1. 30%しか能力を発揮できない!「マルチタスク」で仕事をこなしていく際の問題点

30%しか能力を発揮できない!「マルチタスク」で仕事をこなしていく際の問題点

by T.Kiya
 複数の仕事を同時に処理するマルチタスク思考は、上手に行えば労働生産効率を向上させる優れた働き方です。ただし、マルチタスクを実践するとなると難しい部分も多く、誰でも簡単にマルチタスクを使いこなすというわけにはいきません。

 たとえマルチタスクの導入に成功したとしても、マルチタスクの働き方を続けているうちに問題点に直面することになります。今回は、マルチタスク思考を行っていると生じやすい運営上の問題点について解説します。

負担が大きい

 人間の脳は機械とは違い、マルチタスクの様な並列処理には根本的に不向きです。2つの仕事を並列処理する場合、それぞれの仕事の処理スピードが通常の50%以上であればマルチタスクを行った方が仕事が早く仕上がることになりますが、人間の脳で仕事を並列処理しようとすると、平均で通常時の30%程度しか能力を発揮することができません。

 つまり、個別に作業していれば一日で済む仕事であっても、マルチタスクで仕事をすると一日以上かかってしまうことになります。もちろんマルチタスクのメリットである集中力の維持を考慮すれば、現実的な処理スピードはもう少し上がるでしょうが、仮に同じスピードで仕事が処理できたとしても、今度は肉体的な疲労の問題が生じてくるのです。

 本来負荷がかかる仕事を同じスピードで処理しているのですから、当然肉体的疲労は大きくなります。マルチタスクは一見仕事が早くこなせるように見えるのですが、実際には体に無理をさせていることが多く、長く続けることができないという問題点があるのです。

切り替えが困難

 マルチタスクは複数の仕事を切り替えながら並行して処理していきます。この切り替えという作業が厄介なもので、人間の頭はそう簡単に切り替えをすることはできません。別の仕事を始めてすぐの時は、なかなかパフォーマンスが向上せず、頭が切り替わってエンジンがかかるまでは効率が悪い状態で働くことになってしまいます。

 また、頭を切り替えたつもりでも実際には完全に切り替わっていないことが多いため、前の仕事と今の仕事を混同してしまったことによるミスが起こりやすくなってしまうでしょう。特に数字が絡む仕事の場合、別々の仕事を混同してしまったことによるミスに気付かずにやり過ごしてしまうことが多い、という問題点があります。

 ミスを防ぐためにチェックを徹底しようとすると、今度はチェックのための作業時間が余計にかかってしまう、という問題が生じてしまいます。仕事の質を維持する、という観点から見ればマルチタスクは決してメリットのあるやり方とは言えません。


 マルチタスクはうまく使いこなせれば優れた仕事術ですが、そもそもうまく使いこなせる人間が少ない、という根本的な問題点を抱えています。マルチタスクを活用するにはまず活用できる人間を選ぶことが必要であり、誰にでも使いこなせる技術ではないということを覚えておいてください。

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