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マーケティング戦略の策定における「ターゲット」を明確にする重要性

Shingo Hirono

2014/04/11(最終更新日:2014/04/11)


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by reynermedia
 通常、企業がマーケティング戦略を策定する上で「ターゲット」という概念をなくしてマーケティングを行うことはありません。「ターゲット」とはそれほど重要なものなのです。では、そもそもターゲットとは何でしょうか。そしてその重要性はどこにあるのでしょうか。

1. ターゲットは、製品やサービスを提供したい「相手」

 ターゲットとは、企業がその製品やサービスを「誰に」提供するかと考えたときの、「相手」です。相手を設定しないマーケティングは、知らない人たちだけの集団で誰かがいきなり喋りだすのと同じ。誰もが驚き、かといって誰が誰に話しているのかもわからず、どう反応していいかもわからずに右往左往する、そんな状況と同じなのです。

 ターゲットを設定していないマーケティング戦略は、消費者からすると、「どう反応していいかよくわからないもの」となります。これという魅力のないぼやけた製品・サービスになるわけです。ただ、場合によってはあえてターゲットを設定しないという場合もあります。

 通常の製品やサービスには、それを好む客層というのが必ず存在します。例えば、アンチエイジングの化粧品なら、当然肌年齢が気になる女性がターゲットになるでしょう。

 しかし、気になる症状は人それぞれです。ここで、例えば肌のたるみが気になる人が多ければ、さらにそれをターゲットとしてたるみを抑える製品を作り、マーケティング戦略を策定します。そうすると、さらに相手を絞り込むことができて受け入れられる可能性は高くなるでしょう。このように、ターゲットを絞れば絞るほど、消費者にとって魅力的な製品やサービスの開発が可能になるのです。ターゲットを明確にする重要性はここにあります。

2. ターゲット設定が成功を左右する

 一般的には、ターゲットを絞り込むことで、ターゲットに対するその商品の魅力は高まります。しかし、絞り込みすぎても、逆にターゲット層が狭すぎて売上につながらない可能性があるのです。

 肌のたるみが気になる人の中でも「お金と時間に余裕があり、高価でもとにかく効果の高い製品を求める層だけをねらった製品を開発する」ことが有効な場合もあれば、逆に「幅広い層に受け入れられる、安価な製品を開発する」ことが有効な場合もあるのです。よって、そのターゲット設定で、その企業のマーケティング力を判断できるといってもいいかもしれません。


 
 マーケティング戦略を策定する際は、消費者を理解した上でターゲット設定を行うことが大事なことと言えます。よくありがちなのは、ターゲットを企業論理で考えてしまうこと。このターゲットはこういった行動をとる、という企業側の思い込みです。思い込みを捨て、ターゲットの行動を研究し、その行動分析をもとに製品やサービス開発につなげることが何より必要な姿勢なのです。

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