1. ミスター・アドテク 明石信之氏が語った「旬なアドテク知識」をざっくりまとめてみた

ミスター・アドテク 明石信之氏が語った「旬なアドテク知識」をざっくりまとめてみた

 5月15,16日の2日間にわたり国内最大級のアドテクノロジーカンファレンスである「Ad Engineering Summit」が開催された。

 このイベントでは、アドテクノロジー(以下アドテク)業界の国内外の第一線で活躍する人々により「エンジニアリング」を中心とした様々な視点からアドテクが語られた。

 今回はその中でも日本のアドテク企業の先駆けとして先日スピード上場を果たした、株式会社フリークアウト明石信之氏が語った「AD TECHNOLOGYの進化」の講演内容をまとめる。

アドテクとは

アドテクの定義

 そもそもアドテクとはなんなのだろうか?言葉は知っているけど詳しく知らないという人も多いだろう。ミスター・アドテクこと明石氏は以下のようにアドテクを定義している。
   
「アドテクは、 コミュニケーション課題解決のための広告媒体。これには広告主、パブリッシャー、ユーザの三者の利害関係者が存在します。広告主は収益最大化のために最適にユーザーにメッセージを届けたい。パブリシャーは収益最大化のために自サイトのインプレッションを最適に活用したい。 ユーザはどうせなら有用な情報が欲しい。 これらの三者の課題を解決することが、アドテクの定義だと僕は思います。」

アドテクは「カオスな世界」

        (出典: LUMA SCAPE) 

 上の図はアドテクを支える企業をマッピングしたものだが、大半の人には全く意味がわからないだろう。そう、アドテク業界は非常に「カオス」な業界なのだ。その理由について明石氏はこう語る。

「アドテクって世の中で言われているんですけど(気軽によく使われてるんですけど、実は)カオスな世界なんです。 もともとあった技術にさらに階層を乗っけて、改変してまたさらに階層を乗っけてを繰り返してきたスキマ産業なんです。」

 アドテクは我々の予想を上回る複雑さで、多くの企業が支えている。

アドテクの進化(ディスプレイ→検索連動型→コンテンツ連動型)

 インターネット広告はテレビなどと違い、特定のセグメントに対して広告を打つことができることが優位性だと言われている。

 これらの広告はYahooのディスプレイ広告から始まり、検索連動型広告、コンテンツ連動型広告と進化してきた。それぞれの意味合いは以下の通りだ。

ディスプレイ広告

「ディスプレイ広告は、いわゆる バナー広告などの配信制御広告の総称です。人によってはバナー広告の配信型という言葉を使ったりします。」

検索連動型広告

「検索連動型の場合は ユーザーがこれ調べたいことを教えてくれるわけです。それに対して広告を返すという意味で、唯一のPull型広告。」

コンテンツ連動型広告

「コンテンツ連動型は 広告閲覧中のコンテンツに親和性の高いコンテンツに広告が掲載されること。また、さきほどの検索連動との大きな違いというのは クロールとURLを駆使していることです。」

 この進化の流れを見ても、アドテクノロジーは常にユーザーに対してより最適な広告を配信することにその労力を費やして進化してきたことが分かる。広告主にとってはより広告効果が高くなり、媒体にとってはより収益をもたらし、ユーザーにとってはどうせ広告が流れるならより有益な情報のほうが良いという観点からだ。

 これは今もアドテク業界が取り組んでいる課題であり、新たな技術・デバイスの登場により、形を変えながら変化し続けている。

アドテクの最新動向

 その変化の最先端を行く広告の中でも、明石氏が注目するのは次の2つ。

Native Ad

「Native Adの定義としては、 コンテンツやユーザー行動の親和性が高いコンテンツやメディアコンテンツを一機能として提出する広告のことです。」

 Native Adは、FacebookやTwitterのようなSNSのタイムライン上に配信される広告を想像するとわかりやすい。

Ad Verification

「Ad Verificationは、Viewable Impressionの計測だとかいまのような 不適切なコンテンツを検証し、そのウェブサイトを検証し広告掲載の停止などを可能にする仕組み。」
 
「例えば、広告と関連性の高い内容の記事でも、自社のサービスを批判的に捉えて書かれているコンテンツには配信したくない。そういったニーズに答えるのがこの技術です。」

 こうした細かな技術・サービスの積み重ねが今のアドテクを支えており、日々進化し続けている。

最後に...

 さて、アドテク業界でバリバリ働いている人にとっては当たり前の内容かもしれないが、これを機に頭の中を整理し直すことができた人もいるのではないだろうか。

 今回のAESのようなイベントもそうだが、広告業界のなかで「エンジニアリング」の重要性がたかまり、認識を広げようという動きが活発になっているようだ。広告といえば営業力という時代は過去のものなのかもしれない。

 文系広告マンとして自信をお持ちのあなたも、今後は最新技術にも目を向けて盛り上がる広告業界で存在感を出せるようになるのはいかがだろうか。

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