1. 予算がなくてもコンペはできる!?製品パッケージデザインなどに活用できる失敗しないコンペのポイント

予算がなくてもコンペはできる!?製品パッケージデザインなどに活用できる失敗しないコンペのポイント

by Cláudia*~Assad
近年「ものづくり」のハードルは下がり、アイデアを商品として売り出すことが簡単に行えるようになってきました。それに伴って、製品化だけでなくちょっとしたノベルティや、ガジェットなどのパッケージデザインがニーズとして高まってきているようです。

自社で何かしらの製品を開発しパッケージデザインを決定する場合、外部業者に発注する場合が多いようです。しかし、デザインに対する知識を持っていない企業が発注する場合、イメージと大きくことなるものができてしまったり、要件を満たしていないパッケージになってしまうことがよくあります。

予算が大きくなくてもコンペはできる!

そこで、このミスマッチを解消するのがデザインコンペと呼ばれる、複数の業者のデザイン案から最もいいものを選ぶ手法です。通常のコンペは採用されなかったものに対しては料金が支払われないためよほどの大型案件でない限り成立しませんが、クラウドソーシングなどの普及により、気軽にデザインをコンペで募集できるようになりました。

2万円で応募30件も


上の画像は日本最大級のクラウドソーシングサービス、「クラウドワークス」の過去のパッケージデザインの案件です。

多くがコンペ形式のデザインの募集によって契約成立しており、2万円程度の予算に対し、10件以上の応募が集まっています。多いものでは100件以上のデザインが集まっているものもあります。

意外と難しいパッケージデザインの依頼

パッケージのデザインに限ったことではありませんが、デザインを他人に頼む際、相手がプロだからといってすべて任せればいいというものではありません。

デザインは感覚的なもので、人によって受け取り方が違ったり、イメージの共有が難しかったりするものですので、発注する側もしっかりと自分たちがイメージしているものを言語化して相手に伝える必要があります。

ですから、コンペによるパッケージのデザインを発注する前に、自分たちの商品を定義し、その目的やポジショニング、ターゲット等を受注者にきちんと伝える必要があるのです。

失敗しないコンペまでの流れ

コンペでイメージにあわないデザインがあがってくる...ということはよくあることで、提案者の能力・努力不足が原因であることももちろんあります。

しかし、そうした受注者による能力のミスマッチを防ぐための手法がコンペですから、提案の多くがイメージと違うという場合は、発注者側に原因があることが多いです。特にパッケージデザインの場合は、いつまでに必要という期限が明確にあるでしょうから、失敗する訳にはいきません。

失敗しないコンペのためには、自分たちのイメージを具体的にはっきりと伝えることが必要です。

【1】社内での合意

開発された製品についての大まかな定義を決めます。基調とするカラー、カスタマーへの訴求ポイント、製品のポイント等です。この製品を使う前と後で一体何が変わるのか?を分析し、パワーポイント等で「絵」にしてまとめて、製品概要を見える化します。その内容については、プロジェクトに携わる方々の合意を取っておきます。

【2】RFP(提案依頼書)の作成

RFPとは業務委託を行うにあたり具体的な提案を求める際に、発注者側の要件を文書化して情報として提供する提案依頼書です。

難しく考える必要はなく、【1】で絵でまとめた資料に文章を追記し、提案をお願いするための文書に仕上げます。

【3】コンペの実施

実際に「コンペ」を実施します。クラウドソーシングを利用しない場合は、自分で提案を求める企業を探し、提案依頼をすることになりますが、相手の企業のサービスの質等を見極めることが難しいですし、当然依頼を断られることもありますので今後長期にわたって継続的に依頼が発生する予定がない場合はお勧めしません。どうしても探さなければならない場合は、これまで取引がある企業やホームページやこれまでの製作事例のイメージが自分たちのイメージに近い会社を選定しましょう。

クラウドソーシングを利用する場合は、募集要項の中で事前にどこまでを仕事とするのか明確にしておくとよいでしょう。「細かな修正をしてほしい」「納品はこの形でしてほしい」など、ゴールを明確にしておくことによってスムーズに取引ができます。

提案の中から採用するものを決めるポイント

【1】で実施した資料を元に集めたアイデアを収集します。まずグループ全員に見せ、好きな物をピックアップさせます。最初の段階だと5パターンほど決定すると良いでしょう。なぜなら、コンペでは提案してもらったデザインに対し、選定後に細かな部分を詰めていく作業が重要だからです。

大方のデザインが出そろったら、選定したアイデアをワークグループとは全く関係ない社内の第三者を集め、検討会議を実施します。ここでのジャッジメントは、営業職の方が適切です。実際に現場でモノを売っている営業の意見は、カスタマーの意見と一致する部分が大きいからです。そして、決定したアイデアは最終の一つに選定し、訂正箇所の指摘が挙がれば、その作業を実施した外部業者へ手直しを依頼します。

色々とコンペの手法はありますが、デザインで何かを決定する場合は、身内のようなある意味血が通った部分の意見と、全く血の通わない結果だけの冷徹な世界から生み出されたデザインの両方を比較し、検討することが大事です。


最後の細かな部分をつめたり、選定したりする作業は予算感によってもことなります。たしかに、2万円の予算でもコンペをすることはできますが、受注者も度重なる修正には応じにくいですし、第三者を入れて検討するほどの件数が集まらないかもしれません。

自分がお金を払う側だからと丸投げするのではなく、受注者が応募しやすいような条件・要件でコンペを依頼することが失敗しないコンペのポイントです。

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