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【方向性の違いはどこから生まれるのか?】プロジェクトを失敗させないための予防線

Shingo Hirono

2014/06/06(最終更新日:2014/06/06)


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by brewbooks
 方向性というものはものごとを達成するのに大切な概念です。自分が向いている方向に合わせて体が動くのが自然の動きです。目線は別のところに置き、体は目線とは別の方向に動くのは、意識していないとできないこと。

 プロジェクトに関わるメンバーに方向性の違いが生じている場合、プロジェクトの期間が長ければ長いほど、方向性の違いが大きくなっていくでしょう。今回は、プロジェクトに関わるメンバーの方向性の違いを生じさせないための予防策について考えてみます。

伝えたのだから伝わったのだろうという認識を捨てる

 プロジェクトを開始するときに、必ずプロジェクトの目標と進め方をメンバー間で共有する作業が行われますが、そのときに、プロジェクトを管理するリーダーが目標をメンバーに伝えたからと言って、自分が思ったとおりに相手に伝わっているという認識はまず捨てましょう。プロジェクトが長く続けば続くほど、各自の方向性の違いは大きくなります。

 それは目標を伝えた側が、伝わったと誤解したために、実際にはメンバーが目標を正しく理解していないことが原因で起こるのです。

手段の目的化に気を付ける

 実際にプロジェクトが動き始めたとき、プロジェクト達成のための手段が、逆に目標となってしまうことがあります。ビジネスだけでなく、日常でもよく見られることでしょう。例えば、勉強をしているうちに、いつの間にか「美しくノートを作ること」が目的になっていた、などです。そもそも勉強をするのは、テストで納得のいく結果を出す、成績を上げるためでしょう。

 ダイエットをするために、ジムに入会したが、結局ジムに行かずじまいだった、など実生活でもありがちな「手段の目的化」。これは、ビジネスの場合でも大いに起こるのです。ビジネスの場合は実生活よりも、もっともらしい理由がつくため、手段の目的化が分かりにくくなり、気付いた時にはプロジェクトが達成できなかった、ということも起こるかもしれません。

 メンバー間でも「この行動は、目標のために理にかなった行動なのか、手段を目的としていないか」と常に正すよう徹底しましょう。

目標の強化

 学生の頃でも、勉強をしていて、最初からすんなりできることの印象は薄いが、間違えた問題は、強く印象に残り、よく記憶している場合があります。間違えた問題を放置して、間違えたことだけが印象に残る場合もありますが、実力をつけるためには、間違えた問題をなぜ間違えたのか、きちんと復習し、記憶に定着させることが肝心です。

 プロジェクトに関わるメンバーに方向性の違いがでていると感じた時には、直ちに方向性の確認をすべきですが、表面に見えていなくても、「何となくこんなもんだろう」という各メンバーの解釈がズレていることもあります。それを防ぐためにも随時、方向性を擦り合わせ、目標の確認が行えるような話し合いの場を設けましょう。


 プロジェクトに関わるメンバーの方向性の違いを、生じさせないための予防策について考えてみました。ちょっとした方向性の違いでも、メンバーの向いている方向がバラバラであれば、プロジェクトに大きな影響を及ぼします。方向性を生じさせないよう、留意しながらプロジェクトを進めていきたいものです。

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