不安が交錯する一大イベントといえるだろう。

  最近では、結果通知を見て上司の査定基準に不満を漏らす、20代の若者が増えているという声も聞くが、赤の他人が判断する仕組みである以上、評価の相違が起こることはある程度受け入れなければ仕方がないことだ。大事なのは、上司の査定にただ不満を持つことよりも、「上司の査定をアップさせる為にはどうすればいいか」を考える、前向きな思考である。

  人事考課の査定アップの秘訣はズバリ「自己評価の書き方」。いったいどのように書き方を工夫すれば、評価アップに繋がるのか詳しく見ていこう。

人事考課における自己評価とは?

仕事を振り返った時に、何を得てどう活かそうとしているのか伝えること

  そもそも、人事考課ではなぜ自己評価を提出する必要があるのだろうか?最終的に他人が評価するにもかかわらず、会社が社員全員にわざわざ面倒な書類を作らせる理由は「評価を受けるにあたって自ら自分の仕事ぶりを振り返らせることが社員一人一人の成長に繋がる」と考えているからだ。

  「誰かを評価する立場の人間になったつもりで自分を冷静に見た時にどのような評価を下すのか」という視点で考えさせることによって、本人は自然と自分の行動や思考を反省することになる。その過程で生まれた感情や思考などを、成長に活かすことが「自己評価」の最大の目的である。

  そのため、自己評価の書き方で注意すべきポイントは「仕事を振り返った時に何を得てどう活かそうとしているのかが伝わってくるかどうか」ということだ。「悪い評価を付けさせてたまるか」と威圧するかのように、自分がやった仕事の成果の大きさばかりをアピールしすぎて、反省の部分がおろそかになってしまっていると逆効果である。

  まずは、自己評価の本来の目的を見失うことがないように、充分に理解しておくことが大切だ。そのことを理解できさえすれば、日々の成長にも繋がって、自然と上司の評価アップにも繋がっていくだろう。

自分の仕事をリストアップ

一年間でどのような仕事をしてきたか、メモや資料を参考に振り返る

  ここからは、具体的にどのような手順で自己評価の文章を書いていくのかを、順を追って詳しく見ていこう。まずは、いったい自分が今までどんなことをやってきたのかを、自分が把握しなければ始まらない。勤めている会社によっても多少事情が変わってくるだろうが、一般的に人事考課の査定は、一年に一回の頻度で行っていることが殆どのはずだ。一年の間にやってきた仕事を、紙にできるだけ多く書き出そう。

  一年の間にはハッキリと印象に残った仕事もあるだろうが、大半は完璧に忘れてしまっていたり、朧げにしか覚えていなっかたりするのが普通だ。なので、普段からマメに記録を残しておくことをおすすめする。長文の日記を、とまでは言わないが、一日一行でも業務日誌を付けることを続けてみよう。短い文章であっても、何かと記憶の取っ掛かりになったりするもので、どんな気分でどんな事を考えながら仕事をしていたのかを振り返る良い材料になる。

  そのほかの方法のなかで手っ取り早いのは、パソコンの中に残っている過去の仕事で使った資料を漁ってみることだ。全体にざっと目を通してみるだけでも、頭の中だけでいろいろ探していくより効率は良いはずだ。前段落で述べたように、自己評価は反省によって何を感じたのかが非常に重要になる。リストアップ作業のなかで、思い出したことや感じたことはメモやボイスレコーダーなどで、とにかく記録しておこう。

どんな仕事をどんな風にしたか

「どういう意図でどのように取り組みどんな成果に繋がったのか」を伝える

  リストアップ作業が済んだ後は、実際に執筆作業に入っていこう。繰り返しになってしまうが、自己評価の書き方で重要なポイントは「反省のなかで何を得てどう活かそうとしているか」ということを表現すること。

  日頃から、あまり文章を書いたりする習慣がない人が陥りがちなのが、その人がやったこと自体は分かるが、どういうことを考えていたのかなどの内面が見えてこないパターンだ。淡々と作業内容を綴ったような、ただ単に実際に自分がやったことや、その時に取った行動だけを表面的につらつらと書いても、第三者が書かれている人物の人間性や心情を想像することはとても困難である。

  では、具体的にどのように書いていけば良いのかというと「何をやったのか」だけではなく「どういう意図でどのように取り組みどんな成果に繋がったのか」という要素を入れるということ。それらがきちんと上手く盛り込まれていると、第三者が見ても内面を理解しやすくなる。文芸作品ではないので、あまりにも感情のようなものを盛り込みすぎるのも問題ではあるが「どういう意図でどのように取り組みどんな成果に繋がったのか」という、この三つを意識して書くことで、非常にバランスの取れた良い文章になるだろう。

自己評価は過大でも過小でもNG

主観と客観を上手く切り分けて見ることが大切

  人事考課の自己評価の文章では、自己評価と各々がやった仕事の成果のレベルが、正確に一致していることが好ましい。当たり前の話ではあるが、個々の人間にとって自分というものは、何よりも特別な存在である。それだけに、客観的に自分を見るという行為は、どうしてもなかなか難しいものになる。

  冒頭で述べた「上司の査定に不満をもつ20代の若者たち」も「自分はこんなに上手くやったのにどうして?」という、実際の成果と自己評価の間に大きな隔たりがあるから、上司との心理的な摩擦が生まれてしまうのだろう。若い人達に反骨精神がないのも問題だが、行き過ぎはやはり禁物だ。

  逆に、大きく業績に貢献しているのに、自己評価が低すぎるのも駄目だ。「出る杭は打たれる」という、古くからの日本の風土のせいなのか、それともただ単に恥ずかしさや照れからくるものなのか、とにかく自分のことを謙遜したり行き過ぎて卑下してしまったりして、等身大に自分を表現できない人がこの国には多い。

  日頃から、主観と客観を上手く切り分けて見るように訓練することが大事だ。日常的に自己評価の習慣を付けておくのは、これからの生き方を考える良いきっかけになったりするので、自分の人生にとってもプラスになるだろう。

自分・上司・第三者3つの視点からの評価が大事

他人の視点を交えて文章化し整理する

  客観的に上手く自己評価の文章を書いていくための、良い方法がある。それは、はじめに「自分目線での評価」と「上司の目線での評価」と「第三者の評価」の三つの視点で評価して、文章にしてみることだ。そうして書き出したものを、必要に応じて融合させながらまとめていくと、より良い文章に仕上げられるだろう。

  少々回り道に思えるかもしれないが、良い文章を書くためにはこうした下準備も必要であり、何よりもミスの防止にも繋がる。恐らく「自分の目線」と「上司の目線」と「第三者の目線」を見比べるという作業は、日常のなかであまりない経験だろうから、どこか新鮮な気持ちがするかもしれない。仕事上の取り組み方や考え方などを、他人の視点を交えて文章化し整理することで、新たな気づきと出会うこともあるだろう。そうしたこともメモに書き留めておくと、執筆作業がかなり快適になるので、ぜひ実践してみてほしい。

  表現の仕方としては「効果的に数字などのデータを使う」というような工夫を施すと、より冷静で客観的な評価文になる。出どころが分からないような信憑性に欠けるデータを使ったり、文中に過剰に数字を盛り込みすぎたりすると、あざとい印象になりやすいのでデータの取り扱いには充分に注意が必要だ。

具体的な問題点や改善策も提示する書き方がベスト

過去の問題点や反省点を、今回どのように活かしたががポイント

  査定アップを見込める自己評価の書き方としては、仕事のなかで感じた問題点や改善点を挙げて、具体的に解決策を提示するような書き方が非常に効果的だ。なぜなら、再三繰り返している自己評価の書き方で注意すべきポイントの「反省のなかで何を得てどう活かそうとしているのか」を、最もシンプルに分かりやすく表現しているからだ。問題提起だけで終わることなく、ちゃんと解決手段を示すことで、強い説得力と仕事に取り組む真摯な姿勢が生まれる。

  今回取り扱った仕事が、過去に携わった案件と似通っていた場合、過去に取り組んだ方法で感じた問題点や反省点を教訓にして、今回はどのように活かして改善させたのかを書ければ「自分の成長」を、かなり客観的かつ具体的にアピールすることができるだろう。

  前回の人事考課の際に示した反省点をクリアできたならば、より強く良い印象を上司に与えられる。自己評価システムの目的は、社員の成長を促すことなのだから、上司に成長を認めて貰えれば、無理に自分の仕事の成果を誇張しようとしなくても査定アップへと自然に繋がる。

  成果自体はどうでもいいなどと言う気は微塵もないが、下手なウソはすぐバレるし、かえって上司の心証が悪くなる大きなリスクがあるので、等身大の自分を見せるように心掛けることだ。

最後に

 査定アップに繋がる自己評価の書き方について、ここまで紹介してきたが、最後におさらいとしてまとめておこう。「自分の仕事を振り返った時に感じたものを次に向かって活かそうとする姿勢」を、客観的に示すことが評価の上昇に繋がる秘訣だ。書く時は視点の偏りに注意して、仕事中に感じた問題点とその解決策を提示するように書くこと。

  このようにすれば、自分の成果を誇張する必要もなく、自身の成長を見て貰いやすい。これからどんどん上を目指していきたい若いビジネスマン達に、ぜひとも参考にしてもらいたい。

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