1. 【孫子の兵法から考える】企業の戦略立案に必要な「ステークホルダー分析」を行う際の3つのポイント

【孫子の兵法から考える】企業の戦略立案に必要な「ステークホルダー分析」を行う際の3つのポイント

by gruene_sachsen
 ステークホルダーとは、企業にとっての利害関係を持つ者を指します。中小企業であれば、経営者・従業員・顧客など、大きな株式会社であれば、それに加えて株主・労働組合、場合によっては地域住民、行政まで、企業の規模が大きくなるほどステークホルダーの範囲も大きくなるのです。

 ステークホルダー分析は、少し乱暴な言い方をすれば敵と味方を分析して企業戦略を立てるということ。その必要性と、どう分析すればいいか『孫子』の兵法を手がかりに考えます。

1. 「道・天・地・将・法」の5つから考える

「作戦会議の時点で勝利の確信を得られるのは、状況を分析した勝算があるからだ。勝利の確信を得られないのは、状況の分析が足りないからだ」

 孫子は「戦わずして勝つ」「まず勝算を得てから戦う」ということを重視しました。それは、そうすれば自軍の被害を抑えて勝利を得られるからです。企業においても、様々なリスクを減らして事業を進めることが重要ですが、人的なリスクマネジメントとして有効なのがステークホルダー分析です。では、勝算を得るためになにを分析しなければならないのか?

 経営者と社員の意思疎通はできているか?一致しているか?反対しているのは誰か?反対している社員にどう対応するか?

 その経営戦略は、時代・時節に合っているか?顧客のニーズとは何か?ニーズに合っているか?

 地域住民に受け入れられているか?どれぐらいの規模の顧客を対象とするか?

 経営者、上級職にプラン、人望、勇気、威厳があるか?

 コンプライアンスは守られているか?その認識が社員にあるか?行政との関係は良好か?

 この5つについてを企業の規模に応じて、ステークホルダー全体に当てはめて分析します。ここを明確にして始めて勝算を得ることができるのです。

2. 経営者の考えを全従業員に行き渡らせる

「将軍は国を補佐するものである。補佐の目が全体に行き渡っていれば国は強く、隙があれば国は弱い」

 将軍というのは現場指揮官です。企業にとって、管理職やプロジェクトマネージャーなどがそれにあたります。企業の活動を補佐していく役割の人々に、きちんと経営者の意思が伝わっているか、そしてまた、管理職を通じて経営者の意思が社員に反映されているかを分析し、隙があれば埋めていきます。

 また、ステークホルダー分析は「経営者が自らの利害関係を分析する」ためのものではありません。企業全体のために、経営者自体も分析されなくてはなりません。経営者が、その時の状況を無視して頭越しに干渉すれば、現場は停滞し、混乱し、不信感を生んでしまうでしょう。ですから、ステークホルダー分析においては、経営者がそのようなことをしていないかも分析します。

3. 予算と手間を惜しんではいけない

「禄をけちって敵の状況を知ろうとしないのは不仁の至りで将軍の器ではなく、勝利の主とはいえない」

 敵とありますが、ここでは利害関係全体と考えます。予算をけちってステークホルダー分析を行わず、利害関係の状況を知ろうとしなければ、経営戦略に支障を来たし、結果としてステークホルダーに不利益をもたらします。だから「不仁」なのです。勝利、つまりリスクを減らし企業がより成長するためには、予算と手間を惜しまずステークホルダー分析を行うべきです。


 以上、『孫子』の兵法を手がかりにステークホルダー分析を行う際に意識すべきことを紹介してきました。企業が安定して成長していける戦略を立てるためにも、ここで紹介したことを参考に、ステークホルダーを分析するようにしましょう。

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