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海外企業で成功を収めた「販売促進型マーケティング」の事例とそこから学べること

Shingo Hirono

2014/04/09(最終更新日:2014/04/09)


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by BostonCatholic
 マーケティング戦略の基本となるのが、販売促進型のマーケティング戦略です。販売促進型マーケティング戦略とは、その名の通り販売を促進するためのマーケティング戦略で、最も直接的に顧客にアプローチをする手法。

 販売促進型のマーケティング戦略は最もシンプルなマーケティング戦略であり、マーケティング戦略の基本ともいえる戦略でしょう。多くの企業で販売促進型マーケティング戦略は採用されていて、実際に販売促進に役立てています。今回は、海外企業で成功を収めた販売促進型のマーケティング事例を紹介します。

知名度の向上による販売促進

 販売促進型マーケティング戦略の中でも基本的な手法が広告です。広告を用いて企業名や商品の認知度を向上させ、顧客を獲得することが可能になります。広告戦略が特に有効なのが、新商品の販売促進です。新商品はどんなに優れた性能を持った商品であっても、知名度という点では先行商品に比べて不利な存在です。広告を通じて商品の認知度を高めることで販売を促進します。広告をうまく活用した事例が自動車業界です。

 自動車が発明され一般販売が開始されたばかりの時代、消費者は自動車がどういうものかを知りませんでした。そこで自動車会社は自動車がどんな存在であるかを顧客に知らせるため、広告を通じて自動車とはどういうものなのかをアピールし、自動車のある生活をイメージさせることに成功しました。顧客は自動車というものを広告を通じて認知し、販売促進という結果が生まれたのです。全く新しい自動車という商品を、広告というマーケティングを通じて販売した一例と言えるでしょう。

ブランドイメージの確立

 顧客は商品の機能や性能ばかりでなく、商品の持つイメージを大事にして消費行動を行います。同じ商品であればブランドイメージの良いものを買い、特定のブランドイメージを持つ商品を特定の目的で買うという傾向が見られます。このような販売促進型のマーケティング戦略で成功したのが「レッドブル」です。レッドブルは比較的新しい飲料ですが、その持つ機能はどのようなものなのか、いまいち顧客に伝わっていませんでした。

 そこでレッドブルは、今までマイナーとされてきたスポーツ大会のスポンサーになる、というマーケティング戦略を採用しました。この戦略によって「レッドブル=スポーツ」というイメージが広く知れ渡ることとなり、レッドブルのブランドイメージ確立に成功したのです。今ではレッドブルはスポーツそのものを持つイメージを利用し、爽やかで活動的な飲料というイメージを確立しています。

共感を呼ぶ販売促進

 商品の販売促進で重要なポイントが「共感」です。共感を利用した販売促進型マーケティング戦略の中でも代表的なものが、有名人の起用です。スポーツメーカー「Nike」は、数多くの有名スポーツ選手のスポンサーになることで、自社製品の露出を増やすと同時に、高い性能を持った商品であることをアピールしました。

 Nike製品を使った選手が優勝することでスポーツ選手にあこがれを持っていた顧客は、自分もあこがれの選手と同じ用具を使いたい、と考えてこぞってNike製品を使用するようになります。このように特定の有名人や有名スポーツ選手を販売促進型マーケティング戦略に起用することで、注目を集めて憧れの感情を顧客の間に引き起こすことに成功したのです。


 販売促進型マーケティング戦略の第一歩は商品に対する認知度の向上です。アプローチの方法は様々ですが、目指すべき結果は共通しています。海外の事例も販売促進型マーケティング戦略の基本に基づいて行われたオーソドックスな手法です。シンプルな戦略を最大限生かすためには、綿密なリサーチと深い分析が必要になるでしょう。

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