1. IT業界で働く人が転職する回数が特に多い理由

IT業界で働く人が転職する回数が特に多い理由


 IT業界といえば、横文字の会社名がずらっと並びます。そこから連想されるイメージは、格好よくコンピュータの前でテキパキと働く姿ではないでしょうか。

 しかし現実的には、転職回数が多い業界の一つとして取り上げられます。またIT業界といえば、ベンチャー企業を中心とした中小企業が大多数を占める実態があります。社員比率に目を向けると、中途採用での比率が高いという統計が出ています。その理由は一体何なのでしょうか。

業務内容が限定され自己成長が見込めないとき

 自分自身の適性を評価されて入社したものの、実際には会社が受注可能な案件が偏っており、長く勤めても自己成長に繋がるような新しい案件に取り組む環境が存在しないことがあります。

 これは中小企業ならではの社風や会社同士の付き合いが影響しています。自身がスキルアップしたいと考えても、会社自体が受注可能な案件が広がらない問題を抱えていることが挙げられます。扱っている案件が地域に密着している、業態の鞍替えが困難であるなど会社が経営を続ける上での本質的な部分が要因です。そのような体質改善が難しい状況から、身を引き転職を考える状況に直面します。

業界の裾野が広く適性のある職種でないことが分かったとき

 IT業界といえども、その職種はシステムエンジニア、プログラマ、ネットワークエンジニア、デザイナーなど多岐に渡ります。更にその中で、プログラマを例にとると機械・組み込み系(電化製品や携帯端末のシステム開発)、オープン系でのWebアプリケーション開発、金融システム開発、WindowsなどOSに準拠したソフトウェア及びゲームソフトなどを含めたパッケージ商品開発、Webサイト制作運営など職場を選ぶ段階において、多くの選択肢があります。

 この為、この巨大なIT業界をひと括りにすることは難しく、しかもそれぞれが専門性を持った分野に分かれているため、業界内で働く中で自分の適性を考えはじめる時期が来ます。多くの年月を働いて過ごす中で、クリエイティブ性の高いIT業界で働くことで、考え方の方向性に変化が生じることは誰しも経験するものです。

 働く本人が生涯を通してIT業界で働くことを決めているなら、より自分のベクトルに近いところで働きたいと考えることは、むしろ健全なものといえます。

入社前のイメージと実態が大きく異なる現実を知ったとき

 入社前には華やかに見えたが、実際に入ってみるとプロジェクトの納期が大変過ぎて疲弊してしまうケースが考えられます。特に各種媒体への露出が多いIT業界であれば、広告宣伝費などへ資金を投じているため期日通りに納品出来ないことで多大な損失が生じます。

 この為、資金を回収するために常に納期に抑えつけられるため、サービスや商品が世間に出回ることで得られる達成感に対し、クレーム対応が多くなってしまう職種も数えきれません。本来、感謝され相応の対価を得るために行った仕事が、クライアントからはあたかも出来て当然との見方をなされている場面が少なくありません。

 以上のような理由から、入社前とのイメージが異なってしまうことが考えられます。中小企業中心のIT業界に転職して働くことは、社内でのスキルアップを望むよりも、自分を知り自身の力で勉強を続け、ステップアップしていく姿勢が望まれます。

 また、安易な気持ちから転職を繰り返すことがマイナスイメージに繋がるといえます。変化が速く社員を育成する余裕を持たない企業が多いため、即戦力を求めるIT企業が多いといった背景は無視できません。そのため、まずは現在所属している企業である程度評価されるような成果を上げた上で、その成果をしっかりと評価する目を持った企業への転職を成功したいものです。

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