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マーケティングの知識として押さえておきたい「PPM」の意味と活用法

Ryu

2014/04/05(最終更新日:2014/04/05)


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by Norio.NAKAYAMA
 ビジネスシーンで使用するマーケティング用語には様々なものがありますが、その多くは英語表記であったり省略されていたりして、よく意味がわからないという場合は多々あるかと思います。

ここでは、そんな難しそうに見えるマーケティング用語を解説していきたいと思います。今回は「PPM」の意味と活用方法です。

Product Portfolio Managementの意味

 PPMとはProduct Portfolio Managementの略で、読み方のまま「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」と呼ばれています。これは自社が生産する商品やサービスを対象に、企業全体のリソース(人材・資金・技術など)を適切なバランスで配分するために必要な手法のことです。

 生産・販売している商品やサービスの中には、その会社を支える程の利益を上げるものもあれば、そこまで利益になっていないものもあったり逆に赤字を計上してしまっているような製品・事業もあるかもしれません。もし、100億円もの利益を上げる製品と100万円の利益しか出さない製品が合った場合に、両者に同じだけの会社のリソースを割いて生産するのは非常に効率が悪く、会社としても損失しか生み出しません。

 考えなくても当然の事なのですが意外と普通に行われており、それを解決するための手法として、PPMが考え出されたのです。

Product Portfolio Managementの活用法

 では、どのように活用するのでしょうか。

 このポートフォリオは、4象限に分けたマトリックスを用います。縦軸に市場成長率、横軸に市場占有率を取って、自社の製品やサービス、事業がどこに当てはまるのかを考えていきます。

・第一象限(市場成長率・市場占有率共に高い)
 ここに当てはまるものは「スター」と呼ばれ、開発や生産コストがかかるものの利益率が高く会社の花型製品となるものです。

・第二象限(市場成長率が低く、市場占有率は高い)
 ここに位置するものは「金のなる木」と呼ばれ、投資コストを低く収益を効率よく得られるので、企業の資金源となる事業となります。

・第三象限(市場成長率は高いが、市場占有率は低い)
 ここに当てはまるものは「問題児」と呼ばれています。成長する可能性は秘めているのにもかかわらず、なかなか拡大していかない事業が当てはまるので、継続か打ち切りかを判断する検討対象となります。

・第四象限(市場成長率・市場占有共に低い)
 成長率・占有率共に低い製品やサービス、事業がここに当てはまります。ここは「負け犬」とよばれ、今すぐに撤退しないと企業の足を引っ張ることになる可能性が高いということになります。

 どんなに大きな企業といえども、自社の資源には限りがあります。その資源を上手に配分して活用し、会社を大きく成長させていくためにはこのような分析をすることはとても重要なのです。

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