1. マーケティングの基礎として押さえておきたい「ランチェスター戦略」の考え方

マーケティングの基礎として押さえておきたい「ランチェスター戦略」の考え方

by ffaalumni
 「ランチェスター戦略」とは、第一次大戦期にランチェスターという人物によって考え出された戦時中の戦闘理論です。このランチェスターが唱えたランチェスター戦略はその後、特に「弱者に効果的な戦術モデル」として経営理論にも取り入れられ、知られるようになりました。ではランチェスター戦略とは、具体的にはどのようなものなのでしょうか。

1. ランチェスター戦略の内容

 ランチェスター戦略では、まず分類の根拠を「シェア」に置いて、企業を強者と弱者に分類します。シェアとは、よく新聞などで目にする、市場シェアのことです。そしてこのシェアが1位の企業のみが強者、それ以外の企業はすべて弱者とします。その上で、それぞれの戦い方を以下のように位置づけているのです。

強者の戦略

 強者は40%以上のシェアを目指します。そして弱者である相手が新戦略に打って出た場合、常にそれに追随することで常に優位に立てるのです。これを強者のミート戦略と呼びます。

弱者の戦略

 弱者はまず、徹底して攻めるべきターゲット(場所や年齢層、興味など)を強者が模倣できないセグメントレベルにまで細分化します。そして細分化したターゲットだけに全精力を注ぎ、そこでシェアを高め、その中での勝者を目指すのです。また、弱者は勝者には戦いを挑みません。常に自分よりも弱者に勝利することでシェアを高めていきます。

 ランチェスター戦略で特に重要とされるのが、シェアです。弱者が勝者になるには、まず徹底して細分化されたごく狭い範囲の中で1位のシェアを取る必要があります。この考え方を実践したと言われるのが、アシックスの前身であるオニツカタイガーの「きりもみ商法」です。

 オニツカタイガーはバスケットシューズを販売する際、徹底的にバスケット選手だけに営業をかけ、「バスケットシューズと言えばオニツカタイガー」と言われるほどに育て上げ、それを契機に現在の地位にまで発展したのです。このように、弱者は「一点集中でトップを取る」ことを推奨したのがランチェスター戦略です。

2. ランチェスター戦略の有効性

 ランチェスター戦略は、どちらかというと営業戦略に近いと言われます。一点集中でトップを取るためには、自らの足で狭い範囲の製品シェアを調査し、営業活動を行う必要があるためです。そしてこの戦略は、現在のインターネット中心のマーケティングと比較され、古い、泥臭いなどと言われることもあります。しかし、現在でもマーケティング戦略がすべてインターネットの世界だけで完結することはまずありません。

 そこにはまず足を使った人間関係の構築、人脈の構築があり、顔と顔を合わせた人と人との触れ合いがあり、その上で初めてインターネットでのマーケティング戦略が成り立つのです。


 現在急成長を遂げている企業の経営者も、そのほとんどは、最初は一人の人間として、地道に社会からの信用を得ることで今に至っています。そのような意味では、ランチェスター戦略は今でも得るべきものが多い戦略と言えるのではないでしょうか。

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