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【発想をアシストする】アイデアの発想における「ペルソナ」の考え方と役割

Shingo Hirono

2014/04/17(最終更新日:2014/04/17)


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by Nina Matthews Photography
 アイデアの発想に欠かせないのが「ペルソナ」という概念です。ペルソナを活用することで一つの見方にとらわれない斬新で豊かな発想ができるようになり、画期的なアイデアへと結びつきます。ペルソナを知りペルソナを活用することが、斬新なアイデアの発想へとつながっていくのです。今回はアイデアの発想における「ペルソナ」が果たす役割について解説します。

ペルソナとは何か?

 ペルソナとは、心理学用語で自己の外的側面を指す言葉です。元々の意味は古典劇で役者がかぶっていた仮面ことを指していましたが「人間は誰しも仮面をかぶって生きている」という発想から、人間が無意識のうちに使い分けている様々な顔のことをペルソナと呼ぶようになりました。

 人は誰でも相手に対して様々な顔を使い分けています。それは時に裏表と呼ばれることもあり、外面がいい、内弁慶などと表現されることもあります。接する相手に対して態度を変えたり異なった側面を見せるのは、人間として当然な社会的反応の一種。ペルソナとは一種の仮初めの自分であり、こうありたいの願う願望でもあります。理想的な態度や反応を無意識のうちにとることで、他者が自分を見るときの反応を気にしているのです。

発想におけるペルソナ

 発想におけるペルソナは、本来の心理学用語としてのペルソナを一歩進めた概念になります。ここでは自分ではなく他人をイメージしたものをペルソナと呼び、仮初めの個人を設定することで行動や思考を分析し、マーケティングやアイデア発想に応用することを目指すのです。

 一般的な発想フレームでは、年配の男性、若い女性、といった大まかな設定で思考を分析しますが、ペルソナを活用する場合はもっと細かい設定を採用します。年齢、性別、職業、趣味、思考、居住地、価値観、経済力など、仮初めの個人について細かい設定をすることで、より正確で斬新な発想を導く手がかりとしていくのです。

ペルソナの活用

 ペルソナを用いることで、まったく別のに人物の立場に立って物事を考えることができます。一つの問題に対しても、立場や関係性が異なれば発想されるアイデアは全く異なるでしょう。

 「氷は冷たい」という事実は全ての人に共通していますが、冷たさを心地よいと感じるか不快に感じるのかは人によって異なります。氷が溶けてほしくないと考える人もいれば、早く溶けてほしいと考える人もいるはずです。

 ペルソナとは、自分自身にとらわれずに発想するための思考ツールであり、他の人の立場に立ち、他人を思いやる気持ちで発想するためのフレームワークです。ペルソナを用いることでまったく新しい視点や価値観を発想に導入することが可能になり、斬新なアイデアへと結びつきます。


 ペルソナは発想をアシストするための補助であり、斬新なアイデアを補償してくれるものではありません。ペルソナを導入しても使いこなせなければ意味がありませんし、誤った使い方をすればかえって発想の邪魔をしてしまうこともあるでしょう。ペルソナについて深く知り、慎重に使うことが正しい活用法です。ペルソナを使いこなし、新しいアイデアを生むきっかけを掴んでください。

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