1. 【経営者の基礎知識】従業員との間でトラブルを起こさない!「解雇予告手当」と「平均賃金」の計算方法

【経営者の基礎知識】従業員との間でトラブルを起こさない!「解雇予告手当」と「平均賃金」の計算方法

by KellyB.
 解雇を行う場合、使用者(企業)は、それを30日以上前に予告するのが原則です。しかし、予告をしなかった、あるいは、予告期間が30日よりも短い場合は、解雇予告手当という手当を支払う必要があります。

 それは、労働者が突然収入の道が絶たれることを避けるためです。ここでは解雇予告手当の計算方法と、解雇予告手当で使用される平均賃金について紹介します。

解雇予告手当の計算方法

 解雇予告手当はその予告の有無や、いつ予告したかによって異なりますが、具体的な計算方法は以下です。

解雇を予告しなかった場合

 少なくとも30-0=30日分の「平均賃金」を解雇予告手当として支払う。

解雇を5日前に予告した場合

 少なくとも30-5=25日分の「平均賃金」を解雇予告手当として支払う。

解雇を15日前に予告した場合

 少なくとも30-15=15日分の「平均賃金」を解雇予告手当として支払う。

 要するに、30日よりも何日遅れて予告したかにより、その遅れた分の「平均賃金」を解雇予告手当として支払うということです。上記でいうと、「予告なし=30日遅れなので30日分を支払う」、同様に「5日前に予告=25日遅れなので、25日分を支払う」、「15日前に予告=15日遅れなので、15日分を支払う」ということになります。

平均賃金の計算方法

 上記の「平均賃金」は労働基準法で以下のように定められています。

労働基準法第十二条 
平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前三箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。

 平均賃金とは、予告日以前の3か月間の賃金の「総額」の平均ということです。ただし、これはあくまでも標準値であり、以下の規定があります。

最低賃金保障

 平均賃金は「その労働者に対し支払われた賃金の総額/その期間の総日数で除した金額」です。上記からわかるように、平均賃金は「賃金の総額」を「総日数」で割るために、過去3か月で働いた日数が少なければ、その額は著しく低くなる可能性があります。

 よって、その最低賃金を「賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の百分の六十」と定めています。例えば3か月(ここでは90日とします)の間に30日働き、一日当たりの賃金が1万円だった場合は以下となります。

本来の平均賃金30万円/90日=0.333333万円 
最低賃金30万円/30日×0.6=0.6万円

 よってこの場合は最低賃金が保障され、平均賃金は6千円ということになります。

平均賃金の算定期間から控除する期間

・業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間 
・産前産後の女性が第六十五条の規定によって休業した期間 
・使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間

 上記の期間は労働者の都合で休業したわけではないため、平均賃金の算定期間から控除しなければならないということです。


 解雇予告手当は、解雇の予告が30日よりも遅れればその分を労働基準法で示された方法によって計算し、支払われなければなりません。このことを使用者(企業)も労働者も把握しておく必要があると言えるでしょう。

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