1. 何事も形骸化してしまっては意味がない!「OJTの進め方」として企業が最低限意識しておくべきコト

何事も形骸化してしまっては意味がない!「OJTの進め方」として企業が最低限意識しておくべきコト

by Parker Knight
 「OJT=On-the-Job Training」は、実際の仕事現場で新入社員を育てていく新人教育に有効な方法として注目されています。しかし、OJTの進め方を間違えると、逆効果になる恐れもあるのです。OJTの進め方として、陥りがちな問題を考えてみましょう。

1. 徒弟制度に逆戻りしてしまう

 実際の仕事の現場で、上司や先輩が新入社員に実際の仕事手順を見せながら、教育していくというのがOJTの進め方です。これには、

・仕事をやってみせる
・やってみせた仕事について説明する
・見せた仕事をやらせてみる
・やらせてみた結果、間違っていたり不足していることを補う

 という段階を踏んでいくことが必要になります。しかし、指導する側がここをきちんと理解して指導にあたらないと、ただ「俺の仕事を見て覚えろ」というような、徒弟制度に逆戻りしてしまうかもしれません。特に、先輩後輩の上下関係に厳しい体育会系出身の社員などは、もともと徒弟制度的な考え方を持っていることが多いので注意が必要です。

 新人教育にOJTを取り入れるのであれば、まず指導に当たる側にOJTの進め方というものを徹底して理解させなければ、このような問題が起こってしまうでしょう。

2. 指導者が新人を利用しようとしてしまう

 OJTでは、指導者が実際の仕事の見本を見せ、説明した後に新人にそれをやらせて覚えさせます。ところが、それを利用して「新人教育のため」と称して、自分でやるべき事務仕事を、新人に丸投げしてやらせてしまうという問題が起こる可能性があるのです。

 見せた仕事をやらせてみるのは、あくまでOJTを進めるにあたって、指導者が理解度を把握するためにやることであって、指導者のいわば「下請け」のような仕事をさせるためではありません。

 このような問題が起こらないようにするためには、部署全体がOJTは新人教育のために行うものであると周知し、指導者が自分の都合のいいように新人を使うようなことがないよう、ある程度の監視をすることが必要です。

3. 通り一遍に流してしまう

 企業の活動を円滑にするための技術は、様々なものが提唱されています。例えば、一時期流行した「報・連・相」などもその一つです。新しいものが提唱され、広まると、「とりあえず」取り入れる企業が多いのですが、その技術を正しく理解しないまま、とりあえず取り入れたものは、ただ形ばかりなぞっておざなりに行われるため、実質的な意味がなくなっていることも多いのです。これは日本の企業の悪癖と言わねばならないでしょう。

 OJTも同様で、上記の4つの段階は、ただ上から順になぞって終了というものではなく、新人が正しく仕事を覚えるまで繰り返し行うのが、正しいOJTの進め方です。

 そこを理解せずに、一から順序を踏んで行い、一通りやったらおしまいというのでは、OJTの意味が全くありません。それならば、新人を一箇所に集めて社員研修でもやった方が良いでしょう。


 OJTに限らず、何かを導入するにはその本旨を正しく理解した上でなければ、何事も形骸化して意味をなくしてしまうでしょう。

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