1. マーケティング・リサーチの基礎知識として知っておきたい「多変量解析」の意味と考え方

マーケティング・リサーチの基礎知識として知っておきたい「多変量解析」の意味と考え方

by Milosz1
 「多変量解析」という言葉は、元々は統計学で使用される言葉です。そして最近はマーケティングにおいても、その膨大なデータから相関や因果関係などを見つける際に使われる手法となっています。多変量解析の考え方を知ると、様々な角度で物を見るという癖が身につくでしょう。そして、今後ますます増えてくるデータに対しても、臆することなく分析、検証できるようになります。ここでは多変量解析の意味やその使い方を挙げてみます。

1. 多変量解析とは

 多変量解析とは、統計を分析する際に使われる用語で、いくつかの解析手法の総称です。多変量解析は、文字通り「多くの変量」を解析し、そこから関係性を発見していこうという考え方。計算が複雑になることが多く、考え方も決して簡単ではありませんが、上手に各変数を組み合わせることができれば、大量のデータの中から断片的な分析ではわからない、隠れた関連などを洗い出すことができるでしょう。ビッグデータの解析などには特にマッチした手法であると言えます。

2. 多変量解析の考え方

 多変量解析の考え方の例を挙げてみます。例えばある調査を行い、A県に住んでいる人はB県に住んでいる人に比べて癌になる確率が高いという結果が出たとします。そうすると、この結果だけを見ると、「A県=癌になりやすい」、「B県=癌になりにくい」と判断できます。

 しかし、別の調査では、B県に住んでいる人はA県に住んでいる人に比べて野菜を多く摂る人が多いという結果が出ました。そこで、この結果を受けて野菜を多く摂る人とあまり摂らない人と癌の関係を調べたところ、A県もB県も、野菜をあまり摂らない人の癌になる確率が高いということがわかりました。

 結果、県によって癌になる確率に違いがあるわけではなく、「野菜の摂取量が少ない=癌になりやすい」、「野菜の摂取量が多い=癌になりにくい」ということがわかったのです。もし最初の調査だけを見ていたら、間違った結果を導いていたということになるでしょう。


 このように、複数の変数から本当の原因を探るというのが多変量解析の基本的な考え方。何かの原因を探るときに、多面的に物事を見ていきましょうということです。マーケティングで多変量解析が使われるのも、この考え方から来ています。複数の変数を使って初めてわかることがあるということです。

 消費者がある商品を買う理由は安いからか、有名だからか、プロモーションが上手だからか、そのようなことを間違わないように判断できるようにするのが、多変量解析です。

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