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【テンプレート】依頼文・お願いするビジネス文書を書くときの3つのポイントを解説

U-NOTE編集部

2018/08/21(最終更新日:2022/11/30)


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ビジネスシーンでは、社内メンバーや取引先に依頼内容を綴った文面を送ることも多いはず。プライベートであれば「お願いね!」でいいですが、仕事相手に伝えるときは丁寧で誠実な対応が求められます。

本記事では、お願いごとを伝える場合のビジネス文書や依頼文の書き方を解説。相手に好印象を与える表現や伝え方のポイントをご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • 「お願い」を伝えるビジネス文書で意識すべきポイント
  • ビジネスシーンの依頼文での書き方
  • いざ実践!お願いを伝えるビジネス文のテンプレート3例

 

依頼文・お願いをするビジネス文書を書くときの3つのポイント

依頼や要望を綴った文章は、相手への伝え方に気を遣うもの。表現や伝え方を誤ってしまい、意図せず相手に不快感や失礼な印象を与えてしまう可能性もあるので注意しましょう。

まずは、「お願い」を伝える場合のビジネス文書の書き方から解説します。要件を端的に伝えながらも、相手からの承諾を得るポイントをチェックしていきましょう。

 

ポイント1.「簡潔」かつ「丁寧」に伝える

「お願い」を伝えるビジネス文書は、簡潔かつ丁寧な文面にする必要があります。一見相反する言葉のように思える「簡潔」と「丁寧」ですが、事実と理由を明確に述べることによって両立が可能です。

自分の要望だけを並べてしまっては、相手から身勝手や傲慢と思われてしまいます。お願いするに至った経緯や理由をあわせて説明することによって、必要性のある依頼事なのだと相手にも理解してもらえるよう心がけましょう。

<簡潔かつ丁寧な説明>

  • 物資不足を緩和するため、従来よりも3日早く物資をご用意いただけませんでしょうか
  • イベント開催にあたり、~~に親和性の高い●●さんに登壇をお願いしたく存じます
     

ポイント2.過剰な謙遜をしない

相手に依頼を承諾してもらおうと意識するあまり、何度も「お願いします」と繰り返したり、過度にへりくだった態度を表現したりしてしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、お願いごとを記載したビジネス文書で、過剰な謙遜をしないように注意しておきましょう。あまりに過剰な反応は、相手によって不快に感じてしまう場合もあります。

また、文章の末文に複数回「お願いします」「ご検討ください」と記載してしまうと、文書全体にくどい印象を与え、一方的な依頼文になってしまいます。依頼内容を明瞭に伝えたうえで、通常のビジネス文書と同様の常識的な表現を心がけましょう。

<多様に活用すると過剰な謙遜や失礼な依頼に思える表現>

  • お願いいたします/お願い申し上げます
  • (お願い内容について)ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします
  • ~いただきたいです
  • 依頼させていただきます

 

ポイント3.依頼を受けてもらえるような一言を添える

依頼のビジネス文書を送るうえで、相手は承諾を決定する権利を持っています。敬意をもって誠実な対応をすることで、依頼を受けてもらえる可能性はグッと高まります。「お願い」を伝える文書には、相手を思いやった一言やクッション言葉を添えるように意識しましょう。

<承諾&許可の可能性を上げる、相手に好印象を与える一言>

  • 大変恐縮ですが
  • ご多用のところ恐れ入りますが
  • お忙しいなか恐縮ですが
  • 大変お手数ではございますが
  • ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが
  • どうか事情をおくみとりいただき
  • 誠に勝手な依頼ではございますが
  • 誠に厚かましいお願いではありますが 
「お願い」を伝えるビジネス文書を作成するときのポイント
  • 依頼した理由を簡潔、かつ丁寧に伝える
  • 過剰な謙遜やへりくだった態度は不快に思われる可能性もあるので要注意
  • 依頼を受けてもらえるよう、相手を思いやった言葉を添える

 

依頼文・お願いをするビジネス文書の書き方

依頼や要望を綴った書面も、通常のビジネス文書と同様に件名・本文・締め文から構成されています。先ほどご紹介したポイントを考慮しながら、相手に好印象を与えられる文面を作っていきましょう。

次は、「お願い」をするときのビジネス文書の書き方を解説します。例文もあわせてご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

件名

「お願い」のビジネス文書に限ったことではありませんが、件名を記載する際にもっとも重要なのは「本文の内容を簡潔にまとめること」です。件名を一目見ただけで、メールの本文にどんなことが書かれているのか推測できる件名が理想です。

ただし、簡潔さを重視するあまり短くまとめすぎるのはNG。「件名:お願い」「件名:依頼」では、どんなメールなのか想像できませんよね。

<「お願い」を伝えるメールの件名例>

  • 雑誌「◯◯」4月号 原稿執筆のお願い:△△出版社・氏名
  • 【〇〇商品ご購入の方へ】アンケートのお願い/△△会社

 

書き出し方

先述したとおり、依頼を伝えるビジネス文書は簡潔さと丁寧さの両立が求められます。件名と同様に、本文も「なにを依頼したいのか」を明確に記しましょう。書き出しは以下の例文を参考にしてみてください。

==============================
〇〇さま
いつもお世話になっております。△△株式会社の山本です。
先日は弊社の記念式典にご参加いただきありがとうございました。

早速ではありますが、以前ご提案したAプロジェクトの提案について一度お打ち合わせをお願いできればと思います。
==============================

 

締めの書き方

依頼を伝えるビジネス文書の締めには、依頼内容についての伝達事項や相手へのお礼を記載しましょう。何度も「お願いします」「~について依頼させてください」と記載すると、一方的で失礼な印象を与えてしまう可能性もあります。依頼内容は本文内に簡潔にまとめ、締めはサラリと終わるのが、できるビジネスパーソンとしての第一歩ですよ。

<締めの言葉>

  • お忙しいところ恐縮ですが、表題の件何卒宜しくお願い申し上げます。
  • ご迷惑をおかけしますが、ご了承いただければ幸いです。
  • 〇月〇日までにお返事いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

 

付け加えると丁寧になる言葉

必須ではありませんが、文面の最後に「直接伝えるべきところを、メール(手紙)でお伝えして申し訳ありませんでした」という意味をあらわす言葉を入れるのも一案です。非常に丁寧な印象の文面となり、相手に好印象を与えられますよ。

<文末に付け加えると丁寧になる言葉>

  • まずは、書面にてお願いのご連絡とさせていただきます。
  • 取り急ぎ、メールにてお詫びとお願いのご連絡でございます。

 

依頼文・お願いをするビジネス文書を作成するときに役立つ例文【テンプレート】

先述したように、依頼や要望を綴ったビジネス文書は「事実を簡潔かつ丁寧に記載する」「過度な謙遜は避ける」などさまざまなポイントがあります。

できるビジネスパーソンとして成長するうえでは、相手に依頼を受けてもらえる文面作成スキルは必要不可欠です。下記のテンプレートを参考に、「お願い」のビジネス文書を自分で作ってみましょう。

 

書類提出の依頼をする場合

〇〇株式会社 総務部 ご担当者様

はじめまして。〇〇株式会社人事部 山田太郎と申します。

突然のメール失礼いたします。

ホームページに記載されている貴社サービスの「〇〇に関する書類」について、詳細を拝見したく、
パンフレットを送付していただけませんでしょうか。

突然のお願いになってしまい申し訳ありませんが、ご対応のほどどうぞよろしくお願いいたします。

 

商品価格の改定をお願いする場合

拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
また、平素より弊社に格別のご高配を賜りまして、誠にありがとうございます。

今回は表題の件について、お願いがあってご連絡いたしました。

昨今、原油の高騰をはじめとして諸物価が急騰しております。
弊社の製品につきましても、原材料その他の価格が上がってきております。

弊社といたしましても、これまで諸経費削減など企業努力を重ねてまいりました。
しかし、それにも限界があり、これ以上の物価高騰には対抗しきれない状況に至りました。

つきましては、A商品の価格を下記の通り改定させていただきたく存じます。

誠に勝手な改定ではございますが、諸事情をご勘案の上、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。

書面にて失礼ながら、まずはご報告ならびにお願いまで。
                             敬具

 

見積書の作成をお願いする場合

拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
また、平素より弊社に格別のご高配を賜りまして、誠にありがとうございます。

さて弊社では、勤怠管理の徹底と効率化への対策を強化したいと思っています。

貴社の製品のパンフレットを拝見し、○○ソフトの導入を検討しています。

つきましては、社内で予算などの相談をしたいので、○○ソフトに関する見積書をご送付していただけますでしょうか。

お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
                             敬具

 

納期の調節をお願いする場合

拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
また、平素より弊社に格別のご高配を賜りまして、誠にありがとうございます。

このたびは弊社の○○の品をご注文いただきまして、誠にありがとうございます。
しかしながら、弊社の工場にトラブルが発生し、生産が追いついていない状況となっております。

つきましては、9月初頭の予定でした納期を来る9月末日まで延伸いただきたく、お願い申し上げる次第です。

こちらの不手際でご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

取り急ぎ、お詫びとご連絡まで。
                             敬具

 

社内に依頼をする場合

〇〇部 〇〇さん

お疲れ様です。〇〇部の山田太郎です。

本日の会議でお話しされていたナレッジベースの導入についての詳細を詰めたいのですが、
競合の「○○」「××」「△△」などの情報をまとめていただけませんでしょうか。

次回の会議までに使用したいので、〇日の14時までに用意いただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。

 

依頼を受けてもらえるような文章を作れるようになろう

本記事のまとめ
  • 「お願い」ビジネス文書は、依頼内容と経緯を簡潔かつ丁寧に伝える
  • 過剰な謙遜は避けながらも、依頼を受けてもらえるよう誠意を見せる
  • メールの件名は、本文を推測できるようにシンプルな言葉を選ぶ
  • 「お忙しいところ恐縮ですが」「ご迷惑をおかけしますが」など、丁寧な言葉を付け加える

依頼や要望を伝えるビジネス文書は、些細な表現や書き方によって相手に失礼な印象を与えてしまう可能性もあります。相手にお願いごとを承諾してもらうためにも、丁寧で誠実な文面の作り方をマスターしてくださいね。

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