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未来の姿を予測する!マーケティングにおける需要予測の立て方の基本

ichiba hideki

2014/05/30(最終更新日:2014/05/30)


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by Grand Parc - Bordeaux, France
 マーケティングを成功させるためには、正確な需要予測が必要不可欠です。需要予測をすることで適切な供給量を見極めることが可能になり、利益を最大化するような生産体制を確立することができます。もし需要予測を誤れば、最適な戦略をとることができずに大きな損失が発生してしまいます。今回は、マーケティングにおける需要予測の立て方の基本について紹介します。

1.需要予測の役割

 需要予測とは、物の需要がどのように変化するのかを予測する作業です。マーケットにおいて需要が定まれば供給が決定する、というのが経済学の基本となる考えですが、現実のマーケットを考えた場合、需要予測を正確に行うのは困難を極めます。

 経済学的なモデルのように価格だけで需要が決定されるわけではありませんし、競合商品や代替製品の影響によっても需要は大きく変化します。需要予測とは企業の利益を生み出す源泉がどの程度あるのかを確認する作業でもありますから、もし需要予測を誤れば企業利益が大きく減ってしまう恐れがあるということになります。

 企業が理想とする生産活動とは、需要に応じて適切な生産を行い、在庫がゼロになるような供給体制を確立することに他なりません。需要予測が完璧であれば、企業の戦略は失敗する可能性が無くなり、大きな利益を得ることになるでしょう。需要予測とは顧客の購買行動を予測することでもありますから、企業が顧客を理解することが需要予測の基本になります。

2.需要予測は未来を予測する作業

 需要予測とは、いうなれば未来の顧客行動を分析する作業でもあります。顧客が企業の商品やサービスを購入したいと考える気持ちこそが需要の正体であり、全体的な需要は顧客の合理的選択の結果として表れる顧客の購買意欲ということもできます。

 需要は常に変化するものです。価格は需要を左右する大きな要因の一つではありますが、価格だけで需要が決定されるわけではありません。現在需要が高い商品でも、近い将来新技術を使用した新商品が開発されれば需要は減少しますし、ライバル社が撤退すればその分の需要は一社に集中するでしょう。

 未来を完ぺきに予測することは不可能ですが、現在収集できるデータや情報を活用することで需要を予測することは不可能でありません。不確定な未来を予測する需要予測は、企業の業績に直結する重要な作業であるといえるでしょう。

3.需要予測の立て方

 需要予測の立て方の基本は、過去の需要分析を未来の予想に役立てることです。企業が長年にわたって経営を続けている場合、蓄積されたデータを使って需要予測に役立てることが可能です。

 商品需要が大きく変動した点に着目し、なぜ需要が変化したのかその要因を分析します。需要に大きく影響を与えるような要因が判明したら、未来においてその要因が関係してくるのかどうかを考えましょう。

 「気温が28度を超えるとアイスクリームの売り上げが増加する」というのは、データの蓄積から導き出された需要予測の一種です。アイスクリームのような季節性の高い商品は時期によって売り上げが大きく異なるため、気象条件の分析が需要予測に大きく影響を及ぼします。


 このように需要に影響を与えるデータを分析し、未来の条件変化が需要にどのような影響を与えるのかを探り出すのが需要予測の方法です。需要予測が成功すれば、企業は理想的な経営状態を確立することが可能になります。さまざまな方法を活用して、需要予測に取り組んでください。

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