1. 「新しいルールに変更したら…」これだけは確実に覚えておきたい就業規則の変更手順

「新しいルールに変更したら…」これだけは確実に覚えておきたい就業規則の変更手順

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 就業規則を変更する理由として、「会社が大きくなってきた」とか、「新しい事業部ができて夜勤も必要になった」など、会社の発展によって就業規則を変更しなくてはならないことがあります。こういった場合はどうしたらよいのでしょうか。就業規則を変更するときの手順を簡単にご紹介します。

 就業規則の変更案の作成

 まずは、新しい就業規則を作成する必要があります。実際には、これまでの就業規則の部分的変更ということが大半になるかと思います。もちろん、変更であっても労働基準法などに定められた範囲でなければなりません。この点を留意して、就業規則の変更案を作成します。 

過半数労働組合(又は過半数代表者)からの意見聴取 

 この手順は、労働基準法第90条第1項に定められています。

第90条  
使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。

出典: 労働基準法第90条 - Wikibooks
 ところが、労働組合があればよいですが、ない場合の過半数代表者はどうやって決めるのでしょうか。これは、 労働省労働基準局長名通達 昭和六三年一月一日 基発第一号、婦発第一号にこう記載されています。 

労働省労働基準局長名通達:昭和六三年一月一日 基発第一号、婦発第一号

1. 過半数代表者の適格性としては、事業場全体の労働時間等の労働条件の計画・管理に関する権限を有するものなど管理監督者ではないこと 

2. 過半数代表者の選出方法として、(a)その者が労働者の過半数を代表して労使協定を締結することの適否について判断する機会が当該事業場の労働者に与えられており、すなわち、使用者の指名などその意向に沿って選出するようなものであってはならず、かつ、(b)当該事業場の過半数の労働者がその者を支持していると認められる民主的な手続が採られていること、すなわち、労働者の投票、挙手等の方法により選出されること

 つまり、管理職ではなく、従業員の中で民主的に選ばれた人ということになります。就業規則は企業側と従業員側の労使関係を定めるものでもありますので、従業員の意見がなければならないということになっているのです。 

管轄の労働基準監督署へ必要書類を提出 

 労働基準監督署に提出が必要な書類は次の3点です。 

・就業規則案(変更したもの) 
・就業規則変更届 
・意見書 
 
 また、これらは2部づつ用意して提出しましょう。1部は、労働基準監督署への提出用。もう1部は労働基準監督署に受付印をもらった後に会社側で保管するためのものです。 

会社内での周知徹底 

 変更した就業規則は、従業員に確実に周知していなければなりません。なぜなら、従業員は前の就業規則に同意をしていても、新しい就業規則には同意していない場合があるからです。これは変更した場合も同様です。そして、この周知ができていない場合には、就業規則の変更が無効とされる判断される可能性もあります。 

 方法としては、従業員が確実に読む連絡板などに張り出したり、全従業員宛てに変更通知を送ったりと然るべき方法で確実に周知しましょう。


 就業規則をせっかく変更するのです。できればすんなりと変更できるように、またその変更が機能するように準備して実行したいものです。

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